SAKE BREWERY — GIFU

奥飛騨酒造

岐阜県下呂市金山町金山1984番地 1720年創業

紹介

享保5年(1720年)に創業された岐阜県下呂市の酒蔵です。吉田屋多吉により創業され、1952年に高木酒造株式会社が設立された後、現在は主力銘柄に合わせた「奥飛騨酒造株式会社」に社名を変更しています。「初緑」の銘柄名は、江戸時代に尾張藩主へお酒を献上した際に命名されたと伝えられています。築200年近くの蔵元本店は岐阜県の「まちかど美術館」に指定されており、昔の酒造道具などが展示されています。酒造りでは、飛騨川と馬瀬川の合流地点で得られる清らかな伏流水と、地元産の「ひだほまれ」などの酒造好適米を使用しています。半地下式の酒蔵でじっくり貯蔵・熟成させる伝統的な清酒造りのほか、1959年にはウォッカの製造免許も取得し、幅広い酒類を手掛けています。全国新酒鑑評会において数々の金賞(平成12年、15年、17年、18年、30年など)や入賞を果たしているほか、岐阜県酒造組合連合会の新酒鑑評会で岐阜県知事賞を受賞した実績もあります。(397字)

歴史

奥飛騨酒造株式会社(旧高木酒造株式会社)は、享保5年(1720年)に吉田屋多吉によって、現在の岐阜県下呂市金山町で創業されました。当時この地は、酒のほか味噌・米・茶葉・材木などを扱う問屋であった高木本家の商いの一つでした。天保年間(1830年から1843年)の初め、本家から分家した人物が現在の蔵の所在地で酒蔵を興し、これが現在の高木家の祖になったと伝えられています。

最初の銘柄「初緑」は、江戸時代に尾張藩主から「緑と水に囲まれた山里の酒」を意味する名として命名され、尾張藩の御用達に選ばれました。当時藩公より下賜された版木は、現在も蔵元本店の店頭ギャラリーに保存されています。

記録に残る歴代当主のうち、七代目・高木清雄は国学や儒学を修めた学者肌の人物で、福沢諭吉「学問のすすめ」の初版本(明治5年頃)を所蔵していました。八代目・弥三郎は金山町長を務め、馬瀬川に木製の橋を架けて通行料で工事費を回収するなど商才を発揮しました。明治21年(1888年)生まれの九代目・高木公平は、明治37年(1904年)に完成した大蔵省醸造試験場に学び、その第1回卒業式で首席卒業し、後の首相・高橋是清が列席した卒業式で答辞を務めた人物です。大正12年(1923年)以降、中濃地区の清酒品評会で連続して優等賞を受賞しました。

公平の後を継いだ十代目・高木富蔵会長(大正13年=1924年生まれ)は、広島工業専門学校発酵工業科を卒業し、飲料メーカーのポッカコーポレーションの代表取締役も兼務した人物です。昭和27年(1952年)に高木酒造株式会社が設立され、昭和34年(1959年)にはウォッカの製造免許も取得し、清酒以外の酒類製造にも事業を広げました。平成26年(2014年)、代表銘柄「奥飛騨」に合わせて社名を現在の「奥飛騨酒造株式会社」に変更し (公式サイトには1981年とする記載もあります)、令和2年(2020年)に創業300年を迎えました。現在の代表取締役社長は富蔵会長の娘婿にあたる十一代目・高木千宏氏で、白川郷から移築した合掌造りの古民家を活用した和食レストラン「飛山」も経営しています。

酒造り

仕込み水には、飛騨川と馬瀬川の合流地点付近の地下水脈から汲み上げる、良質な中硬水の伏流水を使用しています。酒米は岐阜県産の酒造好適米「ひだほまれ」を中心に、兵庫県産「山田錦」のほか「雄町」なども原料米として用いています。

蔵元本店は築180年から190年ほどの建物で、岐阜県の「まちかど美術館」に指定された酒造資料館を兼ねています。天保年間(1830年代)から記された100冊ほどの大福帳や、初緑の由来となった尾張藩公下賜の版木、江戸時代の雛人形、通い瓶などが展示され、酒造りの歴史を伝える場となっています。

清酒のほか、麦焼酎やウォッカ、梅酒などのリキュール、甘酒も製造しており、酒蔵としては幅広い品揃えを展開しています。

品評会での評価も高く、全国新酒鑑評会では平成12年(2000年)、平成15年(2003年)、平成17年(2005年)、平成18年(2006年)、平成30年(2018年)に金賞を受賞したほか、平成20年(2008年)、平成21年(2009年)、令和元年(2019年)には入賞を果たしています。近年は国内外のコンテストでも実績を重ねており、平成28年(2016年)の全国燗酒コンテストで最高金賞、令和2年(2020年)の岐阜県新酒鑑評会純米吟醸の部で県知事賞(首位)、令和3年(2021年)の仏KuraMasterで純米大吟醸酒部門金賞、令和4年(2022年)のInternational Wine Challengeで純米大吟醸酒部門GOLDメダルを受賞しています。

蔵データ

所在地

岐阜県下呂市金山町金山1984番地

創業

1720年(岐阜県)

公式サイト

www.okuhida.co.jp

代表銘柄

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奥飛騨:兵庫県産山田錦を使用した純米大吟醸(精米歩合35%)を筆頭に、地元岐阜県産ひだほまれを用いた純米吟醸(精米歩合60%)や特別純米(精米歩合60%)まで幅広く展開する主力銘柄です。上品で穏やかな吟醸香を持つ食前酒向けの高級品から、日々の晩酌に合う一本まで、飲用シーンに応じた味わいの違いが特徴です。

初緑:江戸時代に尾張藩主から「緑と水に囲まれた山里の酒」を意味する名を授かった、蔵で最も歴史の長い銘柄です。山田錦やひだほまれ、雄町を原料に無濾過生原酒を中心としたラインを展開し、純米吟醸はメロンを思わせるフルーティーな香りと米の旨味、キレのある後味が特徴で、特別純米は梨を思わせる瑞々しさとしっかりとした飲み応えを持ちます。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

直売所

本店(岐阜県下呂市金山町金山1984番地)と、国道41号沿いの直売店で製品を販売しており、いずれも無料試飲ができます。

補足

蔵見学は2名以上の事前予約制で、開催時間は11時からと14時から(所要約45〜60分)、料金は無料です。5種類以上の試飲ができますが、20歳未満と運転者は試飲できません。酒造りの時期にあたる9月から5月は蔵の外からの案内となります。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

kuramotokai.com / okuhida-sake.jp / okuhida.co.jp / masushin.jp / yahoo.co.jp / jizake-japan.com / kankou-gifu.jp / ja.wikipedia.org / saketime.jp

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