本文へ移動

大坪酒造

代表銘柄:飛騨娘・神代

岐阜県

GIFU

1842年創業

大坪酒造の建物
大坪酒造の建物(2023年撮影)「Ootsubo Shuzoten ac (4).jpg」 — 写真:Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

天保13年(1842年)に創業した、岐阜県最北端の飛騨市神岡町に位置する老舗酒蔵です。「時流に押し流されない誠意ある商品づくり」を理念に掲げ、伝統的な手づくりの手法を守り続けています。仕込み水には、岐阜県の名水50選に選ばれている船津大洞湧水群(大洞山の伏流水)が用いられています。

代表銘柄は、濃醇な旨味と優しい甘みが特徴の「飛騨娘」と、芳醇で辛口な「神代(じんだい)」の二本柱であり、地元飛騨の地で長く愛される地酒として親しまれています。

受賞歴として、2017年春季全国酒類コンクールのレギュラー酒部門において「上撰 飛騨娘」および「上撰 辛口 神代」が第1位を獲得したほか、2015年のインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)SAKE部門で「辛口 神代」がコメンデッドを受賞しています。

大坪酒造の歩み

大坪酒造店は、天保13年(1842年)に創業した飛騨市神岡町の酒蔵です。社名は有限会社大坪酒造店で、所在地は神岡町朝浦にあります。神岡町は富山県境に近い山あいの町で、奈良時代の養老年間に茂住銀山が開かれて以来、鉛や亜鉛を産する鉱山の町として栄えてきました。飛騨市内には大坪酒造店、古川町の蒲酒造場、渡辺酒造店の三つの蔵があり、神岡町にあるのは大坪酒造店です。岐阜県内の酒蔵のなかでは最も北に位置します。

蔵が掲げる理念は「時流に押し流されない誠意ある商品つくり」です。創業以来、伝統ある手づくりの酒の味を大切にしてきたと蔵は語り、「飛騨神岡とともに生きていきたい」という思いを込めて酒を醸しています。現在の当主は十二代目の大坪和己さんです。

蔵は町を流れる高原川に架かる藤波橋のすぐ近くにあります。江戸時代から続く建物には囲炉裏が残り、高低差のある地形に合わせて建物の中に石垣が見られます。蔵の奥の高台に建つ別邸は大正時代の1912〜1918年ごろに建てられたもので、2019年9月10日に大坪酒造店別邸として登録有形文化財(建造物)に登録されました。主屋と上座敷棟を対角に配し、十字形の平面の縁でつなぐ珍しい形式で、どちらの棟にも数寄屋風の座敷飾りがあり、主座敷には円窓や下地窓が設けられています。

地域の催しとも結びついています。2026年2月21日に神岡町の中心部で開かれた飛騨神岡初金毘羅宵祭に合わせて、蔵は普段は立ち入れない酒蔵を公開し、新酒や甘酒を振る舞い、江戸時代以降の御所人形や有職雛を飾って来場者を迎えました。先代が消防団員として祭りの開催に尽力した縁で、町を活気づけるために振る舞い酒を始め、人形も飾るようになりました。秋には飛騨古川で、飛騨市の三つの蔵の酒を飲み比べる「飛騨古川三蔵まいり」が開かれ、大坪酒造店も参加しています。

酒造りの特徴

仕込みには、神岡町の市街地に隣接する大洞山の伏流水を用いています。大洞山(標高1,348m)の山麓から湧く水は船津大洞湧水群と呼ばれ、水温は約11度と地下水特有の低さで、1986年に岐阜県の名水50選に選ばれました。町内の各所には、住民が共同で管理する共同水屋が設けられています。

酒造りは手づくりの工程を大切にしています。通年商品の原料米は岐阜県産米で、精米歩合は70%です。大吟醸神代上澄では飛騨の酒造好適米のひだほまれを精米歩合50%で用い、冬季限定の大寒しぼりでもひだほまれを精米歩合65%で使います。この大寒しぼりは、2015年のインターナショナル・ワイン・チャレンジのSAKE部門の本醸造酒の部で銅メダルを受賞しました。

定番は、甘口の飛騨娘と辛口の神代の二本柱です。上撰の飛騨娘は日本酒度マイナス3、神代は日本酒度プラス5.0で、どちらも酸度は1.8、アルコール度数は15度です。さらに、佳撰の神代(日本酒度±0)や、アルコール度数19度の原酒飛騨娘もあります。

季節限定酒も多彩です。4月には淡いにごりの神代あらしぼり、4月と10月には大吟醸神代上澄、12月にはにごり酒の冬ごもり、2月には生酒の大寒しぼりが出ます。大寒しぼりのラベルには飛騨の山中和紙が使われ、水で剥がせばコースターとして使えます。夏には、すっきりした甘みのにごり酒ひや冬ごもり(6〜9月)や、飛騨娘の生酒涼夏絢爛が登場します。

代表銘柄

飛騨娘

神岡で古くから親しまれてきた甘口の地酒です。上撰は岐阜県産米を精米歩合70%で仕込み、日本酒度はマイナス3、酸度は1.8です。口当たりはすっきりしていて、やさしい甘味が広がり、旨味としっかりした飲みごたえがあります。冷酒からぬる燗、熱燗まで幅広く楽しめ、原酒はロックにも向きます。蔵の発表では、2017年春季全国酒類コンクールのレギュラー酒部門で第1位です。

神代

辛口の地酒で、読みは「じんだい」です。上撰は岐阜県産米を精米歩合70%で仕込み、日本酒度はプラス5.0、酸度は1.8、アルコール度数は15度です。芳醇な旨味とキリッとしたのどごしがあり、冷酒、冷や、ぬる燗、熱燗、ロックと幅広く合います。2015年のインターナショナル・ワイン・チャレンジのSAKE部門の普通酒の部では、大会推奨酒(コメンデッド)に選ばれました。蔵の発表では、2017年春季全国酒類コンクールのレギュラー酒部門で第1位です。

見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
公式サイトからオンラインショップで購入できます。宅配の取次にも対応しています。
補足
酒蔵見学は無料で、事前に電話(0578-82-0008)での予約が必要です。仕込みや作業の都合で、直前の予約は受けられない場合があります。営業は平日で、土曜と日曜は定休です。蔵開きは例年2月の第3金曜とその翌日に行われます。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
岐阜県飛騨市神岡町朝浦557番地
創業
1842年
公式サイト
www.hida-ootsubo.com

出典

jizake-japan.com / hida-ootsubo.com / wikipedia.org / hida-kankou.jp / kankou-gifu.jp / bunka.nii.ac.jp / pref.gifu.lg.jp / takayama-gh.com / chunichi.co.jp / tokyosanpopo.com / ja.wikipedia.org

本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。