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福羅酒造

代表銘柄:山陰東郷

鳥取県

TOTTORI

1889年創業

福羅酒造の建物
福羅酒造の建物(2013年撮影)「Fukura Shuzou.jpg」 — 写真:KASEI / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

鳥取県東伯郡湯梨浜町、東郷池の湖畔に蔵を構える福羅酒造は、1889年(明治22年)に初代・福羅為次郎の自家醸造から始まった酒蔵です。代表銘柄は「山陰東郷」。

出雲流の伝統的な酒造りを継承した自家醸造体制で醸造を行い、伝統製法である「生酛(きもと)仕込み」に力を入れています。原料米には鳥取県産の契約栽培米である「強力」や「玉栄」、隣接する三朝町産の「山田錦」などを使用。上質な酸と深みのある米の旨味が調和し、熟成やお燗(熱燗・ぬる燗)にすることで味わいが膨らむ食中酒を展開しています。

また、近年展開しているブランド「星取」シリーズの『星取 PURPLE STAR』が、フランスの日本酒コンクール「Kura Master 2023」純米大吟醸酒部門で金賞を受賞するなどの実績を残しています。地域密着の取り組みとして、地元の「東郷ダム」監査廊を活用した貯蔵酒づくりなど新たな挑戦も行っています。

福羅酒造の歩み

福羅酒造は、鳥取県の中部、湯梨浜町の東郷池のほとりにある酒蔵です。創業は1889年(明治22年)で、初代・福羅為次郎の自家醸造から始まりました。創業当初は和菓子の製造も手がけ、屋号は「ふくいや」でした。昭和初期ごろまでは「福牡丹」「福泉」の銘柄で清酒を販売し、のちに地名の東郷にちなんで銘柄を「東郷」と名付けました。これがのちの「山陰東郷」です。大正期に現在地へ移り、造りも地元の杜氏から出雲杜氏によるものへ移っていきました。

1954年(昭和29年)6月に有限会社福羅酒造場を設立して酒類製造免許と酒類小売免許を取得し、1976年(昭和51年)4月に社名を福羅酒造有限会社に改めました。平成19酒造年度からは従業員による自家の清酒製造に取り組み、製造責任者は出雲杜氏組合に所属して出雲杜氏の流れを継承しています。2010年(平成22年)9月には福羅酒造株式会社を設立し、現在は福羅隆元氏が代表を務めています。

全国新酒鑑評会では、平成8酒造年度から平成17酒造年度までの間に8回入賞しており、そのうち金賞は平成9・10・13・14・15・17酒造年度の6回で、平成13酒造年度から15酒造年度は3年連続でした。蔵の発表では、これより前の平成6年と平成8年の鑑評会でも金賞を受けています。鳥取県新酒鑑評会では、最高位の県知事賞を平成9年から11年まで3年連続で受け、平成16年にも受賞して通算4回に及びます。広島国税局の清酒鑑評会でも、平成18年の吟醸酒の部で入賞しています。

令和7年の同鑑評会では、福羅隆元氏が決審の品質評価員を務めました。

2021年8月には、鳥取県の別称「星取県」にちなんだ日本酒「星取」シリーズを発売しました。日本酒に馴染みのない人にも「美味しい」と感じてもらえる味わいを目指し、100回以上の低温熟成での試験醸造を繰り返して、米や水の品質から見直して開発した商品です。伝統的な辛口一辺倒の日本酒だけでなく、初めて日本酒に触れる人にも愛される酒が求められているという調査結果を受けて生まれたシリーズです。

海外のコンクールでも受賞を重ねています。Kura Masterでは、2020年度に純米酒部門で「生酛 仏法僧 〈深山〉」がプラチナ賞、2023年度に純米大吟醸酒部門で「星取 PURPLE STAR」が金賞、2024年度に古酒部門で「古昔の美酒 2007 山陰東郷」(株式会社匠創生との連名出品)がプラチナ賞を受けました。「古昔の美酒 2007 山陰東郷」は、匠創生の出品でインターナショナル・ワイン・チャレンジ2024のSAKE部門古酒の部の銀賞にも選ばれています。

このほか蔵の発表では、IWSCの2022年に「星取 PURPLE STAR」が銀賞、「星取 GREEN STAR」が銅賞、2023年に「星取 BLUE STAR」「星取 PURPLE STAR」「星取 BLACK STAR」が銅賞、2023年のボルドー酒チャレンジで「福羅 -THE FUKURA-」が銀賞、2024年のミラノ酒チャレンジの純米大吟醸・大吟醸酒部門で「星取 PURPLE STAR」がダブルゴールドとなっています。

酒造りの特徴

仕込みには、湯梨浜町宇野の「地蔵ダキ」の湧水と、町内の方地地区が管理する生活湧水を使っています。後者は分析の結果、醸造に適した水質が県内の名水に匹敵するかそれ以上と判断されたものです。米は、特定名称酒に、隣町の三朝町の若い篤農家と契約栽培で作る山田錦と、町内の契約農家が栽培する酒造好適米の玉栄を主に使います。生酛純米酒「強力」には、鳥取県産の契約栽培米「強力」を100%使用しています。

代表銘柄の「山陰東郷」は、生酛仕込みに力を入れ、熟成させて燗にしておいしい、軽快な旨口の酒を目指しています。上質の酸が適度に感じられる醸造酒を食事に合わせることが「食と酒」の基本という考えのもと、温故知新の精神で生酛に取り組んでいます。冷酒、常温、ぬる燗、熱燗、燗冷ましと、温度によって味わいが変わる楽しさを伝えるため、消費者との交流も大切にしています。蔵のモットーは「和醸良酒」で、出雲流の酒造りを継承した杜氏が力強く軽快な旨口を目指します。

「星取」シリーズは色で酒質を分けています。レッドスターは精米歩合75%の普通酒、ブルースターは精米歩合50%の純米大吟醸で香りは穏やかで芳醇な味わいです。グリーンスターも精米歩合50%の純米大吟醸で、穏やかな香りと軽快な飲み口が特徴です。パープルスターは精米歩合50%の純米大吟醸でシリーズのフラッグシップにあたり、甘口と酸味のバランスを追求しています。ブラックスターは精米歩合50%の大吟醸で、華やかな香りとキレの良い後口が持ち味です。

2023年7月には、専用に仕込んだ純米大吟醸を赤ワイン樽とシェリー樽で約1か月貯蔵した限定品を発表しました。毎月300本程度の数量で、同年8月から順次出荷する予定としていました。

2024年6月21日には、湯梨浜町の東郷ダムで開かれた20周年記念のダム貯蔵酒搬入式に参加しました。ダム内部の監査廊(トンネル)は一年を通して温度が一定で紫外線も防げるため、お酒の貯蔵に適した環境で、鳥取県内では初めての取り組みです。内部は通年10度前後で湿度も一定です。福羅酒造は、スペースの都合から「星取 GREEN STAR」「星取 PURPLE STAR」「星取 BLACK STAR」の3種類を選び、順次搬入する予定としました。

代表銘柄

山陰東郷

福羅酒造の代表銘柄で、地名の東郷にちなんで名付けられました。出雲流の酒造りを継承する製造責任者のもと、生酛仕込みに力を入れ、熟成させて燗にしておいしい軽快な旨口を目指しています。生酛純米酒「強力」は鳥取県産の契約栽培米を使い、精米歩合65%で、熱燗が特におすすめの飲み方です。純米大吟醸は三朝町産の山田錦を40%まで磨いています。上質の酸が適度に感じられる、食事に合わせたい酒です。

見学・購入

補足
東郷池のほとりの東郷温泉街にあり、JR山陰本線松崎駅から徒歩約10分です。問い合わせ先は0858-32-2121です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
鳥取県東伯郡湯梨浜町松崎448番地
創業
1889年
公式サイト
fukurashuzo.co.jp

出典

fukurashuzo.co.jp / tottori.lg.jp / exblog.jp / katidoki.shop / yurihama.jp / kuramaster.com / pref.tottori.lg.jp / pasonagroup.co.jp / oldvintage.jp / nta.go.jp / nrib.go.jp

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