SAKE BREWERY — SAGA
矢野酒造
紹介
佐賀県鹿島市に所在する矢野酒造は、江戸時代末期の寛政8年(1796年)に創業した歴史ある酒蔵です。主屋や蔵などの建造物群は国の登録有形文化財や佐賀県遺産に指定されています。銘柄「竹の園」は大正天皇の即位時に「竹の園生」から名付けられた歴史を持ち、もう一つの主要銘柄「肥前蔵心」のほか、「パンダ出没注意」や「ぱんだ祭り」といった愛らしいパンダラベルの限定酒シリーズを展開しています。
醸造には多良岳山系の豊富な伏流水を使用し、甘口が多い佐賀県の酒の中ではやや辛口寄りで、透明感と爽やかさのある味わいが特徴です。原則山廃仕込みを行う「竹の園」や、佐賀県オリジナルの「佐賀はがくれ酵母」を用いた「肥前蔵心」など、手造りの伝統と品質重視の酒造りを徹底しており、全国の鑑評会やコンテストでも入賞を果たしています。
歴史
矢野酒造は、佐賀県鹿島市大字高津原、長崎街道沿いに位置する酒蔵です。江戸時代後期の寛政8年(1796年)に創業し、以来200年以上にわたって酒造りを続けています。明治期に建てられた母屋は国の登録有形文化財に指定され、佐賀県遺産にも認定されています。仕込みを行う蔵のひとつ「たつみの蔵」は、創業から220年を超える歴史を持つ現役の蔵として稼働しています。
代表銘柄「竹の園」の名は、大正天皇の即位という慶事に際し、皇族を指す言葉「竹の園生」から名付けられたものです。竹のようにしなやかで生命力にあふれる酒であってほしいという願いが込められています。
現在の経営は9代目社長・矢野元英氏が担っています。矢野酒造は昭和62年(1987年)から純米酒への取り組みを始め、平成15年(2003年)からは純米酒を中心に醸す「純米酒宣言」を行いました。以降、社長自らも蔵に入り、杜氏・蔵人とともに酒造りに携わっています。平成30年(2018年)には9代目自身が新商品「竹の園 還ル」を開発し、小手先の技術に頼らない伝統的な製法での酒造りを志向しました。
遊び心のある取り組みとして、竹はパンダの好物であることにちなみ、2012年から季節ごとに絵柄を変えるパンダ柄ラベルの限定酒シリーズ「パンダ出没注意」「ぱんだ祭り」の展開を始めました。品質を重視した酒質と親しみやすいラベルデザインを両立させ、鹿島の地酒に新しいファン層を呼び込んでいます。
酒造り
矢野酒造がある鹿島市は、多良山系の伏流水と良質な米に恵まれた土地です。この清らかな仕込み水と米が酒質の基盤となっています。佐賀県の日本酒は甘口で濃醇なものが多い中、矢野酒造は透明感とすっきりとした軽さを持つ辛口の酒を得意としており、県内では独自の存在感を放っています。
酒造りは、杜氏・蔵人とともにできる限り手造りにこだわる方針を貫いています。上位クラスの酒については、麹づくりを半自動機械から熟練の蔵人による手作業に切り替えるなど、品質を優先した工程を採用しています。一方で新型の醪搾機を導入するなど設備更新も進め、発酵由来のガスを残したシャンパンのような酒や濁り酒といった新しい商品開発にも取り組んでいます。
醸造の幅は広く、山廃仕込みをはじめとする伝統的な手法から、選択した酵母を用いる現代的な仕込みまで手がけています。季節限定の「竹の園 還ル 山廃」は、精米歩合55%の山廃仕込みで醸され、メロンや洋梨を思わせる香りと軽やかな甘み、山廃らしい丸みのある酸が特徴です。こうした丁寧な酒造りは評価にもつながっており、令和6酒造年度の全国新酒鑑評会では「肥前蔵心 純米大吟醸 権右衛門」が金賞を受賞しました。
蔵データ
代表銘柄
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- パンダ出没注意
- ぱんだ祭り
- たけのそのパンダフェスティバル
竹の園:大正天皇の即位を記念して名付けられた矢野酒造の看板銘柄です。透明感とすっきりとした軽さを持つ辛口が特徴で、甘口が主流の佐賀県内では珍しい涼し気な酒質を追求しています。酒米「吟吹雪」を精米歩合57%まで磨いた「強敵(とも)」など、酒米や精米歩合を変えた多彩なラインナップを展開し、燗にすると丸く柔らかな味わいに変化する銘柄もあります。
パンダ出没注意:「竹の園」を母体に、竹はパンダの好物であることにちなみ2012年に始まったパンダ柄ラベルの限定シリーズのひとつです。超辛口の純米吟醸酒で、無濾過生原酒として仕込まれることもあります。舌がしびれるほどキリッとした辛さと強めの酸味が持ち味で、あて肴とともに杯が進む一本として親しまれています。
ぱんだ祭り:パンダ柄ラベルシリーズの季節限定銘柄で、夏・秋冬・冬など時期ごとにラベルの絵柄を変えて販売されています。山田錦や秋田酒こまちなど酒米を組み合わせた純米吟醸酒で、無濾過生原酒として出荷されることが多いのが特徴です。柔らかな甘みとすっきりとした酸のバランスを持ち味とし、回を重ねるごとに酒質を磨き上げています。
肥前蔵心:「竹の園」と並ぶ矢野酒造の主要銘柄です。山田錦を用いた純米吟醸などをラインナップし、りんごを思わせる華やかな香りとやや甘口の透明感ある味わいが特徴です。上位クラスの「純米大吟醸 権右衛門」は、令和6酒造年度の全国新酒鑑評会で金賞を受賞しており、矢野酒造の品質重視の姿勢を体現する一本となっています。
たけのそのパンダフェスティバル:「ぱんだ祭り」シリーズの英語名を冠した限定酒で、麹米に山田錦、掛米に酒こまちを用いた精米歩合55%の無濾過純米吟醸新酒生です。すみれ系の華やかな香りと十分な甘みが持ち味で、可愛らしいパンダのラベルデザインを保ちながら、回を重ねるごとに酒質を磨き上げている本格派として知られています。
見学・購入
あり(要事前確認)
店舗にて直売を行っており、電話・FAXでの注文のほか、公式オンラインショップ(BASE)でも購入できます。店舗隣には来客用の無料駐車場が数台分あります(大型車不可)。
見学は隣接する仕込み蔵「たつみの蔵」のみ可能で、大人数での見学は不可です。試飲は事前予約制です。営業時間は平日9:00〜12:00・13:00〜17:00、土曜・祝日10:00〜12:00・13:00〜15:00で、定休日は日曜・8月13日〜16日・12月31日〜1月4日です。最寄りはJR肥前鹿島駅で、徒歩5分の距離です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
saga-kashima-kankou.com / sagasake.or.jp / sagapin.jp / saga.lg.jp / isobe-sake.com / imanaka-sakeshop.com / sakagura-press.com / sakenomy.jp / aile.or.jp / yanoshuzou.jp / asobo-saga.jp / jp.sake-times.com / www.sakeno.com / nrib.go.jp / syusendo-horiichi.co.jp
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