はつもみぢ
代表銘柄:原田
山口県
YAMAGUCHI
1819年創業
文政2年(1819年)に創業した山口県周南市の老舗酒蔵です。約20年間にわたり自社での酒造りを休止していましたが、2005年に12代目蔵元・原田康宏氏のもとで自社醸造を再開し、家名を冠した代表銘柄「原田」が誕生しました。酒造りでは、山田錦や西都の雫といった山口県産米を100%使用し、仕込み水には県内・鹿野地域の伏流水を採用しています。醸造アルコールを使わない全量純米酒にこだわり、小仕込みで丁寧に仕込んでいます。また、年間を通じて新鮮な酒を提供するため、1年を通して酒を醸す「四季醸造」を行っている点も大きな特徴です。
山口県や全国の新酒鑑評会等で入賞実績を持ち、現在では海外への輸出や蔵元での角打ちスペースの運営など、国内外へ向けた展開を積極的に行っています。
はつもみぢの歩み
はつもみぢは、文政2年(1819年)に、現在の周南市の中心にあたる徳山の地で原田屋として創業しました。酒の名にもなった「初紅葉」は、明治31年に七代原田新作が清酒の商標として出願し、同年10月に登録を受けたものです。図柄は、楓の木を交差させた上に草書体で「初紅葉」と書いたものでした。昭和3年には株式会社原田酒場が設立され、樽詰めの出荷に加えて一合、二合と量り売りもする、小売りも手がけました。「原田酒場」の名は、現在の角打ち場にも受け継がれています。
昭和20年、徳山大空襲によって酒蔵は全焼しました。戦後は再建を進め、昭和28年に生野酒造と合併し、翌昭和29年に社名を初紅葉酒造株式会社に改めました。この昭和29年には、中国五県と山口県の両新酒品評会で最優秀賞を受けています。昭和35年には三栄酒造とも合併しました。一方で、小売部でビールなども扱うようになり、やがて小売の売上が清酒を上回るまでになりました。
昭和60年、酒造りを一時休止しました。昭和48年ごろから日本酒の人気が下がりはじめたことに加え、バブル景気で業務用の酒類販売の需要が高まったことが背景にあります。休止後は酒販に専念し、他の蔵に造ってもらった酒を「初紅葉」の名で販売していました。平成6年、25歳だった原田康宏さんがニッカウヰスキーでの勤務を経て入社し、飲食店へのビールの配達を担当します。それから約10年がたったころ、周南の繁華街で地元の地酒をほとんど見かけないことに気づき、自分たちには酒を造る権利があるのだからと、酒造りの再開を決意しました。
休止から約20年がたち、かつての仕込み配合は残っておらず、杜氏も不在でした。原田さんは酒類総合研究所で酒造りを一から学び、平成17年(2005年)に自社醸造を再開します。山口県産の米と水で造る、周南の酒を目指した新しい酒には、原点回帰の思いを込めて家名の「原田」と名づけました。それ以前の平成15年には周南市の合併を機に社名を株式会社はつもみぢに改めました。現在は十二代目の原田康宏さんが蔵元です。
令和元年(2019年)に創業200年を迎え、令和3年(2021年)には「あなたの季節になる造り酒屋」というコンセプトでブランドを刷新しました。令和5年(2023年)8月には、蔵に併設した角打ち場「HARADASA KABA」を開いています。
酒質の評価は国内外で重ねられてきました。全国新酒鑑評会では令和元・令和2・令和4の3酒造年度に入賞しています。広島国税局清酒鑑評会では、2020年に吟醸酒部門の純米大吟醸、2021年に吟醸酒部門の純米大吟醸と純米酒部門の特別純米酒の2点、2023年に純米酒部門の純米大吟醸が優等賞に選ばれました。山口県新酒鑑評会でも、2020年に「西都の雫 純米大吟醸原酒35」が受賞し、2021年には「純米大吟醸35山田錦」が優等賞となって酒造復活以来初めての2年連続受賞を果たしました。
その後も2024年と2025年に特別純米酒が優等賞に入っています。海外では、2021年にフランスのKura Master純米大吟醸酒部門で「原田 純米大吟醸原酒35」が金賞に選ばれました。蔵の発表では、このほかIWCの2021年純米酒部門の金賞、International Sake Challengeの2022年のトロフィー賞、2022年のワイングラスでおいしい日本酒アワードとミラノ酒チャレンジの金賞、2024年のシンガポール酒チャレンジ、オリエンタル酒アワード、全米日本酒歓評会の金賞などを得ています。
きき酒でも蔵元の原田康宏さんは、平成16年の第54回中国地方五県きき酒競技会の個人部門で優勝し、平成19年度の同競技会でも優勝しました。山口県のきき酒競技会では優勝6回、2006年の全国きき酒選手権大会では準優勝の成績を収めています。
酒造りの特徴
はつもみぢの酒造りは、「正真正銘山口県産」「四季醸造」「こだわりの純米酒蔵」の三つの柱で成り立っています。酒米から水に至るまで山口県産を使い、原料米は山田錦と西都の雫が中心です。仕込み水は中国山脈の鹿野地域の伏流水で、2021年時点では仕込みのたびに鹿野で湧き水を汲んでいます。一般には秋の収穫後に始めて春までに終える酒造りを、通年で行い、365日蔵を動かし続けています。小さなサイズで常に新しいフレッシュな酒を造るため、大量の在庫を抱えず、無理のない生産コストで品質の良い酒を届けることを大切にしています。
醸造アルコールは使わず、米と米麹だけで発酵させる純米酒だけを造っています。「原田」の定番は、山田錦を35%まで磨いた純米大吟醸原酒35のほか、精米歩合50%の純米大吟醸、55%の純米吟醸、60%の特別純米酒、山口県のオリジナル酒米の西都の雫を使った特別純米酒、80%の純米酒80などです。いずれも山口県産の米で、収穫量の少ない山口県産イセヒカリの純米大吟醸や、県産の自然米雄町を使った特別純米酒などは、年に一度の仕込みになります。
四季醸造の強みを生かし、春は搾りたての純米吟醸あらばしり「ハル」、夏は14度の低アルコールの特別純米無濾過生酒「ナツ」、秋は半年ほど熟成させた特別純米の秋あがり「アキ」、冬は特別純米にごり酒「フユ」と、季節ごとの酒を出しています。数量限定の「て、咲く」は、二十四節気七十二候に合わせて蔵人が趣向を凝らす酒で、2025年には、通常は鑑評会用に使われる袋吊りの手法で搾った純米大吟醸雫取りの生原酒も出しました。このほか、酒母を搾って瓶詰めした低アルコールの末摘花や麹甘酒も造っています。
製造を担う蔵人は半数が女性で、2024年時点の杜氏は阿部美恵さんです。蔵元の原田康宏さんは自らも杜氏を務めた経歴を持ち、蔵では長女の渡邊智代さんも醸造部で働いています。2025年4月には、県外出身者を初めて新卒で採用し、新潟県と香川県から2名が製造部に加わりました。令和6年(2024年)12月にユネスコ無形文化遺産に登録された伝統的酒造りの技術を、後世に継承していきたいとしています。
代表銘柄
[PR] 本セクションは楽天アフィリエイトのリンクを含みます。画像は銘柄に関連する販売商品の一例です。
原田
山口県産の米と鹿野地域の伏流水で仕込む、全量純米酒のブランドです。2005年の自社醸造再開にあたり、家名を冠して名づけられました。山田錦や西都の雫を使い、純米大吟醸原酒35から特別純米酒、純米酒80まで幅広くそろいます。IWCやKura Masterの金賞をはじめ、国内外の鑑評会で評価を受けています。
楽天で商品を見る見学・購入
- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- HARADASA KABA(蔵に併設した角打ち場)で、原田をはじめとする日本酒のほか、酒粕スイーツやノンアルコールドリンクも楽しめます。営業時間は13時から19時、日曜・祝日は定休日です。
- 補足
- 酒蔵見学は水曜日から土曜日の13時から17時で、所要時間は40分から60分、見学料は三種飲み比べセット付きで2,000円です。3日前までの予約が必要で、駐車場があります。11月上旬には酒蔵まつりを開いており、2025年11月に第13回を迎えました。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 山口県周南市飯島町1丁目40番地
- 創業
- 1819年
- 公式サイト
- hatsumomidi.co.jp
出典
shuman-cci.com / sakenomy.jp / y-shuzo.com / hatsumomidi.co.jp / sugoikaigi.jp / jcci.or.jp / westjr-temite.jp / maff.go.jp / nta.go.jp / nrib.go.jp / shunancitypromotion.jp / shunan.keizai.biz / jozo.or.jp / saketime.jp / hands-on-local.com / tokuyamap.com
本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。