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小松酒造

代表銘柄:万齢

佐賀県

SAGA

1850年創業

佐賀県唐津市相知町に蔵を構える老舗酒蔵です。第二次世界大戦中には海軍御用達の清酒「宣陽」を手掛けた歴史を持ちます。時代の変化に伴い1990年(平成2年)に一度酒造りを休止しましたが、1995年(平成7年)に蔵元の小松大祐氏が帰郷し、酒類総合研究所や他蔵での修行を経て自ら杜氏となり、1998年(平成10年)に酒造りを復活させました。復活初年度に醸した大吟醸「万齢」が同年度の福岡国税局酒類鑑評会で優等賞を受賞し、復活までの歩みが新聞で紹介され、注目を集めました。

酒造りは機械化せず、全工程を昔ながらの手造りで行う少量生産にこだわっています。看板銘柄「万齢」のほか、独自の三段仕込みによる純米焼酎「おおち」や飲むために造られたみりん「のみりんこ」など幅広い商品も手掛けています。

小松酒造の歩み

小松酒造は、佐賀県北部の山あいにある唐津市相知町で、江戸時代末期に創業した酒蔵です。蔵の壁には大正から昭和にかけての新酒鑑評会の賞状が並び、銘醸蔵として知られていました。戦時中には海軍御用達の清酒「宣陽」(「宣揚」とも表記されます)を造り、佐世保港から南方の前線基地まで運ばれて、兵士たちに愛飲された歴史があります。しかし清酒の消費量が縮小を続けるなか、平成2年(1990年)に酒造りを休止しました。休止後の蔵は、廃業を待つばかりの状態になりました。

転機は平成7年(1995年)の春に訪れます。上京して証券会社に勤めていた長男の小松大祐さんが会社を辞めて帰郷し、酒蔵の再興を決意しました。目指したのは、当時はほとんど例のなかった「蔵元自ら杜氏」という小さな体制での復活です。「これからの時代はお酒造りを知らないとお酒も売れない」という考えから、広島に移転した国税庁醸造研究所(現在の酒類総合研究所)に入所し、8か月間、酒造理論を学びました。翌冬は島根県の酒造会社に蔵人として入り、酒造りの全工程を身につけています。

平成9年(1997年)春から自蔵の清掃と準備を進め、平成10年(1998年)1月に8年ぶりの製造を再開しました。同じ年の3月には、日本酒80石と焼酎20石を醸しています。

復活の初年度に造った大吟醸「万齢」は、平成10年度の福岡国税局酒類鑑評会で優等賞を受賞し、蔵は息を吹き返しました。復活までの歩みは、1998年4月19日付の読売新聞でも全国に紹介され、業界の注目を集めました。福岡国税局酒類鑑評会の吟醸酒の部では、その後も平成14年・15年・19年に優等賞、平成20年・24年・26年・28年と令和元年・2年・3年に金賞を受賞しました。蔵の発表では、このほかに平成12年と17年に優等賞、平成13年と16年に金賞を受けています。

全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に16回入賞し、うち金賞は平成14酒造年度、平成21酒造年度、平成28酒造年度、令和5酒造年度の4回です。金賞以外の入賞は、平成15・16・18・20・22・23・27・29酒造年度と、令和元・2・4・6酒造年度にあります。出品銘柄はいずれも「万齢」です。蔵の発表では、平成12酒造年度にも金賞、平成13酒造年度にも入賞しています。

現在は小松大祐さんが、七代目の蔵元兼杜氏として代表取締役を務めています。春分の日の春の蔵開きは2026年に第27回、秋のミニ蔵開きは2025年に第18回を数えます。一度は閉じかけた蔵は、手造りの少量生産を守りながら、焼酎やリキュール、みりんにも仕事を広げています。

酒造りの特徴

小松酒造の酒造りは、機械化せずに全工程を手造りで行う少量生産が特徴です。製麹は箱麹で、蒸米の放冷は自然放冷、搾りは槽(ふね)で行います。道具は可能な限り旧来のものを使い、木製の道具を多用しており、米を蒸す甑も昔ながらの木製です。平成30酒造年度の製造量は、日本酒400石、焼酎10石、リキュール10石、みりん10石でした。流通は限定しています。

原料米にもこだわりがあります。平成30酒造年度には、日本酒に使う米の90%が酒造好適米で、うち山田錦が約50%を占めました。使用量全体の約3分の2は地元の相知町で契約栽培されており、日本酒の製造数量の約90%を純米酒が占めています。蔵は、室町時代から続くといわれる日本最大級の蕨野の棚田に近い場所にあります。2020年時点では、高齢で引退する契約農家の田を少しずつ引き受け、酒米の栽培も始めていました。

新酒は、近年は毎年1月下旬の特別純米無濾過生原酒を皮切りに、純米吟醸の無濾過生原酒、純米大吟醸のおりがらみ生原酒、大吟醸の無濾過生原酒と順に出荷し、5月上旬の純米酒全量山田錦無濾過生原酒まで続きます。

清酒のほかに、復活と同時に製造を再開した純米焼酎「おおち」があります。清酒づくりの技術を応用した独自の三段仕込みで、中圧蒸留を採り入れているのが特徴です。リキュールは平成17年(2005年)から、地元特産のすももを使った「桃子」「すもも梅酒」を発売しています。みりんは平成24年(2012年)から佐賀県産のもち米で造り始めました。みりんの「万齢 のみりんこ」は飲むために造ったもので、3年以上熟成させており、蔵は業界初の「飲むみりん」というコンセプトと説明しています。

代表銘柄

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万齢

蔵を代表する銘柄で、復活の初年度に造った大吟醸の名前でもあります。現行の大吟醸は、相知産の山田錦を38%まで磨き、低温でじっくり発酵させたお酒です。特別純米は山田錦と西海を55%まで磨いて吟醸造りにした一本です。その超辛口は精米歩合55%の辛口で、蔵が主力商品とし、冷やからあつ燗まで楽しめます。純米酒は相知産の山田錦を100%使い、精米歩合は68%で、お燗向きを意識した造りです。

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見学・購入

補足
例年、春分の日に春の蔵開きを、秋にミニ蔵開きを開催しています。蔵はJR唐津線の相知駅から徒歩6分で、会社の定休日は12月から4月が日曜日のみ、5月から8月が土日祝、9月から11月が日祝と第2・4土曜日です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
佐賀県唐津市相知町千束1489
創業
1850年
公式サイト
www.manrei.jp

出典

japansake.or.jp / sagasake.or.jp / kuraport.com / manrei.jp / kago-ya.net / sake-shop-sai.com / nta.go.jp / nrib.go.jp / web.archive.org / diamond.jp

本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。