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麗人酒造

代表銘柄:麗人・しぼったまんま

長野県

NAGANO

1789年創業

麗人酒造の建物
麗人酒造の建物(2018年撮影)「諏訪五蔵のひとつ麗人酒造株式会社.jpg」 — 写真:漱石の猫 / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

麗人酒造は長野県諏訪市に所在する酒蔵で、江戸時代の寛政元年(1789年)に創業しました。甲州街道沿いに位置する「諏訪五蔵」のひとつに数えられ、蔵内には酒の神様として知られる京都・松尾大社の銘が入った創業当時の大黒柱が残されています。

仕込み水には、霧ヶ峰高原に降り注いだ雨が時間をかけて浄化され、蔵内の井戸から湧き出る清澄な伏流水を使用しており、長野県産の酒米とともに酒造りを行っています。代表銘柄には社名を冠した「麗人」のほか、吟醸や純米吟醸の生原酒シリーズ「しぼったまんま」などを展開しています。

また、日本酒だけでなく、1999年からは地ビール「諏訪浪漫」の醸造を開始し、近年ではウイスキー醸造免許を取得するなど多様な酒類を手がけています。過去には全国新酒鑑評会で金賞を受賞した実績もあります。

麗人酒造の歩み

麗人酒造は、寛政元年(1789年)に信州諏訪の地で創業した造り酒屋です。この年は、日本で寛政の改革が始まり、海外ではフランス革命が起きた年にあたります。蔵には創業当時の大黒柱が今も残り、柱には酒造りの神として知られる京都の松尾大社の銘が入っています。母屋の小屋裏に取り付けられた棟札からも、建物が寛政元年に建てられたことが分かります。この母屋は改装され、現在は直営の蔵元ショップとして使われており、店内には当時の柱や梁が残っています。

蔵があるのは、上諏訪の甲州街道沿いです。この道のわずか500mほどの間に、舞姫、麗人、本金、横笛、真澄の5軒の酒蔵が並び、「諏訪五蔵」と呼ばれています。「麗人」という銘柄名が付いたのは戦後の復興期のことで、蔵では、「綺麗な人」を思わせる綺麗なお酒を造りたいという思いが名の由来だと説明しています。会社としての設立は1947年で、現在の代表者は鎌田晴之さんです。

麗人酒造は、昭和47年(1972年)から意識的に古酒を蓄え始めました。いつ売り出せるのか、おいしくなるのかも分からないまま続け、30年に及ぶ試行錯誤の末に、30年以上熟成させた大吟醸の長期熟成酒、シェリー酵母を使って熟成させた純米古酒、30年以上熟成させた粕取焼酎を販売できるようになりました。

酒類の幅も広げてきました。平成11年(1999年)8月には、日本酒造りの技術を生かして地ビールの醸造を始め、「諏訪浪漫」「信州浪漫」の名で販売しています。焼酎に加えてウイスキーも手がけており、事業内容は清酒・地ビール・焼酎・ウイスキーの製造と販売です。

受賞歴には次のようなものがあります。全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度と平成15酒造年度に2年続けて金賞を受賞しました。関東信越国税局酒類鑑評会では、平成19年開催の第78回の燗審査の部と、平成21年開催の第80回の燗酒の部で、それぞれ優秀賞を受けています。モンドセレクションでは、2020年に「純米吟醸 麗人」と「吟醸 辛口の極」がそろって金賞を受賞しました。

酒造りの特徴

仕込み水は、蔵の中の井戸から湧く霧ヶ峰の伏流水です。諏訪盆地はフォッサマグナ(中央大地溝帯)の上にある海抜759mの高原で、霧ヶ峰高原(海抜約1900m)に降った雨が長い時間をかけて地中で浄化され、伏流水となって流れ込みます。井戸には、この水が毎分150リットルあまり絶え間なく湧き出ており、創業以来、日本酒造りの源として受け継がれてきました。杜氏の藤森和彰さんは、諏訪はとても寒く、電気の力を使わなくても昔からゆっくり時間をかけて発酵させられる土地だと語っています。

純米吟醸 麗人には、地元で契約栽培された美山錦を使っています。長野県で開発された酵母を意識的に使うようになったのは2022年からで、長野産の米、水、酵母でつくる「長野の酒」を目指しています。洗米や蒸米を冷やす仕込みの管理、麹づくりは、すべて手作業で行っています。限定酒の「杜氏の腕試し」は、杜氏が思うままにひと仕込みだけ醸す純米吟醸原酒で、令和7年は長野県産の山恵錦を全量使用し、令和8年は諏訪市産の美山錦を全量使用して、音を聴かせて醸す「低音発酵」で仕上げました。

味わいの軸は、晩酌向きの辛口です。辛口のイメージが強い蔵ですが、いまはより多くの人が飲みやすい酒を目指しています。時間をかけた酒も揃え、氷温で3年貯蔵した純米大吟醸ヴィンテージや、大吟醸を5年貯蔵した酒などがあります。

清酒とは別に、地ビール、焼酎、ウイスキー系の商品も造っています。地ビールは、常勤の杜氏たちが日本酒づくりで培った技術を生かして醸します。仕込み水には日本酒と同じ霧ヶ峰の伏流水に上諏訪温泉を加え、軟水の井戸水に不足するミネラルを温泉で補います。原料の大麦は100%使い、エールタイプを中心に、ケルシュの「しらかば」、アルトの「りんどう」、スタウトの「くろゆり」などを造っています。インターナショナルビアカップ2026では、IPAと八幡屋礒五郎の七味唐からしを使ったビールが金賞を受賞しました。

焼酎には粕取焼酎や米焼酎があり、ウイスキー系では、蔵で醸造したモルトウイスキーを英国産スコッチウイスキーとブレンドし、焦がした杉樽で熟成させた「霧ヶ峰クラフトハイボール」を缶で販売しています。

代表銘柄

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麗人

社名を冠した主力銘柄で、純米吟醸から大吟醸、普通酒まで幅広く造っています。中心の純米吟醸 麗人は、令和3年時点では美山錦を59%まで磨いた生貯蔵酒で、アルコール分は15度、日本酒度は±0の中口でした。爽やかな味わいとフルーティーな香りが持ち味で、2020年にはモンドセレクションで金賞を受賞しました。ぬる燗を勧める吟醸 辛口の極も同じ年に金賞を受賞し、晩酌向きの辛口という蔵の持ち味を受け継ぐ酒です。

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しぼったまんま

春季限定で出荷される生原酒のシリーズです。純米吟醸生原酒は、果実のようなフルーティーな香りと爽やかな酸味が持ち味で、吟醸生原酒は、スッキリとした辛口の味わいと爽快な喉ごしが特徴です。火入れも加水もしない生原酒なので、搾ったままの鮮度と力強さをそのまま味わえます。旬の季節にだけ出会える、麗人の春の酒です。

見学・購入

蔵見学
なし
直売所
母屋を改装した直営の蔵元ショップで、清酒・焼酎・地ビールのほか、諏訪の特産品やお土産品を扱っています。営業時間は9時から17時で、試飲の提供は16時30分までです。2025年9月から原則として日曜が定休日です。
補足
酒蔵見学は2022年1月31日で案内を終了しています。ショップではコイン式サーバーによる有料の試飲ができ、試飲セットは500円、地ビールは1杯200円です。JR上諏訪駅から徒歩約10分で、国道20号沿いに駐車場があります。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
長野県諏訪市諏訪2-9-21
創業
1789年
公式サイト
www.reijin.com

出典

suwakanko.jp / yahoo.co.jp / sakenomy.jp / wikipedia.org / 8tabi.jp / reijin.com / montbell.jp / reijin.biz / p-albion.jp / nrib.go.jp / nta.go.jp / nomiaruki.com / naganosake.jp / furusato-tax.jp / web.archive.org

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