SAKE BREWERY — AOMORI
八戸酒造
紹介
安永4年(1775年)創業の老舗酒蔵です。戦時中の企業整備令による酒蔵統合を経て、1990年代後半に分離独立し再出発を果たしました。大正年間に建てられた煉瓦蔵や土蔵、木造店舗兼主屋など6棟が国の登録有形文化財に指定されており、歴史的な佇まいを今に伝えています。
酒造りでは青森県産の素材にこだわり、県産の酒米や酵母、八戸・蟹沢地区の名水を仕込み水に使用しています。地元の漁師町で愛される辛口の創業銘柄「陸奥男山」のほか、華やかな香りと爽やかな甘みが特徴の「陸奥八仙」、爽快な発泡感が人気の活性にごり酒「夏どぶろっく」「どぶろっく」、八戸の伝統芸能にちなんだ限定酒「えんぶり」など、多彩な日本酒を手掛けています。
2021年には国内外のコンテスト実績を集計した「世界酒蔵ランキング」で第1位を獲得するなど、国内外で高い評価を得ています。
歴史
元文5年(1740年)に初代・駒井庄三郎が近江国を離れて南部町で糀屋を開業し、安永4年(1775年)に蔵での酒造りを開始しました。これが同社の創業とされています。
明治21年(1888年)には四代目・駒井庄三郎が八戸の湊浜通りに酒造店を開業し、拠点を現在の八戸市湊町周辺へと移しました。明治43年(1910年)には創業銘柄「陸奥男山」を商標登録し、地元に根差した酒蔵としての礎を築きました。
太平洋戦争中の昭和19年(1944年)10月、国策である企業整備令により三戸郡内の酒造家15軒が統合されて「八戸酒類」が設立されると、同社もその一員となり第三工場として酒造りを続けることになりました。
転機となったのは平成に入ってからです。八代目・駒井庄三郎は、平成9年(1997年)10月に八戸酒類男山工場の工場長を退職し、翌平成10年(1998年)に八戸市類家にあった休業中の旧八戸酒造(福牡丹松橋酒造店)の蔵を借りて醸造を再開しました。あわせて「陸奥男山」など四銘柄の商標使用差し止めを求めて八戸酒類を提訴し、平成11年(1999年)に松橋から営業を譲り受け、八戸酒造として独立を果たしました。
独立後は、平成14年(2002年)11月に有機農産物加工食品製造認定工場の認証を取得し、翌平成15年(2003年)には自社での有機栽培にも着手しました。平成21年(2009年)10月には現在地である湊町の工場に拠点を復帰させ、翌平成22年(2010年)には建造物が景観重要建造物に指定されるなど、老舗蔵としての歩みを重ねています。
酒造り
現在の八戸酒造は、八代目社長の駒井庄三郎氏、専務で長男の駒井秀介氏、杜氏で次男の駒井伸介氏という親子三人を中心とした体制で酒造りに取り組んでいます。原料米には「華想い」「華吹雪」など青森県産米を用い、酵母についても青森県オリジナル酵母を中心に8割以上を県産のものでまかなうなど、青森県産の原料にこだわった酒造りを徹底しています。仕込み水には八戸市蟹沢地区の名水を使用しています。
銘柄ごとのコンセプトも明確に分けられており、専務の駒井秀介氏は「男山は辛口。八仙は旨口」と説明しています。創業銘柄「陸奥男山」は地元の食中酒としてすっきりとした辛口に仕上げられる一方、「陸奥八仙」は平成10年(1998年)頃から現在の造りが確立された比較的新しいブランドで、華やかな吟醸香とワイングラスでの飲用にも適したフルーティな味わいを追求しています。
2008年度に始まった酒米作りから酒造りまでの体験型クラブ「がんじゃ自然酒倶楽部」を前身とし、2024年度からは会員制度「With8000」として、会員限定酒の提供や田植え・稲刈り体験などを行っています。
蔵データ
代表銘柄
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- えんぶり
- どぶろっく
陸奥八仙:陸奥八仙は、平成10年(1998年)に八戸酒類から独立して醸造を再開した際、新銘柄として立ち上げられたブランドです。原料米には「華想い」「華吹雪」など青森県産米を、酵母には青森県オリジナル酵母を用い、蟹沢地区の名水で仕込まれています。専務の駒井秀介氏は「八仙は旨口」と表現しており、華やかな吟醸香と米の旨みを生かした甘みが特徴で、ワイングラスでの飲用にも適した味わいづくりが追求されています。
陸奥男山:陸奥男山は、八戸酒造の創業銘柄で、明治43年(1910年)に商標登録されました。企業整備令による統合や独立の過程でも受け継がれてきた、同社の酒造りの原点となるブランドです。専務の駒井秀介氏が「男山は辛口」と語るとおり、すっきりとした辛口に仕上げられており、地元八戸を中心に日常の食中酒として親しまれています。毎年2月の八戸えんぶりの時期には、ラベルを左右反転させた限定酒「裏男山」も発売されます。
えんぶり:「えんぶり」は、青森県産の酒米「華吹雪」を用いた精米歩合50%の純米吟醸無濾過生原酒で、アルコール度数は15度です。名称は、豊作を祈る八戸地方の民俗芸能で国の重要無形民俗文化財に指定されている「八戸えんぶり」に由来します。新鮮でフルーティーな酸と濃醇な米の甘旨味が特徴で、八戸酒造では毎年2月に開催される八戸えんぶりの時期に合わせ、蔵見学と演舞鑑賞を組み合わせた「蔵えんぶり」というイベントも実施しています。
夏どぶろっく:夏どぶろっくは、瓶内二次発酵による発泡性の純米活性にごり生原酒で、年に一度、夏季限定で発売されています。麹米・掛米ともに青森県産米を使用し、精米歩合は55%と60%です。開栓時にはガスを抜きながら少しずつ栓を緩める必要があるほど発酵によるガス感が強く、ヨーグルトを思わせる甘酸っぱい香りと、濃厚なにごりによる滑らかな口当たり、爽快な発泡感が特徴です。
どぶろっく:どぶろっくは、瓶内でも発酵が続く微発泡タイプの純米活性にごり酒です。炭酸ガスの心地よい刺激とおりのクリーミーさが調和した口当たりが特徴で、お米由来のさらりとした甘みと炭酸ガスのドライさにより、後味はすっきりとまとまっています。
見学・購入
あり(要事前確認)
蔵に併設の直売所で商品を購入できるほか、公式オンラインショップでも陸奥八仙・陸奥男山などを購入できます。
蔵見学は通年で月曜から金曜(冬期間は土曜も実施)に受け付けており、料金は試飲付きで500円、所要時間は40分程度です。オンラインまたは電話(0178-20-0443)での事前予約がおすすめです(空きがあれば当日申込も可)。見学可能時間は10時〜16時です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
japansake.or.jp / aomori-tourism.com / sakenomy.jp / visithachinohe.com / tanoshiiosake.jp / nihonmono.jp / hachinohe-toshiken-iju.com / saketime.jp / kamakura-yamadaya.jp / sakedatabank.com / seichotoushi-hojo.jp / youtube.com / mutsu8000.com / mutsu8000.shop / ja.wikipedia.org / wstakeda.net / ameblo.jp / urano-saketen.com
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