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小江戸鏡山酒造

代表銘柄:鏡山

埼玉県

SAITAMA

2007年創業

1860年頃に酒造業を始め、1875年頃に鏡山酒造を創立した旧鏡山酒造が2000年に一度廃業したものの、復刻を望む地域や行政の声を受け、2007年に埼玉県川越市仲町で「小江戸鏡山酒造」として新たに設立された。

テニスコート1面分とされる極小規模な酒蔵であり、少量生産と品質重視を徹底した酒造りを行っている。地元農家と協力して埼玉県産の酒米「さけ武蔵」を生産・使用するなど地産地消にこだわっており、2008年には農商工等連携事業計画の認定を受けた。

代表銘柄「鏡山」は、米本来の旨味と華やかな香味が特徴である。また、2011年から理化学研究所のプライベートブランド「仁科誉」の純米吟醸を手がけたが、2026年時点で販売停止中である。

小江戸鏡山酒造の歩み

鏡山の名は、旧鏡山酒造から受け継いだものです。旧鏡山酒造は1860年ごろ、「久星」という屋号で酒造業を始め、1875年ごろに現在の川越市新富町にあたる地へ酒蔵を建てて鏡山酒造を創立しました。「鏡山」は、滋賀県竜王町の琵琶湖のほとりにある山の名に由来します。以来、2000年9月に廃業するまでの約100年間、川越を代表する造り酒屋として親しまれました。

戦後の川越市には3軒の酒蔵がありましたが、最後の蔵が2000年に幕を閉じ、「蔵の街」と呼ばれる川越から酒蔵が姿を消しました。それから6年後の2007年2月、再興を望む行政や市民の声を背景に、川越市仲町に小江戸鏡山酒造株式会社が設立されました。酒蔵は2007年2月1日に完成し、酒造りが始まっています。新しく酒蔵が誕生すること自体が近年では異例で、テレビや新聞で大きく報じられました。

小江戸鏡山酒造は旧鏡山酒造の跡を継ぐ別の会社で、蔵の場所も異なります。旧蔵があった新富町には明治・大正・昭和の時代に建てられた酒蔵が残り、2010年10月に川越市産業観光館「小江戸蔵里」として生まれ変わりました。一方、新しい蔵は仲町にあり、2007年に若者が中心となって、テニスコート1面分ほどのマイクロブルワリーとして出発しました。会社の創業は、酒造りを始めた2007年としています。現在の社長は五十嵐昭洋氏です。

2008年9月には、経済産業大臣と農林水産大臣から農商工等連携事業計画の認定を受けました。埼玉県で開発された酒米「さけ武蔵」を地元農家と協力して生産し、地域の資源で酒を造る取り組みです。「さけ武蔵」は2004年に埼玉県で誕生した品種で、蔵は、この米を使った「さけ武蔵大吟醸」を世界初の大吟醸の商品化と位置づけています。2022年には川越市制100周年を記念し、川越市伊佐沼地区の「さけ武蔵」を100%使った限定酒を丸広百貨店と造り、限定200本を売り切りました。

2021年からはCOEDOビールと組み、鏡山の純米無濾過生原酒の新酒を使ったIPAを限定で出しています。2011年11月からは、理化学研究所と埼玉県産業技術総合センターが重イオンビームの変異誘発技術で開発した吟醸酒用酵母を使い、理研のプライベートブランド「仁科誉」の純米吟醸も造っていましたが、2026年時点で販売停止中です。

全国新酒鑑評会では、2007年の創業以来7回入賞し、うち金賞は平成25酒造年度、平成30酒造年度、令和7酒造年度の3回です。入賞は平成26、29、令和元、令和2の各酒造年度でした。平成30酒造年度の金賞は、さけ武蔵で醸した斗瓶取り雫酒で、蔵はこれを前例のない金賞と位置づけています。令和7酒造年度の金賞は、平成30酒造年度以来で、蔵の発表では、この年の鑑評会でさけ武蔵による金賞はこの蔵だけでした。

関東信越国税局酒類鑑評会では、吟醸酒の部で第85回(平成26年)、第90回(令和元年)、第91回(令和2年)に優秀賞を受けています。

酒造りの特徴

醸造の基本は少量仕込みです。純米酒も高級大吟醸と同じ量で仕込み、小さな仕込みで酒を搾るため製造コストはかかりますが、品質を優先しています。麹は手頃な酒から大吟醸まですべて、箱麹法と蓋麹法による完全な手作業で造ります。温度と湿度の管理が昼夜を問わず続く作業で、酵素力価の強い麹を目指しています。

上槽は機械を使わず、酒袋にもろみを入れて槽に積み重ねて搾る槽搾りか、酒袋を吊り上げて滴を集める袋吊り搾りで行います。過剰な圧力がかからないことが、酒のおいしさにつながるとしています。鏡山の酒は、一般的な酒造りで行われる炭素濾過による脱色を省くため、わずかに濁ったり、ほのかに黄色みを帯びたりすることがあります。蔵が狭いため、仕込みは9月末から翌年6月まで長期にわたって続きます。

仕込み水は秩父連峰からの地下水で、技は南部流の伝統を受け継いでいます。年間出荷量は約400石です。主に使う米は、さけ武蔵、山田錦、雄町、玉栄、渡船、美山錦などで、純米酒を中心にさけ武蔵を使った酒が多く並びます。純米おりがらみには2021年から協会14号酵母を使い、再醸仕込みの貴醸酒やワイン酵母仕込みの純米酒、生もと造りの酒も造っています。

代表銘柄

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鏡山

鏡山の最上位に置かれるのは、さけ武蔵を35%まで磨いた斗瓶取り雫酒です。もろみを袋に入れて吊り、自然に落ちる滴だけを斗瓶に集めた大吟醸で、鑑評会などに出品される蔵の至宝とされ、全国新酒鑑評会で金賞を受賞しています。ほかに、さけ武蔵40%の純米大吟醸、玉栄50%の純米吟醸、さけ武蔵60%の純米酒があり、四季の限定酒も醸します。

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見学・購入

直売所
小江戸蔵里の明治蔵(川越市新富町1-10-1)にある小江戸鏡山酒造の売り場で、鏡山を購入できます。角打ちコーナーでは有料で試飲ができます。また、川越市幸町8-1の河越酒店は鏡山のアンテナショップです。
補足
蔵里の営業時間は10時から18時(角打ちの有料試飲は17時までの受付)です。仲町の酒蔵は醸造場で、旧鏡山酒造の跡地の小江戸蔵里とは別の場所にあります。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
埼玉県川越市仲町10-13
創業
2007年
公式サイト
www.kagamiyama.jp

出典

japansake.or.jp / sakenomy.jp / kagamiyama.jp / machikawa.co.jp / sai-hataraku.jp / saisake.com / riken.jp / ameblo.jp / nrib.go.jp / nta.go.jp / pref.saitama.lg.jp / tabiiro.jp / saketime.jp

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