SAKE BREWERY — NAGANO

大澤酒造

長野県佐久市茂田井2206 1689年創業

紹介

長野県佐久市茂田井(旧中山道茂田井宿)に位置する大澤酒造は、元禄2年(1689年)に創業した歴史ある酒蔵です。代表銘柄には「明鏡止水」「勢起」「善光寺秘蔵酒」などがあり、仕込み水には蓼科山の清らかな伏流水を使用しています。造りにおいては少量仕込みと手作業を基本とし、米の持ち味を生かした透明感と深みのある味わい、すっきりとしたキレを特徴とする食中酒を中心に手掛けています。また、昭和44年に蔵内で発掘された古伊万里の壺から見つかったお酒が、現存する日本最古の日本酒と認定されたことでも知られています。敷地内にはその酒や歴史的道具を収蔵する民俗資料館のほか、「しなの山林美術館」や書道館が併設されています。

歴史

大澤酒造は、長野県佐久市茂田井に蔵を構える老舗蔵元です。所在地は旧中山道の望月宿と芦田宿の間に置かれた「間の宿」茂田井で、蔵元の大澤家は元禄2年(1689年)にこの地で酒造りを始めました。同年は松尾芭蕉が「奥の細道」の旅に出た年としても知られ、大澤酒造の創業はそれと時を同じくしています。大澤家は1670年頃からこの地に住み、茂田井村の名主を代々務めた家柄で、宿場の要としての役割と酒造業を両立させながら、300年以上にわたり酒造りを続けてきました。

蔵の歴史を象徴する出来事として、創業当時の酒を詰めた漆封の古伊万里の壺が家宝として代々伝えられており、1960年代後半にNHKの番組で醸造学者の坂口謹一郎博士立会いのもと開栓され、現存する最古の日本酒とされています。この壺は「秘蔵元禄の壺」として、蔵の敷地内にある大澤酒造民俗資料館に展示されています。

現在の蔵は兄弟による体制で運営されています。東京農業大学醸造科を卒業し、東京の酒問屋で約6年間勤務した大澤真氏が14代目蔵元として1989年に蔵を継ぎ、実弟の大澤実氏が杜氏を務めています。かつては岩手県の南部杜氏組合から杜氏を招く体制でしたが、2004年に社員による酒造りの体制へと転換し、地元での一貫した酒造りを実現しました。真氏が蔵を継いだ1989年には、代表銘柄となる「明鏡止水」が誕生し、澄み切った味わいが評判を呼んで、一時は入手困難な「信濃の幻の酒」と呼ばれるほどの人気銘柄となりました。

酒造り

大澤酒造の仕込み水には、蔵の南側にそびえる蓼科山の伏流水を使用しています。この水は軟水で、発酵をおだやかに導き、雑味の少ない透明感のある味わいを生み出す基盤となっています。使用米は長野県産を中心とした酒造好適米で、美山錦、ひとごこち、金紋錦、山恵錦のほか、兵庫県産山田錦や岡山県産雄町も用いており、原料米は酒造好適米のみを使用しています。

麹室は2011年にステンレス製へ改修され、扉で仕切られた部屋とビニールカーテンによって、温度条件の異なる作業を同時に行える構造になっています。搾りには連続式のしぼり機を用いていますが、急激に圧をかけるのではなく時間をかけてていねいに搾ることで、きれいで落ち着いた酒質に仕上げています。火入れはすべて瓶燗火入れで行われています。

大澤酒造は「和醸良酒」を信条に掲げ、酒質だけでなく蔵人どうしの和も大切にしながら酒造りに取り組んでいます。造りと出荷管理を車の両輪と位置づけ、料理の味を引き立て、料理と酒とが互いに引き立て合う食中酒としての完成度を追求している点も特徴です。

蔵データ

所在地

長野県佐久市茂田井2206

創業

1689年(長野県)

公式サイト

osawa-sake.jp

代表銘柄

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明鏡止水:1989年、14代目蔵元の大澤真氏が蔵を継いだ際に生み出した大澤酒造の代表銘柄です。名は一点の曇りもない鏡と静止した水面、すなわち邪念のない澄み切った心を意味する言葉に由来します。雑味のない透明感のある味わいと、料理の味を引き立てる設計が特徴で、一時は入手困難な「信濃の幻の酒」と呼ばれるほどの人気を集めました。純米吟醸、純米、辛口本醸造を年間の中心に据え、季節限定品も展開しています。

勢起:蔵元の曾祖母の名前に由来する銘柄です。2014年にリニューアルされ、長野県産の酒造好適米である金紋錦を100パーセント使用し、生酛仕込みで1年以上の低温熟成を経て出荷されます。純米と純米大吟醸の2種類を展開し、燗をつけても味わいが崩れにくい、お燗向きの酒質に仕上げています。

善光寺秘蔵酒:善光寺の貫主が茂田井に宿をとった縁にちなんで名付けられた銘柄です。精米歩合60パーセントの本醸造で、原料には米と米麹に加え醸造アルコールを用い、アルコール分は15から16度、辛口に仕上げられています。冷酒から常温、お燗まで幅広い温度帯で楽しめる、日々の食卓になじみやすい一本として親しまれています。

見学・購入

蔵見学

なし

直売所

蔵に併設された大澤酒造民俗資料館では、日本酒の試飲や販売が行われています。

補足

酒蔵自体の見学は行われていませんが、敷地内の民俗資料館・しなの山林美術館・名主の館書道館は9時から17時(入館は16時30分まで)まで見学でき、年末年始を除き無休、入館は無料です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

japansake.or.jp / osawa-sake.jp / hakkou-valley.nagano.jp / kabuto-live.com / sakenomy.jp / nipponnosake.com / dynax.co.jp / imadeya.co.jp / nagano-cgc.or.jp / naganosake.jp / sake-times.com / jp.sake-times.com / nagano-museum.com / shirakabakogen.jp / ja.wikipedia.org / furusato-tax.jp / tanoshiiosake.jp

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