二木酒造
代表銘柄:玉の井・氷室
岐阜県
GIFU
1695年創業
岐阜県高山市上二之町に蔵を構える二木酒造は、元禄8年(1695年)創業の老舗酒蔵です。創業者の出自が石川県であったことから「加賀屋」の屋号を持ち、暖簾にもその名が残されています。代表銘柄の「玉の井」は、玉のように水が溢れ出る二木家の井戸の名水にちなんで名付けられました。
二木酒造は飛騨地域で唯一、吟醸酒および大吟醸酒のみを専門に醸す「吟醸蔵」です。熟練の杜氏と蔵人が手作業による伝統的な「吟醸造り」を守り続けており、精白率の高い吟醸酒と大吟醸酒のみを醸し、香り高く芳醇な味わいの酒を生み出しています。代表銘柄「玉の井」のほか、「飛騨の日本酒を代表する逸品」とされる生酒「氷室」や「両面宿儺」などの銘柄を手がけています。
二木酒造の歩み
二木酒造は、飛騨高山の古い町並みが残る上二之町に蔵を構える酒蔵で、創業は元禄8年(1695年)です。この年の飛騨は、高山城主だった金森氏の治世から幕府直轄の天領へと移り、高山城の取り壊しが命じられた頃にあたり、商人町として栄えていました。上方文化が主流だった金森氏の治世に、天領となってからは江戸文化が交わり、独特の文化が育った土地で、二木家は酒造りだけでなく、その文化の形成にも代々寄与してきたと蔵は説明しています。
二木家の出自が石川県であったことから、屋号は「加賀屋」といい、入り口の暖簾にもその名が染め抜かれています。創業の年は当家に伝わる文献に記されたもので、2024年時点の当主は十六代目です。
現在の蔵の建物は、1875年(明治8年)の大火で大半が焼失しましたが、残されていた1600年代の図面をもとに再建されたものです。太い梁で組まれた吹き抜けの土間を持つ、土蔵造りの重厚な酒蔵です。
代表銘柄の「玉の井」は、二木家にある大きな井戸の名水にちなんで名付けられました。玉のように水が溢れ出る井戸だったことが名の由来です。
平成14年と平成15年には名古屋国税局の酒類鑑評会の吟醸酒の部で、平成15年には全国新酒鑑評会でも、玉の井が入賞しました。
酒造りの特徴
二木酒造は、すべての酒を吟醸造りのみで醸す飛騨唯一の吟醸蔵です。造るのは精白率の高い吟醸酒と大吟醸酒、純米大吟醸酒だけで、元禄8年の創業以来、手作業での酒造りを守っています。
仕込み水は、飛騨山脈を源流とする清涼な水です。2022年時点では、蔵の井戸から汲み上げた地下水を使っていました。この水に酒造りに適した酒米、寒冷な冬の気候、蔵につく菌、そして熟練の杜氏の技が重なって、味わい深い酒になります。米は主に岐阜県産のあきたこまちで、2022年時点の杜氏は、先代の越後杜氏のもとで20年学んだ地元の杜氏です。蔵は「クセのある酒造りをしたい」と考え、寒さの厳しい飛騨の食の味に負けない適度な重さを持たせ、食とともに酒が進むやや辛口に仕上げています。
精米歩合は、吟醸酒が60%、大吟醸と純米大吟醸が40〜50%です。
季節に応じた酒も醸し、春夏秋冬それぞれの旬に合わせた酒を「四珠の味シリーズ」として届けてきました。2016年時点では、春先から夏に大吟醸の生酒「氷室」を、晩秋から冬には大吟醸ひやおろし「秋麗の炎」を出荷していました。「秋麗の炎」は、厳冬に仕込み、ひと夏の間貯蔵熟成させた酒です。2023年時点では、暮れからお正月にかけての旬の味として、吟醸の「しぼりたて生酒」も売り出していました。
ほかにも個性の異なる銘柄があります。「純米大吟醸 いちい」は、最高の酒米が実った年にだけ造る酒です。大吟醸「飛騨国 両面宿儺」は、まろやかでスッキリとした味わいで、米の旨みが凝縮されています。「純米大吟醸 笑いじょうご」は、酒に酔うとやたらに笑うクセ、またはその人を指す言葉を名に冠した酒で、「楽しいときに、楽しい仲間と、楽しい酒を飲んでほしい」との思いが込められています。
大吟醸「H TAMANOI」は、2023年時点では飛騨産の米ひだほまれと水にこだわって仕込み、荒いながらも華やかな香りが広がり、コシの強い芳醇な味わいで、ぬる燗でも楽しめます。
代表銘柄
玉の井
二木酒造の代表銘柄で、二木家の井戸の名水にちなんで名付けられました。蔵は、濃厚で力強い口当たりの酒と位置づけています。純米大吟醸は精米歩合50%で日本酒度+1、大吟醸は40%で+4、ふくよかな香りとコクがあり後味のよい辛口です。吟醸の「玉ノ井」は60%で+2、芳醇な香りと濃厚な口当たりで、冷やでも燗でも楽しめます。
氷室
蔵は「飛騨の日本酒を代表する逸品」と位置づける大吟醸の生酒です。精米歩合50%、日本酒度+4、アルコール度数17度で、醸造アルコールを使います。ひと冬の間仕込んだ酒を生のまま独自の手法で管理して出荷し、仕込みから絞りまで通常より日数をかけて吟醸香を引き出します。フレッシュで爽やかな口当たりで、冷やで味わう酒です。
見学・購入
- 直売所
- 蔵(高山市上二之町40)で有料の試飲ができ、公式オンラインショップでも購入できます。
- 補足
- 営業時間は9:00〜12:00と13:00〜16:00で、不定休です。電話は0577-32-0021です。高山市内の6つの酒蔵を巡る「飛騨高山・のん兵衛まつり」には、2026年の回(5月29日〜6月21日)にも二木酒造が参加しました。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 岐阜県高山市上二之町40
- 創業
- 1695年
- 公式サイト
- niki-sake.com
出典
japansake.or.jp / sakenomy.jp / sakeguru.net / nagoya-8848.com / niki-sake.com / jizake-japan.com / gifu-sake.or.jp / gifuproduct.jp / japan.travel / nta.go.jp / nrib.go.jp / tabi-mag.jp / sakeworld.jp
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