SAKE BREWERY — NAGANO

北安醸造

長野県大町市大町2340-1 1923年創業

紹介

1923(大正12)年に大町市の大黒天にあやかり「大國正宗」と銘打って酒造りを始めたのが起こりで、後に「北安大國」へと改銘されました。市内で最も小規模な酒蔵であり、蔵人と社員による和と丁寧な手作業を大切にしています。淡麗辛口が主流の時代にも流行に左右されず、米本来の旨味と自然な甘みを引き出した芳醇甘口メインの酒造りを一貫して行っています。仕込み水には、標高約900mにある居谷里湿原から湧き出る超軟水の「女清水(おんなみず)」を使用。日々の気温変化に対応できるよう洗米から製麹まで細やかな手作業で管理しており、特に麹造りに注力しています。また、特約店限定銘柄「居谷里」などでは伝統的な生酛造りも取り入れています。受賞歴として、第92回関東信越国税局酒類鑑評会(純米吟醸酒の部)での優秀賞受賞などがあります。

歴史

北安醸造は大正12年(1923年)10月、長野県大町市大町の地に創業しました。かつて塩の道と呼ばれた千国街道と、善光寺へ通じる街道の分岐点に鎮座する、七尺(約2.1メートル)にも及ぶ大黒天にあやかり、「大國正宗」と銘打って清酒製造を始めたのがその起こりです。その後、地名の「北安曇」と大黒天にちなむ「大國」を合わせ、「北安大國」へと改称し、現在に至るまでこの名を看板銘柄として受け継いでいます。2023年10月には創業100周年を迎えました。

蔵の立地は、北アルプス後立山連峰の鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳・蓮華岳を望み、それらを水源とする鹿島川・篭川・高瀬川が合流する「仁科の里」と呼ばれる地域にあります。製造規模では大町市内3蔵のうち最も小さい蔵です。創業当時の梁が今も残り、100年の歴史を物語っています。2023年6月には、清酒の地理的表示「GI信濃大町」の指定を受け、北安醸造の酒もその対象となりました。

現在の代表を務める伊藤敬一郎氏は、大正期の創業に際して出資した家の一系にあたり、祖父が3代目社長を務めた縁を持ちます。2001年7月に入社した当日の仕事は、高さ2メートルほどのタンクの中に入り、漬物用の酒粕をシャベルで掘り出すというものでした。もともとおちょこ一杯の酒も飲めない体質でしたが、4代目社長が高齢となり後継者を探していたことから、20代のうちに白羽の矢が立ち、29歳で社長に抜てきされました。就任後は、地元中心だった販路を全国へと広げる取り組みを重ねてきました。

酒造り

北安醸造は、淡麗辛口の日本酒が全国的な主流となった時代にも流行に左右されることなく、米本来の旨味と自然な甘みを引き出した芳醇甘口の酒造りを一貫して守ってきました。仕込み水には、標高約900メートルの居谷里湿原から湧き出る「女清水(おんなみず)」を使用しています。この水はカルシウムやマグネシウムの含有量が極めて少ない超軟水で、軟水で仕込む日本酒はなめらかで芳醇な酒質になるとされています。

洗米から製麹、仕込みに至る工程は、現在もほぼ手作業で管理されています。特に麹造りには力を入れており、日々の気温の変化を敏感に察知しながら細やかに手を加える必要があるため、機械に頼らず手作業を守り続けています。杜氏は代々受け継がれる小谷杜氏の系譜にあり、蔵元と二人三脚で酒を醸しています。

原料米には、地元・北安曇地方の契約栽培農家が育てる酒米を用いています。主力の純米吟醸には長野県産「ひとごこち」を、最高峰に位置づけられる純米大吟醸原酒には、地元松川村産の「金紋錦」を39パーセントまで磨き上げて使用しています。

蔵データ

所在地

長野県大町市大町2340-1

創業

1923年(長野県)

公式サイト

hokuan.co.jp

代表銘柄

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北安大國:北安醸造の看板銘柄で、大正12年の創業時に「大國正宗」として名付けられた酒を前身とし、後に「北安大國」へと改称されました。淡麗辛口が主流だった時代にも迎合せず、米の旨味と自然な甘みを生かした芳醇甘口を追求しています。長野県産ひとごこちを用いた純米吟醸から、地元松川村産の金紋錦を39%まで磨き上げた純米大吟醸原酒まで幅広いラインナップがあり、上品でやわらかな吟醸香としっかりとした米の旨みが持ち味です。

居谷里:居谷里は、仕込み水の水源である標高約900メートルの居谷里湿原にちなんで名付けられた、特約店限定の限定流通銘柄です。かつては山廃仕込みで造られていましたが、令和4酒造年度(R4BY)より伝統製法である生酛造りに挑戦し、切り替えました。ひとごこちを中心に醸されます。生酛ならではのしっかりとした乳酸由来の酸味と、凝縮感のある甘みとのバランスが持ち味です。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

直売所

醸造所に隣接して直売所があり、試飲(無料)や購入ができます。直売所の並びには、古民家を改装した立ち呑みバー「カクネバル」も併設されており、手作りのおつまみとともに酒を味わえます。

補足

営業時間は8時から17時まで、土日祝は基本的に休業です(会社カレンダーによる)。信濃大町駅から徒歩約17分。酒蔵見学は10月から4月は不可で、この期間は試飲・購入のみ可能です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

kanko-omachi.gr.jp / hokuan.co.jp / sake-times.com / hokuan.shop / naganosake.jp / compalyze.co.jp / ameblo.jp / japansake.or.jp / saketime.jp / sakenomy.jp / shimizuya.info / note.com / shinmai.co.jp

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