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中和商店

代表銘柄:今小町・山笑

徳島県

TOKUSHIMA

1802年創業

中和商店の事務所
中和商店の事務所(2023年撮影)「Nakawa Shoten ac (1).jpg」 — 写真:Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

合名会社中和商店は、1802年(享和2年)に刻み煙草製造業として創業し、1904年の煙草専売化を経て、1926年(大正15年)に酒造業へ転じた徳島県三好市池田町の老舗酒蔵です。当時の面影を残す事務所や酒造蔵、仕込蔵、杜氏宿舎、煙突などは2019年に国の登録有形文化財に登録されました。

看板銘柄「今小町」の名称は、美人で評判だった「イマ」という女性の名、あるいは箏曲「今小町」に由来するとされています。

酒造りでは「和を以て貴しと為す」を掲げ、吉野川上流の美しい水と厳選した米を用いて品質第一の丁寧な仕込みを行っています。長く兵庫県但馬の杜氏を迎えてきました(2012年時点で22年)。代表銘柄「今小町」のほか、超辛口の純米吟醸「山笑」などを展開しています。

技術力への評価も高く、全国新酒鑑評会において平成6年度、8年度、10年度、12年度、13年度をはじめ複数回の金賞受賞歴を誇ります。

中和商店の歩み

中和商店は、徳島県三好市池田町にある合名会社の酒蔵です。創業は享和2年(1802年)で、始まりは酒ではなく刻み煙草の製造でした。池田を含む三好の山間部は、江戸時代から「阿波葉」と呼ばれる葉たばこの産地として知られ、江戸末期から明治にかけては、煙草の産業で町が栄えました。

煙草は明治37年(1904年)に国の専売となりました。酒造業を始めたのは大正15年(1926年)、三代目の中村和右衛門のときです。屋号の「中和」は初代の中村和右衛門の名にちなみ、「和右衛門」の名は創業時から代々襲名されてきました。現在の代表は六代目の中村盛彦で、平成3年(1991年)に社長に就任しています。家訓は「和を以て貴しと為す」です。

煙草の時代の面影は建物に残っています。仕込蔵は明治中期(1883〜1897年)の建築で、丸太を水平や斜めに組み、方杖で固めた独特の小屋組が大空間をつくっています。事務所は大正後期、酒造蔵・杜氏宿舎・煙突は大正15年(1926年)ごろの建築です。このうち事務所・酒造蔵・仕込蔵・杜氏宿舎・煙突は、令和元年(2019年)12月5日に国の登録有形文化財に登録されました。煙突は釜場の蒸気を排出する施設で、地区のランドマークにもなっています。蔵のところどころには、煙草の銘柄だった「カネダイ」の紋も見られます。

毎年2月には、池田町で四国中の酒が集まる「四国酒まつり」が開かれます。この祭りは阿波池田商工会議所青年部を中心に始まったもので、中和商店も蔵元の一つとして酒蔵を開放します。

受賞も重ねています。全国新酒鑑評会では、蔵の発表によると平成6・8・10・12・13年度に金賞を受賞しました。平成14酒造年度以降の入賞は、平成15・16・18・19・令和7の各酒造年度の5回で、このうち平成19酒造年度が金賞です。高松国税局が主催する四国清酒鑑評会でも、平成18・19・21・22・26・29年に優等賞を受賞し、平成21・22・26年は吟醸酒の部と純米酒の部の両方で優等賞に選ばれました。平成18年にはコンセプト清酒の部でも、「お殿田」が上位の製造場に挙がっています。

酒造りの特徴

池田町は四国山脈に囲まれた盆地で、冬の冷え込みが厳しく、吉野川上流の清冽な地下水に恵まれた土地です。仕込みは冬の間に行われ、2012年の時点では毎年11月末から3月末にかけて行われていました。蔵は品質を第一に考えた酒造りを掲げ、日常の食卓に寄り添う味を目指しています。

主銘柄「今小町」の大吟醸は、山田錦を40%まで磨いた酒です。蔵の通販ページに載る大吟醸では、徳島県産の阿波山田錦を100%使い、最高温度を10℃に抑えて長期低温発酵させ、酵母には徳島県工業技術センターが開発した「LED夢酵母」を使っています。華やかな吟醸香ときめ細かな味わいが持ち味です。純米は五百万石を65%まで磨いたものです。

商品は銘柄ごとに性格が分かれます。「和右衛門」は、三代目の吟醸(五百万石55%)、四代目の特別純米(五百万石60%)、五代目の特別本醸造(吟醸酒をブレンド)の三種があります。「穰(ゆたか)」は、長年この蔵で杜氏を務めた上田穰の名を冠した無濾過原酒で、純米大吟醸は山田錦40%、純米吟醸は五百万石55%です。ほかに、池田高校「やまびこ打線」の蔦文也監督にちなむ特別純米「つたは〜ん」、LED酵母の純米吟醸、しぼりたてやかすみ搾りの季節酒、地元産の鶯宿梅を1年漬け込んだ梅酒があります。

造り手の体制も移り変わってきました。2012年の時点では、兵庫県但馬の杜氏が22年にわたって蔵に来ていました。四国清酒鑑評会で優等賞を受けた平成18・19・21・22・26年の酒は上田穰が製造責任者で、平成29年の優等賞では代表の中村盛彦が製造責任者でした。2022年には、通常は2週間ほどの酒母を約1か月かけて育てる伝統的な方法を試していました。洗米に使う木桶は、いつから使っているか分からないほど古いものです。

代表銘柄

今小町

酒造業を始めたときから続く蔵の看板銘柄で、名の由来には二つの説があります。一つは美人で評判だった「イマ」という女性の名にちなむという説、もう一つはそのイマが好んだ箏曲「今小町」にちなむという説です。大吟醸は山田錦を40%まで磨き、静かにゆっくりと長期低温発酵させた一本で、華やかな吟醸香ときめ細かな味わいが特徴です。純米は五百万石を65%まで磨き、風味豊かで滑らかな味わいです。

山笑

純米吟醸の山笑は、日本酒度+12という超辛口の一本です。純米吟醸でありながらこれだけ辛口に仕上げているのが特徴で、使用米は五百万石、精米歩合は60%です。アルコール分は18.5度で、凛とした味わいの中に優しい旨みがあります。名は、俳句の春の季語「山笑う」に由来し、春のように清々しい味わいをイメージしています。

見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
蔵で直売しています。営業は平日で、土曜・日曜・祝日は休みです。
補足
蔵見学は予約制で、見学後には試飲もできます。毎年2月の四国酒まつりの日には酒蔵が開放されます。JR阿波池田駅から徒歩約5分です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
徳島県三好市池田町サラダ1756-2
創業
1802年
公式サイト
www.imakomachi.com

出典

all-miyoshi.jp / imakomachi.com / miyoshi-yamabiko.jp / lacycle-mall.jp / awaikedacci.com / online.bunka.go.jp / bunka.go.jp / nta.go.jp / nrib.go.jp / sakenomy.jp / japansake.or.jp / nishi-awa.jp / shikoku-sakematuri.com / miyoshi-city.jp / houjin-bangou.nta.go.jp

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