芳水酒造
代表銘柄:芳水
徳島県
TOKUSHIMA
1913年創業
芳水酒造は1913年(大正2年)に初代・馬場儀太郎が「馬儀酒造場」として徳島県三好郡辻町(現・三好市井川町)で創業した酒蔵です。銘柄名「芳水」は、清酒の芳香をいつまでも保ちたいという願いと、かつて先人たちが吉野川を「芳水(よしのみず)」と詠んで称えていたことに由来します。仕込み水には敷地内の井戸から汲み上げる吉野川の伏流水を使用し、冬の寒冷な気候や厳選された酒米(山田錦、五百万石など)を活かした酒造りを行っています。米の旨味を引き出した酒造りを行い、純米吟醸「淡遠」などの食中酒も手がけています。
全国新酒鑑評会では通算9回の金賞を受賞しているほか、2003年(平成15年)には当時の皇太子殿下(現天皇陛下)へ「山峡の美禄 芳水純米大吟醸」が献上された実績を持っています。
芳水酒造の歩み
芳水酒造は、徳島県北西部、清流・吉野川の南岸にある山あいの井川町(現在の三好市井川町)に蔵を構える酒蔵です。大正2年(1913年)11月、初代の馬場儀太郎が清酒の製造を始めました。当初の屋号は馬儀酒造場(うまぎしゅぞうじょう)で、昭和初期の所在地は三好郡辻町でした。初代が着目したのは、吉野川の伏流水、この地の冬の寒冷な気候、そして郡内で採れる良質な米でした。
酒名の「芳水」(ほうすい)は大正5年に付けられました。この年、芳香と美味を備えた清酒が醸造されて近郷の酒好きの間で大変な好評を博し、その芳香をいつの世までも保ちたいという願いと、清らかな流れに美しい景観を映す吉野川を先人たちが「芳水」と詠んで称えていたことにちなんで命名しました。蔵のすぐ近くには奇岩や巨岩で名高い景勝地・美濃田の淵があり、阿波刻み煙草が全盛だった時代には、ここに舟を浮かべて清酒を酌み交わしながら漢詩を詠む優雅な遊びが行われていました。
その詩の中で、吉野川は「芳乃川」(よしのがわ)、「芳水」(よしのみず)と詠まれていたと伝えられています。
平成12年(2000年)には、3月1日から5月31日までの3か月間、全日空国際線のビジネスクラスで、徳島の郷土料理とともに純米吟醸「淡遠」(たんえん)の100mlが提供されました。平成15年(2003年)10月25日にホテルイースト21東京で開かれた長谷川酒店の利酒会では、吟醸酒部門の審査員審査の部(出品123点)で「芳水大吟醸」が第一位に選ばれました。同じ2003年の秋には、ある企業の推薦を受けて、純米大吟醸「山峡の美禄 芳水」を皇太子殿下(当時)に献上しています。
全国新酒鑑評会では、平成2・4・8〜10・12〜14・17酒造年度に金賞を受けており、通算9回です。平成8〜10酒造年度と平成12〜14酒造年度は、それぞれ3年連続の金賞です。平成14酒造年度以降に限ると入賞は8回で、そのうち金賞は平成14酒造年度と平成17酒造年度の2回です。平成17酒造年度の金賞は、平成18年に開かれた鑑評会で「芳水 特別仕込大吟醸 吟味」が受賞したものです。入賞は、ほかに平成16・21・28酒造年度、令和元・2・7酒造年度で、令和7酒造年度は令和8年(2026年)5月20日の発表でした。
なお令和元酒造年度は金賞が選定されなかった年です。高松国税局が主催する四国清酒鑑評会では、燗酒の部で平成30年、令和2年、令和3年に優等賞を受賞しました。受賞時の製造責任者は竹内康晴氏です。
現在の代表は馬場泰地氏です。平成23年(2011年)時点では馬場康雄氏が代表を務めていました。
酒造りの特徴
仕込み水は、吉野川の伏流水です。蔵の敷地内の井戸から汲み上げて使っています。蔵は酒造りの全工程にこだわりを持って臨んでおり、酒米の持つそれぞれの特徴を生かすため、頑固なまでに精米で磨くことを信条としています。そうして、阿讃(阿波と讃岐)の澄んだ空気と清冽な水のもとで、米の旨味を生かした自然な味わいに仕上げます。蔵が掲げる芳水の持ち味は、すっきりした飲み口、つややかでふくらみのある旨味、気品ある香りです。
麹づくりでは、蒸し米の上にまいた種麹(麹菌の胞子)を全員で植え付けていきます。蔵は、よい酒をつくるには人の和が大切だと考えています。酒母、麹、蒸し米、水を合わせてもろみを仕込んだ後は、麹菌や酵母がどれだけよい仕事をするかにかかっています。
使う米は商品ごとに選び分けています。大吟醸系は兵庫県産の山田錦を使い、特撰仕込の純米大吟醸、特撰仕込の大吟醸、大吟醸は40%、純米大吟醸は50%まで磨いて、酵母は熊本9号です。純米吟醸「淡遠」と吟醸は福井県産の五百万石を使い、精米歩合はそれぞれ55%と60%、酵母は9号系です。特別純米酒は岡山県産の雄町と兵庫県産の山田錦を60%まで磨き、9号系酵母で仕込みます。上撰特別本醸造には岡山県産のあきさかりを使い、精米歩合は60%、酵母は協会7号です。
山廃仕込の特別純米酒は滋賀県産の玉栄を60%まで磨き、協会7号酵母で仕込みます。
季節の限定酒も造られています。令和8年(2026年)9月1日には、秋の酒「冷卸」を山田錦と雄町の2種で発売しました。
代表銘柄
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芳水
芳水は、大正5年に命名された蔵の看板銘柄です。清酒の芳香をいつまでも保ちたいという願いと、吉野川を「芳水」と詠んだ先人への敬意が込められています。大吟醸から本醸造まで商品が幅広く、すっきりした飲み口とふくらみのある旨味、上品な香りが持ち味です。純米吟醸「淡遠」は食事を引き立てる酒として、平成12年に3か月間、全日空国際線のビジネスクラスで提供されました。
楽天で商品を見る見学・購入
- 直売所
- 蔵の公式サイトからカラーミーショップとYahoo!ショッピングの各店に進んで注文できます。
- 補足
- 事務所の営業時間は8時から17時で、土曜・日曜・祝日は休みです。問い合わせは電話0883-78-2014です。蔵開きは、平成20年2月23日と平成22年2月20日に酒蔵開放見学会として行いました。平成22年は四国酒まつりに合わせた入場無料の見学会で、新酒を味わえました。令和8年2月21日の第27回四国酒まつりでも蔵開きが予定され、新酒・限定酒の試飲販売や無料のふるまいが告知されました。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 徳島県三好市井川町辻231-2
- 創業
- 1913年
- 公式サイト
- www.housui.com
出典
sakedata.jp / housui.com / miyoshi-tourism.jp / kotobank.jp / note.com / tanoshiiosake.jp / nta.go.jp / saketime.jp
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