WAKAZE (三軒茶屋)
代表銘柄:WAKAZE
東京都
TOKYO
2016年創業
株式会社WAKAZEは、2016年1月に創業した「日本酒を世界酒に」をビジョンに掲げる酒造メーカーです。当初は既存の酒蔵に醸造を委託する形で酒を造り、2018年7月に初めての自社醸造所「WAKAZE三軒茶屋醸造所」を東京都世田谷区に開設しました。
三軒茶屋醸造所では、4基のタンクで、どぶろくをはじめ、フルーツや茶葉、ハーブなどの副原料を取り入れた「ボタニカルSAKE」など、酒税法上の「その他の醸造酒」にあたるクラフトSAKEを造っていました。2019年の取材では、杜氏が開設後の約1年で30を超える新しいレシピを仕込んだと語り、白麹酛などの製法を取り入れ、表示義務のない添加物は使わない方針だと説明しています。醸造所にはバル(のちに体験型レストラン)が併設され、ガラス越しに醸造タンクを眺めることができました。
三軒茶屋醸造所と併設レストランは2022年8月から一時休止しており、2026年時点でも休業が続いています。国内向けの清酒は国内の酒蔵への委託醸造で、自社での清酒の醸造は、2019年にフランス・パリ近郊に開設した「KURA GRAND PARIS」で行っています。
WAKAZE (三軒茶屋)の歩み
株式会社WAKAZEは、2016年1月に設立された日本酒のスタートアップです。同年6月に本社を山形県鶴岡市に移し、「日本酒を世界酒に」をビジョンに掲げてきました。当初は自社の蔵を持たず、既存の酒蔵に醸造を委託するファブレスの形で酒を造り、ワイン樽熟成の日本酒「ORBIA」やボタニカルSAKE「FONIA」を世に出しました。
2018年7月28日、東京都世田谷区太子堂に、初めての自社醸造所「WAKAZE三軒茶屋醸造所」と併設バー「Whim SAKE & TAPAS」を開きました。開設に先立ち、目標500万円のクラウドファンディングで支援を募っています。造っていたのは、どぶろくや、醸造の途中で柑橘やハーブなどを加える酒といった、酒税法上の「その他の醸造酒」でした。最初に仕込む酒はどぶろくと発表されていました。
酒造りの指揮は、開設時は代表の稲川琢磨と技術顧問の今井翔也が執り、今井が初代杜氏となって、2020年4月からは戸田京介が2代目杜氏を務めました。
2019年3月にフランスへ子会社を設立し、同年11月にはパリ近郊に清酒の醸造所「KURA GRAND PARIS」を開きました。2021年10月には三軒茶屋醸造所の併設店を、1日9名限定で予約制のペアリングコースを出す体験型レストラン「WAKAZE TOKYO」としてリニューアルしています。
2022年5月にはパリ5区に直営レストラン「WAKAZE PARIS」を開き、同年6月には木花之醸造所、haccoba、LIBROM、稲とアガベ、LAGOON BREWERYとともに「クラフトサケブリュワリー協会」を設立しました。
2022年7月27日、WAKAZEはグローバル展開の加速に向けて経営資源を集中するため、三軒茶屋醸造所と併設レストランを2022年8月をもって一時休止すると発表しました。仕込みは8月まで、レストランの営業は8月28日までで、休止前の最終醸造は「サンチャスミサケ 三茶」です。休止を前に、7月末と8月末の計6日間、およそ30種類の酒を1杯から楽しめる「三茶SAKEスタンド」を醸造所で開きました。2026年時点でも三軒茶屋醸造所と併設レストランの休業は続いています。
休止後の2022年11月には、「THE CLASSIC」の日本・アジア向けを山形で醸造する形に切り替え、製造所は株式会社小嶋総本店です。2023年1月には宝ホールディングスと資本提携しています。2025年には東京・渋谷の宇田川町に、缶入りスパークリングSAKE「SummerFall」を使ったタップカクテルの直営店を開き、現在はスパークリングSAKE「SummerFall」と、それを使ったタップカクテルの事業に力を入れています。SummerFallは三軒茶屋醸造所で造った酒ではありません。
酒造りの特徴
三軒茶屋醸造所で造っていたのは、清酒ではなく「その他の醸造酒」です。どぶろくのほか、日本酒の醸造過程でフルーツや茶葉、ハーブなどのボタニカル素材を加えて発酵させるボタニカルSAKEが中心でした。原料米は山形県産で、店内からはガラス越しに4つの醸造タンクが見えました。2021年の時点では、月に2回のペースで新しい醸造酒を仕込んでいました。杜氏の今井翔也は2019年の取材で、開設後の約1年で30を超える新しいレシピの酒を仕込んだと話しています。
原料には食用米の「つや姫」も積極的に使い、麹には白麹を用いる白麹酛や、生酛・水酛といった製法を取り入れ、仕込み水には地域の湧き水を使うと語りました。表示義務のない酸類や酵素剤などの添加物は使わない方針だとも説明しています。
三軒茶屋醸造所で最初に仕込まれたボタニカルSAKEは、「FONIA TEA prototype ~ORIENTAL~ recipe no.004」です。ジャスミン茶、ローズ、ハイビスカス、オレンジピール、コリアンダーシードの5種類を日本酒の醸造過程で加えて発酵させ、数量限定の試験醸造から定番酒へ進化しました。定番の「FONIA tea ~ORIENTAL~」は山形で委託醸造されました。茶には初期から注目しており、周年の特別酒にも茶葉を使ってきました。
2021年には、「FONIA tea ~ORIENTAL~」のスパークリング版を仕込み水にして醪に同じ5種の素材を加えた貴醸酒を、レストランのリニューアルを記念するクラウドファンディング限定酒として醸しています。2022年のクラフトサケブリュワリー協会の記念酒には、三種類の茶葉をそれぞれ別の段階で使いました。
「クラフトサケ」とは、クラフトサケブリュワリー協会の定義では、日本酒(清酒)の製造技術をベースに、お米を原料としながら、従来の「日本酒」では法的に採用できない工程を取り入れた新しいジャンルの酒です。副原料を加える酒や、搾らずに仕上げるどぶろくがこれにあたります。WAKAZEは2022年に協会を共同で設立しており、三軒茶屋醸造所の杜氏である戸田京介も、協会の記念酒を紹介する場で醸造所の立場からコメントを寄せています。
自社の醸造と委託、海外での醸造は区別されます。三軒茶屋醸造所で造っていた酒は東京での自社醸造で、免許は「その他の醸造酒」でした。ORBIAやTHE CLASSICの日本向けのように、清酒は国内の酒蔵への委託醸造で、三軒茶屋では造っていません。フランスの清酒は、パリ近郊のKURA GRAND PARISで米、水、酵母をフランス産にそろえて造られ、THE CLASSICは2022年のKura Masterで純米酒部門のプラチナ賞を受けています。
代表銘柄
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WAKAZE
WAKAZEは、蔵の名前と同じ銘柄名です。東京の三軒茶屋醸造所で自社醸造したどぶろくやボタニカルSAKEに加え、山形の酒蔵に委託した清酒THE CLASSICの日本向け(製造所は小嶋総本店)や、パリ近郊のKURA GRAND PARISで造る清酒も、この名で扱われます。製造場所を見分けるのが手がかりです。
楽天で商品を見る見学・購入
- 蔵見学
- なし
- 直売所
- WAKAZE公式オンラインストア
- 補足
- 三軒茶屋醸造所と併設レストランは2022年8月から休止しており、見学はできません。会社の直営店として、渋谷・宇田川町にタップカクテルの店があります。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 東京都世田谷区太子堂1-15-12
- 創業
- 2016年
- 公式サイト
- www.wakaze-store.com
出典
sakenomy.jp / prtimes.jp / sakagura-press.com / setagaya-icl.or.jp / wakaze-store.com / makuake.com / value-press.com / japan.go.jp / web.archive.org / initial.inc / oceans.tokyo.jp
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