SAKE BREWERY — WAKAYAMA
高垣酒造
紹介
天保11年(1840年)、初代・髙垣又右衛門が弘法大師ゆかりの霊水「空海水(くうかいすい)」に魅せられ、和歌山県有田郡(現在の有田川町)で創業した老舗酒蔵。寒冷な山間の気候と不老長寿の伝承をもつ「空海水」を仕込み水に使用し、機械化に頼らず職人の目が行き届く手作業中心の丁寧な酒造りを貫いている。
代表銘柄の「龍神丸」は、8代目杜氏の故・高垣淳一氏が手掛けた限定酒で、人気を博しながらも同氏の急逝により一時製造休止となった。しかし、9代目を継いだ妻の任世(ひでよ)氏が未経験から酒造りを学び、周囲の支援を受けながら約4年の歳月をかけて見事に復活させた。現在も女性杜氏として少量・手造りの醸造スタイルを守り続けている。また、製造環境の高度化や品質改善を進めた結果、全国新酒鑑評会で金賞を受賞した実績を持つ。大正時代に建てられた蔵や主屋は国の登録有形文化財に指定されている。
歴史
和歌山県有田郡有田川町小川で日本酒を醸す高垣酒造は、1840年(天保11年)に初代・高垣又右衛門が創業した老舗蔵です。高野山の麓、有田川源流にあたる早月渓谷から湧き出る霊水「空海水」に魅せられたことが酒造りを始めたきっかけとされ、以来この水を仕込み水として使い続けています。江戸時代後期の創業から現在まで、山里の寒さを生かした寒造りを続け、機械に頼りすぎない手造りの酒質を守ってきました。
蔵の代表銘柄「龍神丸」を確立したのは8代目杜氏・高垣淳一氏です。しかし淳一氏は2010年8月に急逝し、蔵は大きな岐路に立たされました。それまで経理を担当していた妻の高垣任世氏は、創業から一度も休んだことのない酒造りの歴史を絶やしてはならないとの思いから酒造りを一から学び直し、9代目杜氏として蔵に入りました。以後、女性杜氏として少量・手造りの醸造を続け、龍神丸をはじめとする銘柄を今日まで守り続けています。
龍神丸は人気コミック『もやしもん』に登場したことをきっかけに全国的な知名度を獲得し、入手困難な人気銘柄として知られるようになりました。現在も蔵元での直接販売は行っておらず、特約店でのみ取り扱われる限定流通の酒となっています。
高垣酒造の主屋・仕込蔵・貯蔵庫は、いずれも大正15年(1926年)に建てられた建物で、木造2階建の主屋と、土蔵造2階建の仕込蔵・貯蔵庫からなり、2006年8月3日に国の登録有形文化財に登録されました。これは有田川町では初めての登録有形文化財で、蔵見学では酒造りの工程の説明とあわせて、これらの歴史的建造物や昔ながらの道具を見学することができます。
創業180周年にあたる2020年には、記念企画としてクラウドファンディングを実施し、8代目・淳一氏が仕込んだ古酒と9代目・任世氏が仕込んだ新酒を組み合わせた特別セットを限定販売しました。開始からわずか6時間で目標額を達成する反響を呼び、夫婦2代にわたる酒造りの歴史が広く知られる機会となりました。
酒造り
高垣酒造の仕込み水は、有田川源流・早月渓谷から湧き出る「空海水」です。不老長寿の伝承を持つこの水を使い、晩秋から真冬にかけての冷え込みを生かした寒造りを、現在も手作業中心で行っています。
洗米から浸漬までの工程は、米の吸水具合を数分・数秒単位で見極める緊張感を伴う作業とされ、精米歩合や気温によって変化する米の状態を杜氏や蔵人の勘と経験で見極めています。発酵中も温度計だけに頼らず、五感で状態を確かめながら醪(もろみ)の管理を行うのが高垣酒造の酒造りの特徴です。
代表銘柄「龍神丸」は低温でゆっくりと発酵させる造りが特徴で、無濾過生原酒を中心に大吟醸から純米酒まで複数の等級を仕込んでいます。現在、高垣酒造ではおよそ50種類もの日本酒を少量ずつ造り分けています。
蔵データ
代表銘柄
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喜楽里
2270円
楽天で見る
- 龍神丸
- てんきゅう
- 紀勢鶴
- 高垣
龍神丸:8代目杜氏だった故・高垣淳一氏が情熱を注いだ蔵の代表銘柄です。早月渓谷の岩清水「空海水」を使い、低温でゆっくり発酵させた無濾過生原酒が中心。人気コミック『もやしもん』に登場したことで一躍知られるようになり、現在も特約店限定で蔵元からの直接購入はできない希少な一本です。
喜楽里:郷里の文化を大切にしながら、地方にあってもきらりと光る酒でありたいという想いを込めて名付けられた銘柄です。大吟醸原酒から本醸造原酒まで幅広い等級がそろい、いずれも原酒で仕込まれる力強い味わいが特徴です。高野山の麓に蔵を構える高垣酒造の銘柄の一つで、仕込み水には有田川源流の「空海水」が用いられています。
てんきゅう:「天久」と表記し、昭和天皇の即位を祝って仕込まれたことに由来する銘柄です。上撰のみのラインアップで精米歩合70%、アルコール度数16度に仕上げられています。180mLの電球型ボトルでも販売されており、手頃なサイズの贈答用としても親しまれています。
紀勢鶴:高垣酒造の屋号を冠した代表銘柄で、地元で長く愛されてきた看板酒です。山田錦40%精米の大吟醸から、精米歩合70%の上撰・金撰まで幅広い等級がそろい、アルコール度数は16~17度。すっきりとした飲み口で、日常の食卓にも寄り添う定番の一本として親しまれています。
高垣:蔵元の名字をそのまま冠した銘柄です。龍神丸の純米酒と同じ五百万石100%・精米歩合60%・和歌山酵母で仕込まれた純米酒で、龍神丸が生原酒であるのに対し、加水と火入れを施すことでまろやかに仕上げられています。日本酒度+3.5、酸度1.7で、米の旨味をやさしく感じる味わいです。
見学・購入
あり(要事前確認)
蔵の窓口での直売のほか、商品一覧表とFAX注文票を使った通信販売(銀行振込前払いまたはゆうぱっく代金引換)に対応しています。ただし代表銘柄「龍神丸」は特約店限定で、蔵元からの直接購入はできません。
蔵見学は事前予約制(受付は平日9:00〜17:00、土日祝定休、電話0737-34-2109)。酒造りの工程説明や登録有形文化財の建物、昔の道具の見学ができ、料金は内容により500円〜1,000円程度、試飲を含む場合は500円加算されます。冬季の仕込み時期には少人数限定で仕込み体験も可能です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
sakedata.jp / wakayama-sake.jp / wakayama.lg.jp / chuokai-wakayama.or.jp / homes.co.jp / shokokai.or.jp / hesta-life.com / wakayama-bunkazai.jp / takagakishuzo.com / wakayama-kanko.or.jp / wakayama.keizai.biz / starfield-sake.com / wakayama-michinoeki.com / bunka.nii.ac.jp / iisake.net
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