大谷酒造
代表銘柄:鷹勇
鳥取県
TOTTORI
1872年創業
明治5年(1872年)創業。代表銘柄「鷹勇(たかいさみ)」の酒名は、愛鳥家であった初代当主・大谷健蔵が大空を勇ましく舞う鷹の姿に魅せられて命名したと伝えられています。
蔵を構える鳥取県琴浦町は大山(だいせん)の豊かな自然に包まれた地にあり、仕込み水には大山の澄んだ伏流水を使用しています。原料米には鳥取県産の山田錦や玉栄のほか、鳥取県独自の酒造好適米「強力(ゴウリキ)」などを採用し、蔵人自らも酒米作りに携わりながら、創業以来一貫して食事に合う辛口の酒造りにこだわっています。
かつて「現代の名工」に選ばれた名杜氏たちの技が脈々と受け継がれており、現在は若手蔵人が中心となって手造りの伝統を守りながら酒造りを行っています。蔵元の発表では、全国新酒鑑評会で通算14回の金賞を受賞しています。
大谷酒造の歩み
大谷酒造は、明治5年(1872年)に創業した鳥取県中部の酒蔵です。蔵は、南に大山、北に日本海を望む東伯郡琴浦町浦安にあり、仕込み水には大山の伏流水を使っています。創業以来、料理との相性のよい辛口の酒を造り続けてきた蔵で、社長は大谷修子です。代表銘柄の「鷹勇(たかいさみ)」は、愛鳥家だった初代当主の大谷健蔵が、大空を舞う鷹の勇姿に魅せられて名づけた酒名です。初代が酒蔵のかまどを築いていたときに上空で鷹が何度も旋回するのを見て、我が家の瑞祥としたという話が蔵に残っています。
また、二階の奥座敷に鷹が舞い込んだことからその部屋を「舞鷹堂」と呼び、鷹の掛軸や置物を飾って客をもてなしたという話も残っています。
長く蔵の酒造りを率いたのは、出雲杜氏の坂本俊です。17歳から大谷酒造で酒造りを始め、平成10年(1998年)に「現代の名工」に選ばれ、平成14年(2002年)には黄綬褒章を受章しました。昔ながらの山廃仕込みを数十年ぶりに復活させた杜氏でもあります。2007年まで杜氏を務め、そのあとを継いだ曽田宏も「現代の名工」に選ばれ、黄綬褒章を受章した名杜氏です。
2018年には、当時36歳の中元啓太が杜氏に抜擢されました。広島県西条の出身で、広島の大手酒造メーカーで機械管理の行き届いた酒造りを経験したのち、手造りで一から造れる環境を求めて大谷酒造に来た人です。蔵人は女性を含む30代以下に若返り、2024年には全員が酒造技能士の資格を取得していました。一人が一本のタンクを受け持つ「責任仕込み」という仕組みで、酒造りの工程を全員で共有しています。仕込み蔵にはクラシック音楽が流れています。
全国新酒鑑評会では、蔵元は全国新酒鑑評会での金賞を通算14回としています。平成14酒造年度以降に限ると11回入賞しており、うち金賞は平成14酒造年度と15酒造年度、平成18酒造年度、平成22酒造年度、令和6酒造年度の5回です。入賞は平成20酒造年度、平成27酒造年度、平成28酒造年度、令和4酒造年度、令和5酒造年度、令和7酒造年度にもあり、令和4酒造年度から令和7酒造年度まで4年続けて入賞しています。令和5年5月には広島杜氏組合の第69回自醸酒品評会で「鷹勇 大吟醸」が第1位に選ばれ、中元杜氏の名で表彰されました。
海外ではIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)で、純米大吟醸「鷹翔」が2010年に銀メダル、大吟醸「秘蔵酒」が2012年に銅メダルを受けています。
広島国税局清酒鑑評会でも成績を重ねています。平成15年から17年まで3年続けて入賞し、平成20年から23年まで4年続けて吟醸酒の部で優等賞に選ばれました。平成22年には純米酒の部の山廃純米酒(燗)でも優等賞となっています。平成24年は燗酒部門、平成26年と28年は「味を主たる特徴とする清酒」部門で純米吟醸「強力」が優等賞に入り、令和3年には燗酒部門で特別本醸造が優等賞でした。令和5年から7年までは、吟醸酒部門で「鷹勇 大吟醸」が3年続けて優等賞です。
酒造りの特徴
酒米は山田錦を軸に、玉栄、五百万石、強力などの鳥取県産米を使っています。強力は鳥取県だけで作られる酒造好適米で、純米吟醸「強力」は、かつて県内で作られていた最高級の酒米を復活させ、篤農家と契約栽培して醸します。蔵人も酒米作りに携わって米の質を確かめ、その知見を自家精米や吸水の調整に生かしています。精米は自家精米で、米ごとに時間をかけて磨き、精米したての熱を持った乾いた米を約2週間かけてゆっくり冷まして水分を戻します。
洗米では10℃に調整した水を使い、吸水を秒単位で調整し、予定の量を吸わせたら素早く水を切ります。前日に洗って吸水させた米は、甑で約1時間蒸します。麹は蒸米に麹菌をふりかけて約48時間手入れを続け、酒母で酵母を十分に増やしたのち、三段仕込みで約25日、成分分析と温度管理を重ねながら発酵させます。搾ったお酒には清酒酵母などが残るため、0.45マイクロのフィルターで濾過して取り除き、最後に68℃で加熱して状態を保ちます。季節限定の無濾過生原酒は、その名のとおり濾過も加熱もしないタイプです。
純米大吟醸「鷹翔」は、鳥取県内で生産された山田錦を自家精米で35%まで磨き、もろぶたの麹造りでは蔵人が泊まり込みで麹の世話をします。長期低温発酵で、口当たりが柔らかく華やかな香りの酒に仕上げます。純米吟醸「なかだれ」は、搾りの中ほどに自然に流れ出る部分だけを瓶詰めした看板商品です。辛口は特辛、超辛、極辛の3種があり、日本酒度の目安はそれぞれ+7、+10、+15で、冷酒では特辛、超辛、極辛の順にキリッとした味わいになります。極辛は40℃ほどのぬる燗にすると、味と香りのふくらみが出ます。
生酛強力や山廃の純米酒など、燗向きの商品もそろっています。
新しいタイプの酒にも積極的です。琴浦町の桜から分離したラカンセア酵母で醸した「桜咲」は令和4年度の食のみやこ鳥取県特産品コンクール酒類部門で優秀賞、湯梨浜町東郷地区の二十世紀梨から採取したラカンセア酵母を使った「純米 二十世紀梨」は令和5年度の食パラダイス鳥取県特産品コンクール酒類部門で最優秀賞を受けました。ワイン酵母の「絆彩」は令和6年度の同コンクールで優秀賞を受け、赤色酵母の「真緋」や、瓶内二次発酵のスパークリング「le shu」もあります。
純米酒や季節商品の一部は、商品名を4人の書家が揮毫したラベルで出しています。令和3年には特別本醸造がヴィーガン認証を取得しました。
代表銘柄
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鷹勇
代表銘柄の「鷹勇(たかいさみ)」は、愛鳥家だった初代当主が鷹の勇姿に魅せられて名づけた酒名です。看板は純米吟醸「なかだれ」で、麹米に山田錦、掛米に鳥取県産の玉栄を使い、搾りの中ほどの部分だけを瓶詰めします。鳥取県だけで作られる酒米を使った「強力」シリーズや、特辛・超辛・極辛の辛口3種、生酛や山廃の純米酒まで幅広くそろいます。
楽天で商品を見る見学・購入
- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 蔵の店頭でお酒を販売しています。営業時間は10時から15時までで、日曜・祝日などは休みです。オンラインショップもあります。
- 補足
- 酒蔵見学と試飲は無料の予約制で、希望日の1週間前までに電話かフォームで申し込みます。見学は5月から9月の平日(お盆などの休業日を除く)で、10時からと13時30分からの1日2回、所要は約1時間、1回につき10名までです。10月から翌年4月は酒造りの時期のため休止しており、2026年は10月1日から2027年4月30日まで、再開は2027年5月以降の予定で、休止期間中も店頭販売は通常どおり行っています(2026年10月時点)。納豆やヨーグルトなどの発酵食品は見学前日から控え、強い香水も避けるようお願いしています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 鳥取県東伯郡琴浦町浦安368
- 創業
- 1872年
- 公式サイト
- takaisami.co.jp
出典
japansake.or.jp / nihonshu-tourism.com / sake-times.com / tottori.lg.jp / torinohito.jp / sakagura-press.com / prtimes.jp / diamond.jp / takaisami.co.jp / nrib.go.jp / nta.go.jp / web.archive.org / pref.hiroshima.lg.jp / pref.tottori.lg.jp / yohkoyama.com / genki.sanin-navi.jp / mhlw.go.jp / houjin-bangou.nta.go.jp
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