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はざま酒造

代表銘柄:恵那山

岐阜県

GIFU

1806年創業

はざま酒造の建物
はざま酒造の建物(2024年撮影)「Hazama Sake Brewery ac (2).jpg」 — 写真:Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

岐阜県中津川市の中山道45番目の宿場町「中津川宿」に蔵を構える酒蔵。江戸時代中期から酒造りを続けると伝わる。

2016年に純米酒のみを醸造する「純米蔵」へと体制を刷新。仕込み水には日本百名山の一つである霊峰・恵那山の清らかな伏流水を使用している。原料米には主に山田錦や地元岐阜県産の「ひだほまれ」を用い、澄んだ水の如くフレッシュでフルーティーな酒造りを追求している。また、敷地内には酒造道具の展示や試飲が楽しめるギャラリー「酒游館」を併設している。

世界的なワイン品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」のSAKE部門において、2016年に純米酒と純米吟醸酒の2点がシルバーメダルを受賞したほか、2024年には純米酒部門の最高賞であるトロフィーを受賞するなど、国内外で高い評価を受けている。

はざま酒造の歩み

はざま酒造は、岐阜県中津川市の中山道・中津川宿で酒造りを続ける蔵です。中津川宿は、江戸時代の五街道のひとつ中山道に67ある宿場のうち45番目にあたり、京と江戸を行き交う旅人でにぎわいました。蔵を営む間家は、もともと京極家に仕えた武士の家系で、室町時代に美濃国へ移り住みました。関ヶ原の戦いの翌年にあたる慶長6年(1601年)に中津川の地へ移ると、1600年代から塩、味噌、油、馬具、薬などを扱う大きな商家として栄えました。

江戸時代には尾張徳川家の御用商人となり、美濃国屈指の豪商として名を馳せました。江戸時代には尾張藩から商標の使用を許されており、現在の「恵那山」のラベルには、その商標を再現した印が入っています。酒造りを始めたのは江戸時代中期と伝わりますが、創業者や、この地で酒造りを始めた経緯を記した文献は残っていません。創業時の屋号は「志水屋」で、現在の「はざま酒造」の屋号になったのは明治25年(1892年)です。

1995年11月には、蔵に併設して日本酒ギャラリー「酒游館」を開きました。2014年11月に業務用酒類販売の株式会社マルト水谷と資本業務提携を結び、2015年11月に醸造施設・設備の改修と冷蔵仕込み蔵の整備を終えます。2016年1月に新体制で「恵那山」の醸造を再開し、料理とともにお酒を楽しむ文化をもっと広げたいという思いから、同年、純米酒だけを造る純米蔵に生まれ変わりました。

酒造りを担う岩ヶ谷雄之さんは、山口県の「東洋美人」の蔵元である澄川酒造場の澄川宜史さんに師事し、2015年からはざま酒造で酒造りを手がけています。2024年8月時点では、間龍一郎さんが取締役会長、杉浦元嗣さんが代表取締役CEO、岩ヶ谷さんが取締役社長・製造責任者を務めています。

平成20年の全国新酒鑑評会では、吟醸酒の商標「五味饗宴」の出品酒が金賞を受けました。名古屋国税局酒類鑑評会では、第50回(平成14年)から第57回(平成20年)にかけて、吟醸酒の部で入賞が2回、優等賞が7点あります。第53回と第54回は吟醸酒の部と純米酒の部の両方、第55回と第56回は本醸造酒の部の「特別本醸造 恵那山」、第57回は吟醸酒の部の「五味饗宴」でした。

純米蔵として再出発してからの岐阜県新酒鑑評会では、最高賞の岐阜県知事賞を第25回(平成30年)、第27回(令和2年)、第31回(令和6年)の3回受けており、いずれも同じ部門で連合会長賞にも選ばれています。連合会長賞は第23回(平成28年)以降、第25回、第27回、第29回から第31回、第33回(令和8年)と受け、蔵の発表では第26回も受賞しています。第30回には第1回岐阜大学長賞、第33回には岐阜県議会議長賞も受けました。

世界的なワインコンペティションであるIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)のSAKE部門では、蔵の発表によると、2016年から2019年まで毎年、純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒などがシルバーメダルやブロンズメダルを受けています。2024年は1,504点が出品された中で、「恵那山 純米」が純米酒部門のゴールドメダルに加えて同部門の最高賞である純米トロフィーを受賞し、「恵那山 純米吟醸 ひだほまれ」も純米吟醸酒部門でゴールドメダルを受けました。

2025年には「恵那山 純米吟醸 ひだほまれ 古酒」が古酒部門のゴールドメダルに選ばれています。

酒造りの特徴

仕込み水には、蔵の敷地内の井戸から汲み上げる恵那山の伏流水を使います。恵那山は長野県阿智村と岐阜県中津川市にまたがる標高2,191メートルの山で、日本百名山にも選ばれています。山に降った雨や雪が長い時間をかけて地中にしみ込み、磨かれて流れ出す水は超軟水で、この水で醸すと酒も水と同じようにやわらかな味わいになります。酒米は主に山田錦と岐阜県産のひだほまれを使い、山田錦は全体の約6割を占めます。近年は春陽米を使った酒もあります。ひだほまれは岐阜県を代表する酒造好適米で、大粒で心白の発現率が高い品種です。

すべて小仕込みの吟醸造りで、冷蔵設備を導入した貯蔵庫で低温長期発酵させ、お米の甘みや旨みを残しながら、すっきりとした酒に仕上げます。純米大吟醸は山田錦を40%まで磨き、40日近くかけてゆっくりと醸します。2018年時点では、洗米機や甑といった機材は新しいものを取り入れ、麹室は古い土蔵の2階で壁に這わせた電熱線で室温を上げ、温度管理にはセンサーを使っていました。

新酒の出荷に合わせて杉玉を新しい緑のものに架け替えており、2018年は11月27日に架け替えて、平成30酒造年度の最初の酒として「恵那山 純米吟醸 山田錦 しぼりたて 無濾過生原酒」を出荷しました。夏に搾る酒もあり、現在の「ENASAN Pure 純米大吟醸 Youthful 岐阜 ひだほまれ」は7月下旬に搾った、完熟前の果物のような爽やかな香りの酒です。

定番のほかに、季節の酒も出しています。2018年からは夏向けの純米吟醸「夏乃天」「夏乃照」を出し、秋には、ひだほまれを50%まで磨いた純米吟醸「秋乃月」を出荷しました。年末には店頭販売限定で、山田錦の純米大吟醸 無濾過生原酒(麹米40%・掛米50%)の「招福 正月の酒」を用意しています。

代表銘柄

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恵那山

日本百名山の恵那山にちなむ蔵の看板銘柄です。名前の使用を恵那神社の宮司に求めたところ快諾され、「恵那山の水にて醸す此の酒を酌みて我が世は楽しかりけり」という歌を贈られました。通常商品は純米吟醸、純米、純米大吟醸、新章で、岐阜県産ひだほまれの純米吟醸は数量限定です。ONLINE SHOPでは、純米大吟醸のシリーズ「ENASAN Pure」も扱います。穏やかなフルーツのような吟醸香と、軽やかな余韻が持ち味です。

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見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
蔵に併設の日本酒ギャラリー「酒游館」で、恵那山の試飲と購入ができます。
補足
酒游館は昔の酒造道具を展示しており、見学は無料で、きき酒体験は有料です。団体での入館ときき酒体験は事前の予約が必要で、開館は10時から17時です。JR中津川駅から徒歩で行ける場所にあり、大型バスの駐車場から酒游館までは徒歩約5分かかります。蔵開きは2018年に十数年ぶりに開かれ、2019年には春と冬の2回催されました。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
岐阜県中津川市本町4丁目1番51号
創業
1806年
公式サイト
enasan.jp

出典

japansake.or.jp / wikipedia.org / sakenomy.jp / camp-fire.jp / sake-times.com / enasan.jp / nakatsugawa.town / enasan.shop-pro.jp / nta.go.jp / web.archive.org / gifusake.jp / pref.gifu.lg.jp / jp.sake-times.com / dai-nagoyatours.jp

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