河合酒造
代表銘柄:出世男
奈良県
NARA
奈良県橿原市今井町に位置する河合酒造は、江戸時代の街並みが残る今井町に現存する唯一の酒蔵です。屋号は「上品寺屋(じょうぼんじや)」といい、古文書から1772年(明和9年)には既に酒造業を営んでいたことが確認されています。店舗を兼ねた主屋(河合家住宅)は国の重要文化財に指定されています。
酒造りにおいては「造り手の想いが伝わる酒造り」を信条に掲げ、昔ながらの伝統技法を守りながら丁寧な少量造りを手掛けています。代表銘柄の「出世男」は、立身出世の願いを込めた縁起の良い名前の日本酒として祝いの席などで親しまれています。酒造期(10月〜3月)以外の時期には、酒蔵横にある展示室で酒造道具の公開や試飲の案内も行っています。
河合酒造の歩み
河合酒造は、大和三山に囲まれた奈良県橿原市今井町にある酒蔵です。今井町は戦国時代の末期に浄土真宗の寺内町として成立し、「大和の金は今井に七分」といわれるほど栄えた商業都市でした。江戸時代の町並みが今も残り、平成5年(1993年)には重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。河合酒造は、この町で現在も酒造りを続けている唯一の酒蔵です。
屋号は「上品寺屋(じょうぼんじや)」です。河合家は、橿原市上品寺町の上田家から分家して今井に移り住んだと伝えられています。初代は、17世紀の初めごろに順明寺が今井へ移った際に同行したとされ、「上品寺屋」の屋号で古くから酒造業を営んできました。家に残る古文書から、明和9年(1772年)にはすでに酒造業を営んでいたことが分かっています。創業は江戸時代中期で、1730年ごろとされています。
中尊坊通りの西寄りに建つ母屋の河合家住宅は、主屋と納屋が、昭和51年(1976年)5月20日に国の重要文化財に指定されています。主屋は18世紀の建築で、2階を白漆喰で塗り込めて丸窓を開けた外観が特徴です。今井町では比較的早い時期の2階建てで、1階の天井を低くして2階を座敷に整えています。主屋の東北隅につながる納屋は、杜氏の宿泊所や休憩所、風呂、便所に使われた建物で、19世紀初期ごろに改築されたと考えられています。母屋の奥が酒造場で、軒先には杉玉が下がります。
2026年時点では、16代目の西川暁子氏が蔵元杜氏として酒造りを率いています。蔵元杜氏は男性が多いなか、数少ない女性の蔵元杜氏です。
平成29年度(2017年度)の大阪国税局清酒鑑評会では、出品した「出世男」が燗酒用清酒部門で優秀賞を受賞しました。
酒造りの特徴
酒造りの信条は「造り手の想いが伝わる酒造り」です。昔ながらの伝統的な技法を用い、少量造りのなかで一つ一つの工程を大切にしています。造り手の顔が見える丁寧な酒造りを心がけ、慶びの日はもちろん、日々の暮らしやライフイベントにそっと寄り添う酒を目指しています。酒造期は10月から3月です。
種類は幅広くそろいます。看板商品の本醸造原酒は、精米歩合70%、アルコール分18%です。大吟醸は五百万石と山田錦を精米歩合50%まで磨き、吟醸の「香具山(かぐやま)」も同じ原料米と精米歩合で仕込みます。純米吟醸の「上品寺屋」は五百万石と山田錦を精米歩合55%に磨いた辛口で、純米酒の「うねび」と「宗久(そうきゅう)」は精米歩合65%です。「うねび」は大和三山の一つ、畝傍山の名を冠した純米酒で、「香具山」も大和三山の一つの名を持つ吟醸酒です。
「宗久」は、今井町ゆかりの安土桃山時代の商人・茶人、今井宗久の名を冠した淡麗辛口の純米酒です。
奈良県の清酒酵母「奈良うるはし酵母」を使った「奈良うるはし純米酒 出世男」は、米も米麹も奈良県産のヒノヒカリ100%で仕込み、精米歩合は70%、アルコール分は15度です。口当たりが優しく、よく冷やしてお造りや季節野菜の煮物と合わせると相性がよい酒です。
このほか、奈良県産の酒米を使った特別純米や、こも樽に入れた本醸造のミニ樽酒があります。無濾過の純米生酒は米や酵母を変えて数種類があり、冬の新酒は辛みが強く、春から夏にかけて丸みを帯びていきます。大吟醸 出世男を生地に使った和風ケーキ「酒ケーキ」も、蔵の看板商品の一つです。
代表銘柄
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出世男
「立身出世」を願う夢と希望を込めて名付けられた縁起酒で、昇進や開店、就職など出世にまつわる祝いの席で長く親しまれています。看板商品は本醸造原酒で、精米歩合70%、アルコール分18%と高めです。原酒ならではのボディ感とふくらみがあり、冷やでもぬる燗でもロックでも楽しめ、和食に加えて中華料理にも合います。柿の葉寿司を軽くあぶって肴にするのもおすすめです。
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- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 蔵元の店舗(奈良県橿原市今井町1-7-8)で酒を購入できます。営業時間は9時から16時(12時から13時は閉店)、定休日は年始とお盆です。
- 補足
- 酒造期(10月から3月)以外は、酒蔵の横にある酒造道具の展示室を見学できます。公開は不定期で、有料の試飲(お土産付き)もあります。近鉄八木西口駅から徒歩約5分です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 奈良県橿原市今井町1-7-8
- 公式サイト
- www.facebook.com
出典
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