SAKE BREWERY — SAGA
富久千代酒造
紹介
佐賀県鹿島市肥前浜宿に蔵を構える富久千代酒造は、1923年(大正末期)に創業しました。当初は「盛寿」や「富久千代」などの銘柄を展開していましたが、1998年に3代目蔵元の飯盛直喜氏と地元酒販店が協力し、旧佐賀藩主にちなむ看板銘柄「鍋島」を誕生させました。
造りにおいては、多良岳山系の伏流水と厳選した酒米を用い、五感に優しく馴染む自然体の酒質と高品質な手造りを追求しています。2011年には世界最大級の酒類品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」の日本酒部門において「鍋島 大吟醸」が最優秀賞「チャンピオン・サケ」を獲得し、国内外で高い評価を確立しました。全国新酒鑑評会でも金賞を獲得しています。
また、国の登録有形文化財である一号蔵や麹室のほか、旧精米所を改装したギャラリーを設け、直営の酒蔵オーベルジュ「御宿 富久千代」を運営するなど、日本酒と地域の食文化を発信しています。
歴史
富久千代酒造の創業は大正末期で、当初の社名は「盛寿」でした。戦中戦後を経て社名を「富久千代」に改め、佐賀県鹿島市浜町の酒蔵通りに蔵を構えてきました。飯盛直喜氏は1987年に東京から鹿島へ戻って3代目蔵元を継ぎ、以降の蔵の方向性を大きく形づくっています。
1990年代半ば、酒類小売業の規制緩和により地方の小規模な蔵が経営面で厳しくなることを見越した飯盛氏は、地元の若手酒販店経営者4名とともに新しい看板銘柄の開発に着手しました。約3年の構想を経て1998年に完成させたのが「鍋島」で、名称は一般公募で選ばれ、江戸時代に佐賀藩を治めた鍋島家の子孫からも使用の了承を得たといいます。
「鍋島」はその後、2002年の国際酒祭りinTOKYO純米酒部門で日本一となったのを皮切りに、2003年以降は全国新酒鑑評会で7年連続金賞を獲得するなど評価を積み重ね、2011年には世界最大級の酒類品評会インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)の日本酒部門で最優秀賞「チャンピオン・サケ」を受賞し、全国的な知名度を得ました。2011年のIWC受賞を機に、飯盛氏は『次のチャンピオン・サケが選ばれる前に』と地元有志らに呼びかけて『鹿島酒蔵ツーリズム推進協議会』を立ち上げ、初代会長を務めました。2012年に始まった鹿島酒蔵ツーリズムは、2019年には2日間で約10万人を集めるイベントへと成長しました。2016年にはグッドデザイン賞も受賞しています。蔵の一号蔵と麹室、旧精米所は2004年に国の登録有形文化財に登録され、旧精米所は2014年にギャラリーへと改装されました。
2021年春には、蔵が営む宿泊施設「御宿 富久千代」を開業しました。築200年余りの茅葺きの元商家を改修した施設で、酒蔵によるオーベルジュとしては日本初とされます。一日一組・最大4名限定の一棟貸しで、併設のレストラン「草庵 鍋島」では九州食材のコースに「鍋島」の飲み比べを組み合わせます。週末は満室となる人気を受け、2025年には建築家・隈研吾氏が改修を手がけた「オーベルジュ Fuku」と、佐賀・嬉野の若手建築家コンビが設計した別邸「とと」を新たに開業し、宿泊事業を拡張しています。
酒造り
酒造りを率いる飯盛直喜氏は「無理をしないで、自然体のお酒をつくる」ことを信条とし、工業製品のように味を規格へ均一化させるのではなく、その年の気候や米の状態に応じて造りを柔軟に調整しています。仕込み水には多良岳山系の伏流水を用い、酒米は山田錦や雄町といった全国的な酒米に加え、佐賀県産の酒米「佐賀の華」も使い分けて、原料米ごとに造り分けを行っています。
麹室は室温30度以上、湿度60%以上という高温多湿の環境で保たれ、冬場でも蔵人が汗だくになりながら手作業で麹の状態を管理しています。こうした手間を惜しまない造りにより、香りの高さや辛口といった単一の指標に偏らず、五感にやさしく馴染んでいく「自然体」の酒質を追求しているのが同蔵の特徴です。
蔵データ
代表銘柄
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鍋島
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鍋島:「鍋島」は1998年、飯盛直喜氏と地元の酒販店有志が3年がかりで完成させた看板銘柄です。名称は一般公募で選ばれ、江戸時代に佐賀藩を治めた鍋島家の子孫から使用の了承を得ています。山田錦・雄町・佐賀の華など多彩な酒米を使い分けたシリーズが20数種類展開されており、純米大吟醸から純米酒まで幅広いラインナップで芳醇な余韻と米の旨みを表現しています。2011年にはIWC日本酒部門で最優秀賞「チャンピオン・サケ」を獲得しています。
見学・購入
なし
通常の酒蔵見学・直売(試飲)は行っていません。ただし蔵が運営する宿泊施設「御宿 富久千代」「オーベルジュ Fuku」「とと」の宿泊者に限り、滞在中に通常非公開の酒蔵を見学できます。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
sagasake.or.jp / japansake.or.jp / wikipedia.org / sakenomy.jp / saporitaweb.com / sakagura-tourism.com / nabeshima.biz / ja.wikipedia.org / shigoto100.com / japan-sake.site / saga-s.co.jp / nabeshima-auberge.com
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