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大雪渓酒造

代表銘柄:大雪渓

長野県

NAGANO

1898年創業

大雪渓酒造の建物
大雪渓酒造の建物(2026年撮影)「Daisekkei Sake Brewing 1.jpg」 — 写真:Qurren / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

1898年(明治31年)に池田醸造合資会社として創業し、1949年に銘柄を、日本三大雪渓の一つである白馬岳の大雪渓に因んで「大雪渓」と改めました。仕込み水には北アルプスの伏流水を使用し、原料米には安曇野をはじめ県内の契約農家の米(美山錦・ひとごこちなど)を使用しています。日常の食卓で楽しまれる正直な酒造りを大切にし、すっきりとした辛口とキレの良さ、綺麗な飲み口の中に広がる旨みが特徴です。

受賞歴としては、1953年に全国新酒鑑評会で最優秀賞を受賞し皇室献上酒に選ばれたほか、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2015の普通酒部門でのゴールドメダル受賞、Kura Master 2025での金賞受賞など、国内外で高く評価されています。

大雪渓酒造の歩み

大雪渓酒造は、北アルプスの麓に広がる安曇野の一角、現在の長野県北安曇郡池田町にあたる地で、1898年(明治31年)に創業しました。当時の社名は池田醸造合資会社で、豊富な湧き水と安曇野の穀倉地帯に恵まれた土地で、「桔梗正宗」と「晴光桜」という銘柄で親しまれていました。

戦後の昭和24年(1949年)に、銘柄を「大雪渓」と改めました。名前は、日本三大雪渓の一つとされる白馬岳の大雪渓にちなんだものです。定番の「上撰」と「蔵出し」のラベルには、その雄大な自然を写した航空写真が使われています。ラベルの書体は、蔵にゆかりのあるアララギ派の歌人・岡麓によるものです。岡麓は正岡子規の弟子で、先代の社長である薄井計雄の師匠でもあり、「大雪渓」の字は、終焉の地となった薄井家で岡麓が筆を執ったものです。

昭和28年(1953年)には、全国新酒鑑評会で最優秀賞に輝き、当時の皇室献上酒にも選ばれました。このときの杜氏・花岡壽金司は、昭和41年(1966年)に黄綬褒章を受けています。昭和50年ごろには、ラジオ用のCMソングが作られ、当時名の知れた男性ボーカルグループ「ボニージャックス」が歌いました。

2009年からは、小谷杜氏の長瀬護が杜氏を務めています。長瀬は20歳から酒造りに携わってきた人物で、副杜氏の平林肇らとともに、基本に忠実でありながら進化も求める酒造りを続けています。2016年夏には、築150年以上の蔵元の主屋が、蔵元直営店「花紋大雪渓」に生まれ変わり、2026年7月に開店10周年を迎えました。酒蔵まつりも、2025年に6年ぶりに開かれ、2026年5月30日の第6回には約2,200人が訪れています。

全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に18回入賞し、そのうち金賞は10回で、令和2酒造年度から令和7酒造年度までは6年連続です。蔵元は、平成29酒造年度から令和7酒造年度までの金賞を「8回連続」と数えています(令和元酒造年度は金賞が選定されない年で、入賞でした)。それより前にも、平成4・9・10・12酒造年度に金賞を受けています。関東信越国税局酒類鑑評会では、第73回(平成14年)にも受賞しており、第80回(平成21年)から第96回(令和7年)までの17回のうち15回で受賞しました。

第93回(令和4年)は吟醸酒の部で最優秀賞、第92回(令和3年)は吟醸酒の部で特別賞を受けています。2026年9月の第73回長野県清酒品評会では、吟醸酒部門と純米吟醸酒部門の両方で県知事賞に入っています。

酒造りの特徴

「地元の人に愛される酒を、より旨く」を掲げ、高価な酒は旨くて当然として、毎日の食卓で旨いと言われるレギュラー酒の品質向上にも力を入れています。仕込み水は、北アルプスの天然雪解け伏流水です。原料米は、安曇野をはじめ県内の契約農家が育てた米で、蔵の精米所でじっくり時間をかけて精米します。「美山錦」は契約栽培米を使い、安曇野産のものを純米吟醸や大吟醸に用います。普通酒の「蔵酒」には、契約栽培米の「ひとごこち」を使っています。「大吟醸美山錦」は、全工程を手造りで仕込みます。

麹室では、蒸した米に麹菌を育てます。酒母室のタンクには、蒸米、麹、酵母、水が入り、毎日櫂を入れて酵母を増やします。発酵が進むと、酵母が出すガスのしゅわしゅわという音がして、フルーツのような爽やかな香りが立ちます。仕込んだ酒は、温度変化の小さい土蔵で飲み頃まで貯蔵し、瓶詰めは一本ずつ行います。

看板は、精米歩合65%、日本酒度+7の淡麗辛口の「上撰」と「蔵出し」で、冷やから熱燗まで幅広く楽しめ、とくにお燗で旨さが際立ちます。「吟燗」は吟醸酒をあえて熱燗で楽しむ一本です。吟醸系には「アルプス吟醸」があります。「純米吟醸 D 雄町」は、蔵にとって初めて使う酒造好適米である安曇野産の雄町で仕込み、酵母をブレンドして香りも良く仕上げた自信作です。白馬の雪室で熟成させる春季限定の「雪中育ち」や、長野県生まれのリンゴ酸多産性酵母による「純米酒 長野R酵母」もあります。

賞では、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)のSAKE部門で、2023年に「アルプス吟醸」が吟醸酒部門のトロフィーを、2025年に「純米吟醸 D 雄町」が純米吟醸酒部門のトロフィーを受けました。2026年には「上撰」が普通酒部門のトロフィーとグレートバリュー賞を、「蔵出し」がゴールドを受賞しています。蔵の発表では、2015年にも「上撰」がゴールドメダルを受けています。フランスのKura Masterでは、2021年と2024年に「別囲い 純米吟醸」、2025年に「純米大吟醸 山恵錦」が金賞です。

ワイングラスでおいしい日本酒アワードでは、2019年に「素晴らしき平成 純米吟醸」、2021年に「純米大吟醸」と「特別純米生原酒」が最高金賞で、メイン部門の「生アルプス」は2015年から2026年までに10回、金賞に選ばれています。燗酒コンテストでは、2015年と2021年に「蔵出し」、2022年に「純米古酒 黄金」が最高金賞です。

代表銘柄

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大雪渓

安曇野の水と米で醸す蔵の主銘柄で、日本三大雪渓の一つ、白馬岳の大雪渓にちなむ名です。定番の「上撰」と「蔵出し」は精米歩合65%、日本酒度+7の淡麗辛口で、冷やから熱燗まで楽しめます。「上撰」は2026年のIWCで普通酒部門のトロフィーを受賞しました。吟醸系の「アルプス吟醸」や「純米吟醸 D 雄町」も揃います。

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見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
花紋大雪渓(蔵元直営店。築150年以上の主屋で、試飲や蔵元限定グッズの販売があります。土日祝日も営業し、営業時間は9時から18時です)
補足
蔵見学は、観光向けの見学ルートがなく、案内できる従業員がいるときに限って受け付けています。必ず前日までに問い合わせが必要です。5月から9月は酒造りをしていないため、設備のみの案内になります。車では、大王わさび農場から8分、松本城から30分ほどです。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
長野県北安曇郡池田町大字会染9642-2
創業
1898年
公式サイト
www.jizake.co.jp

出典

meimonshu.jp / wikipedia.org / shukatsu-nagano.jp / katidoki.shop / naganosake.jp / kuramaster.com / jizake.co.jp / note.com / nta.go.jp / nrib.go.jp / pref.nagano.lg.jp / sake-times.com / sakagura-press.com / finesakeawards.jp / sake-nakamura.jp / sakigake.jp / ja.wikipedia.org

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