NOMU醸造所
代表銘柄:シシカム・NOMU・TABERU
沖縄県
OKINAWA
2025年創業
NOMU醸造所(運営:株式会社TABELU)は、沖縄県沖縄市コザ(コザ一番街)に位置するクラフトサケ醸造所です。2025年10月に「その他の醸造酒」の製造免許を取得し、同年11月に初回の醸造を始めました。蔵の発表では、沖縄県内で初めてのクラフトサケ醸造所です。
日本酒の伝統的な製造プロセスをベースにしつつ、西表島や恩納村など沖縄県産を軸にした米と、自社で造る白麹を活用して、すっきりとした酸味を特徴とする酒造りを行っています。また、沖縄県産の果物などを副原料に取り入れた自由な発想のクラフト酒を手掛けています。
代表銘柄には、こさずに仕上げた濃厚などぶろく「TABERU」、西表島産ひとめぼれと沖縄県産の果汁を使い炭酸を含む澄んだタイプの「NOMU」、肉料理と楽しむために設計され、乳酸の酸味が特徴の甘酸っぱいうす濁り酒「シシカム(SHISHIKAMU)」があります。多様な文化が交差してきたコザの街から、新たなSAKE文化を発信しています。
NOMU醸造所の歩み
NOMU醸造所は、沖縄県沖縄市のコザ一番街にある、クラフトサケ(その他の醸造酒)の醸造所です。運営するのは、那覇市に本社を置く株式会社TABELUです。同社は2021年6月に創業し、飲食店を営んできました。代表の玉城幸太さんは、飲食店を始める際に地元の日本酒を扱おうと県内の清酒蔵を訪ねたことが、醸造所づくりの出発点だったと説明しています。
玉城さんが訪ねたのは、沖縄本島で唯一の清酒蔵でした。その蔵がM&Aにより石垣島の会社に引き継がれ、石垣島へ移ることになり、これで沖縄本島から日本酒の蔵がなくなると受け止めた玉城さんは、新しい酒蔵をつくることを決意しました。ただ、清酒の製造免許は新たに取得することが難しく、蔵を引き継ぐか既存の蔵に委託するしか道がないと考え、選んだのが「その他の醸造酒」の免許で造るクラフトサケでした。クラフトサケは、日本酒の製造技術をベースに、副原料を加えたり、もろみを搾らずに仕上げたりして造る新しいジャンルの酒です。
清酒の定義は米、米麹、水を原料としてこしたものですが、クラフトサケはそこに副原料を足すか、こさないかのどちらかで清酒とは異なる酒になります。
2024年4月には、東京・浅草の木花之醸造所と事業提携を結び、クラフトサケの開発と酒造りで技術協力を受けると発表しました。免許の取得前には、沖縄県の工業センターの協力を得て試験醸造を重ね、製造責任者を中心に酒質の方向性を固めています。
2025年10月28日に「その他の醸造酒」の製造免許が交付され、同年11月に初回の醸造を始めました。蔵の発表では、沖縄県内で初めてのクラフトサケ醸造所です。醸造所の場所にコザを選んだ理由について、玉城さんは、基地とともに発展し、さまざまな文化が交わってきた街だからと説明しています。2025年11月29日から12月31日にはクラウドファンディングを実施し、165人から約200万円の支援を集めました。
2026年時点では、公式オンラインストアでクラフト酒と甘酒を販売しています。「島のお米が世界を旅する日を夢見て」を合言葉に、県内にとどまらず国内外への出荷を目指しています。
酒造りの特徴
酒造りの軸は、沖縄県産の米と、自社で造る白麹です。白麹由来のクエン酸によるすっきりとした酸味を持つ酒に仕上げています。蔵は、この酸味を沖縄の暑い気候に合うものと位置づけています。米は西表島や恩納村など沖縄県産を軸にしており、NOMUは西表島産のひとめぼれ、TABERUは沖縄県産米を使います。果物も、できる限り沖縄県産のものを選んでいます。市場に出せない傷のついた果物や規格外の農作物にも新しい役割を持たせたい、というのが蔵の考えです。
商品は大きく三つのシリーズです。「TABERU(タベル)」は、こさずに仕上げた濃厚などぶろくで、粒感を残した「酔える食べ物、食べるお酒」をうたいます。お米だけで造るプレーンと、シークヮーサーやパイナップルの県産果実を加えたフレーバー違いがあり、アルコール分は15度です。「NOMU(ノム)」は、こして造る澄んだタイプで、シークヮーサー、アセロラ、パイナップル、パッションフルーツなど沖縄県産の果汁を副原料にしています。
原料米は西表島産ひとめぼれ100%、精米歩合92%、アルコール分13度で、炭酸を含み、カクテルのように楽しめるクリアな酒です。「シシカム」は、肉料理に合わせて設計した甘酸っぱいうす濁り酒で、乳酸の酸味が特徴です。アルコール分は11度、米と米麹に発芽玄米を使い、火入れをしています。原料の米は国産です。
TABERU、NOMU、シシカムの3シリーズは、その他の醸造酒の製造免許にもとづき、自社の醸造所で造る酒で、清酒ではありません。
このほか、国産米と完全自社製造の白麹で仕込むノンアルコールの甘酒「OFFZAKE(オフザケ)」も、自社で製造しています。シークヮーサー、アセロラ、パイナップル、島ソルト、黒糖などの味があります。2025年末の時点では、設備とスペースに限りがあるため、搾りと瓶詰めはほとんどが手作業で、新しい搾り機と瓶詰め機の導入を予定していました。2025年11月の発表では、サーマルタンクを置き、県産米の収穫に合わせて四季醸造を行う計画も示しています。
代表銘柄
シシカム
沖縄の方言で「シシ」は肉、「カム」は食べるという意味です。肉料理とのペアリングを追求して設計した、甘酸っぱいうす濁り酒です。お米の甘みと白麹由来の爽やかな酸味、乳酸の酸が、肉の旨みと脂をすっきりと切ります。アルコール分は11度で、食事のペースを乱さない設計です。精米歩合92%、米と米麹に発芽玄米を使い、赤ラベルの商品は火入れをしています。ステーキや焼肉、タコスなどに合わせられます。
NOMU
沖縄県産の果実を副原料に使った、こして造る澄んだタイプのクラフト酒です。シークヮーサー、アセロラ、パイナップル、パッションフルーツのフレーバーがあります。原料米は西表島産ひとめぼれ100%で、精米歩合は92%、アルコール分は13度です。お米のやさしい甘みと白麹由来のクエン酸に、炭酸が重なり、カクテルのように楽しめます。日本酒に馴染みのない人にも手に取ってほしいと、蔵が考えるシリーズです。
TABERU
お米の自然な甘みと粒感を最大限に表現するため、こさずに仕上げた極厚のどぶろくです。「酔える食べ物、食べるお酒」をうたいます。沖縄県産米と自家製造の白麹だけで造るプレーンのほか、シークヮーサーやパイナップルの沖縄県産果実を加えたフレーバーがあります。プレーンの精米歩合は92%で、アルコール分はいずれも15度です。シークヮーサーを加えたものは爽やかな香りと酸味が後味を軽やかにし、パイナップルを加えたものはデザートのように楽しめます。
見学・購入
- 直売所
- 公式オンラインストアでクラフト酒と甘酒を販売しています。
- 補足
- 20歳未満の方への酒類の販売は行っていません。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 沖縄県沖縄市中央1丁目2番5号 水晶堂ビル1階
- 創業
- 2025年
- 公式サイト
- nomu.okinawa
出典
nomu.okinawa / nta.go.jp / prtimes.jp / note.com / camp-fire.jp / jp.sake-times.com / straightpress.jp / ryukyushimpo.jp
本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。