和饗酒造
代表銘柄:笑亀・和饗・吉村
長野県
NAGANO
1883年創業
長野県塩尻市の旧中山道塩尻宿陣屋跡にて1883年(明治16年)に創業した酒蔵です。旧社名は笑亀酒造株式会社で、2023年に和饗酒造株式会社へ商号が変更されました。地元塩尻産をはじめとする長野県産美山錦などを原料米として吟味し、塩尻の厳しい冬の寒さや清らかな水といった気候風土を活かしながら、お米の味わいを活かした丁寧な手作業での酒造りを行っています。地元の食材に合う地酒を追求するとともに、親会社である和饗エコファームの有機肥料で栽培した酒米を使用した「吉村」のほか、「笑亀」「和饗」などの銘柄を展開しています。
歴史的な建造物である蔵の店舗兼主屋、穀蔵、造蔵の3棟は、2009年に国の登録有形文化財に指定されています。
和饗酒造の歩み
和饗酒造は、現在の長野県塩尻市にあたる旧中山道塩尻宿にあった幕府代官所・塩尻陣屋の跡地で、1883年(明治16年)に酒造業「嘉根満本家」として創業しました。以来140年余りにわたり、同じ場所で酒名を変えながら酒造りを続けてきており、蔵の入り口には塩尻陣屋跡を示す碑が今も残されています。中山道ウォーキングで遠方から歩いて立ち寄る人も多く、宿場町の面影を今に伝える存在となっています。
創業から日を重ねる中で、笑亀酒造株式会社は各地の品評会でも高い評価を受けてきました。昭和2年には中部六県酒類醤油品評会で名誉賞を受賞し、翌昭和3年には昭和天皇への献上酒に選ばれています。昭和13年には第16回全国酒類品評会で優等と評され、名誉賞を受賞しました。
店舗兼主屋、大正8年(1919年)建築の穀蔵、そして造蔵の3棟は、2009年(平成21年)4月28日に国の登録有形文化財として登録されました。店舗兼主屋は一階外壁の両端に海鼠壁を配し、庇上に波頭紋の役物瓦をあしらったうえ、中央玄関の両側にはスクラッチタイルを貼るなど、明治と昭和初めの意匠を融合した外観が特徴です。木造二階建ての主屋をはじめ、明治後期から大正初期にかけて建てられたこれらの建物群は、中山道を歩く旅人が塩尻宿の宿場景観として立ち寄る場所にもなっています。
長年「笑亀酒造株式会社」として地酒「笑亀」を醸してきましたが、2022年に水処理や資源リサイクル、循環型農業などを手がける共和化工グループの和饗エコファーム株式会社が経営を引き継ぎ、2023年に社名を和饗酒造株式会社へと改めました。現在は和饗エコファームのほか、共和化工株式会社、共和メンテナンス株式会社もグループの関連会社に名を連ねています。あわせて主力銘柄の名も「笑亀」から「和饗」へと引き継がれ、新体制のもとで酒造りを続けています。
酒造りの特徴
和饗酒造が大切にしているのは、長野県塩尻市ならではの気候風土を生かした酒造りです。麹室の温湿度調整には空調を使わず、天井の換気口を開けて麹の発酵熱を外に逃がし、塩尻の冬の乾いた冷たい空気を取り込んで湿度を下げています。洗米や米の運搬といった作業も可能な限り手作業で行い、電力や機械の使用を最小限に抑えることで、無駄のない酒造りを実践しています。
原料米には、地元農家との契約栽培による美山錦を中心に使用し、精米歩合や造りを変えながら、普通酒から純米大吟醸まで幅広いラインナップを手掛けています。純米酒は日本酒度+6、大吟醸は精米歩合39%まで磨き上げるなど、銘柄ごとに造りを変えながら、塩尻の水と土地、そして蔵に長く棲みついてきた微生物の働きを受けて、米の旨みをしっかりと感じられるコクのある味わいを目指しています。
グループ会社の和饗エコファーム株式会社は、生ごみや下水汚泥といった本来焼却処分されるものを微生物の発酵によって肥料に再資源化しており、この有機肥料を使った契約栽培米が酒造りにも用いられています。化学肥料を使わないことで、肥料の製造や輸送にかかる燃料も抑えられ、「資源循環型農業×日本酒」を掲げるSDGsの取り組みへとつながっています。
代表銘柄
笑亀
笑亀酒造株式会社を名乗っていた時代の代表銘柄です。平成8年の全国新酒鑑評会で金賞を受賞したのをはじめ、平成14酒造年度以降を対象とする入賞酒目録でも平成16酒造年度と平成17酒造年度に入賞を重ねました。平成23年にはIWC2011のSAKE部門でシルバーメダルとブロンズメダルを受賞しています。甘みと旨みが前面に出た濃厚な味わいで、味噌や漬物といった濃いめの家庭の食卓に合わせやすい酒でした。2023年の社名変更にあわせて、主力銘柄の名は「和饗」へと引き継がれています。
和饗
社名変更後の和饗酒造を代表する現行銘柄です。地元契約栽培の美山錦を100%使い、普通酒から大吟醸まで、純米無濾過生原酒を含む幅広いラインナップを展開しています。純米吟醸は精米歩合59%、大吟醸は39%まで磨くなど銘柄ごとに造りを変えつつ、塩尻の冷たく乾いた冬の気候を生かして丁寧に醸されており、米の旨みをしっかりと感じられるコクのある味わいが共通の持ち味です。
吉村
グループ会社の和饗エコファームが提供する有機肥料を使い、地元農家が契約栽培した美山錦を用いて、「資源循環型農業×日本酒」のコンセプトのもとで造られる銘柄です。精米歩合65%の白(純米酒)は冷やしても燗にしても楽しめる定番の一本、同じく65%の黒(純米原酒)は原酒ならではの力強い旨みが持ち味で、49%まで磨いた金(純米大吟醸)は華やかな香りとフルーティーさが際立ちます。いずれも醸造アルコールを添加しない純米造りです。
見学・購入
- 直売所
- 公式オンラインショップで購入できます。
- 補足
- 蔵の入り口には塩尻陣屋跡を示す碑が残されています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 長野県塩尻市塩尻町140
- 創業
- 1883年
- 公式サイト
- wakyo-shuzo.com
出典
wakyo-shuzo.com / sakenomy.jp / tokimeguri.jp / shiojiri.lg.jp / wakyo-ecofarm.co.jp / bunka.go.jp / nrib.go.jp / city.shiojiri.lg.jp / shinmai.co.jp / saketime.jp / syoki.com
本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。