SAKE BREWERY — SAITAMA

小山本家酒造

埼玉県さいたま市西区大字指扇1798番地 1808年創業

紹介

小山本家酒造は文化5年(1808年)、播磨出身の初代・小山屋又兵衛が武蔵国足立郡指扇(現・埼玉県さいたま市西区指扇)にて創業した酒蔵です。地下180mから湧き出る秩父連山を源とする清冽な天然水を用い、「品質第一主義」のもとで高品質かつリーズナブルな清酒造りを続けています。1983年には敷地内に共同精米を設立して完全自社精米を開始し、独自の「K-2酵母」の開発・活用など技術の研鑚を重ねてきました。代表銘柄には自社伝統の純米酒「米一途」やパック清酒の「米だけのやさしい思いやり」、上撰の「飲人不知」などがあります。また2018年には、東京23区で唯一の酒蔵であった親戚筋の小山酒造(東京都北区赤羽)が清酒製造事業から撤退したことに伴い、銘柄「丸眞正宗」の製造・販売を継承しました。全国に酒蔵を展開する「世界鷹小山家グループ」の中核企業として、伝統の継承と全国規模での清酒出荷を行っています。

歴史

小山本家酒造の歴史は、播磨国加古郡宮北村(現在の兵庫県加古郡播磨町)に宝暦13年(1763年)に生まれた初代・小山屋又兵衛にさかのぼります。又兵衛は灘・伊丹・伏見で酒造りの技術を学んだのち、天明8年(1788年)頃に関東へ移り住み、武蔵国足立郡白幡村(現在のさいたま市浦和区)で借り蔵による酒造りを始めました。

その後、又兵衛は武蔵国足立郡指扇村字下郷(現在のさいたま市西区指扇)で良質な湧き水を見つけ、文化5年(1808年)に自らの酒蔵を建てて独立しました。これが小山本家酒造の創業とされており、現在の本社もこの指扇の地にあります。

明治10年(1877年)には三代目又兵衛の次男が東京都北区岩渕町で分家を興し、後に「小山酒造」として独立しました。一方、指扇の本家では明治41年(1908年)に四代目・小山又八が事業投資に失敗して経営が悪化しましたが、縁戚の支援を受けて足立酒造合資会社を設立し、事業を立て直しています。

昭和38年(1963年)には世界鷹酒造株式会社として株式会社化し、昭和50年(1975年)に社名を現在の「株式会社小山本家酒造」に改めました。昭和58年(1983年)には敷地内に精米会社「共同精米」を設立し、業界に先駆けて完全自社精米による酒造りを開始しています。翌昭和59年(1984年)からは自社で開発した「K-2酵母」を使用した酒造りを続けており、平成8年(1996年)には清酒出荷量で全国第10位に達しました。

平成19年(2007年)には純米酒「米一途」を初めてアメリカ・サンフランシスコへ輸出し、翌平成20年(2008年)には創業200周年の記念式典を開催しました。そして平成30年(2018年)には、東京都北区で長らく23区内唯一の造り酒屋として親しまれていた縁戚筋の小山酒造が同年2月28日に清酒製造事業を終了したことを受け、3月1日より代表銘柄「丸眞正宗」の製造・販売を引き継ぎ、その伝統を今に伝えています。

酒造り

小山本家酒造の仕込み水には、地下180mから汲み上げる清冽な天然水を使用しています。玄米の選定から精米・製麹・醪管理までをコンピュータ制御で一貫管理し、商品ごとに原料米と精米度合いを作り分けています。純米酒「米一途」では精米歩合を抑えた低精白により米の旨みを引き出す一方、「おいしい大吟醸」など高精白の吟醸系も主力としています。昭和58年(1983年)に完全自社精米を業界に先駆けて開始して以来、自社で米の加工まで一貫して手がける体制を築いており、翌年からは独自に開発した「K-2酵母」を用いた醸造にも取り組んでいます。

純米酒「米一途」は低精米によって米の旨みを引き出す仕込みを基本としつつ、上位ラインの「特撰 米一途 山田錦」には酒米の代表品種である山田錦を用いています。普通酒の「米だけのやさしい思いやり」も国産米と国産米麹だけで仕込む米100%の酒で、日本酒度3・アルコール分14度という数値からもわかるとおり、淡麗でありながら米の旨みを残したすっきりとした後味に仕上げています。

同社は「品質第一主義」を掲げ、高品質な酒を手頃な価格で提供することを方針としており、平成17年(2005年)にはISO9001の認証も取得しています。代表銘柄「金紋世界鷹」は平成22年度・24年度の全国新酒鑑評会で金賞を受賞しているほか、姉妹銘柄「世界鷹」「都鷹」も昭和末期から平成にかけて複数回の金賞受賞歴を持ち、鑑評会レベルの品質管理体制がうかがえます。

蔵データ

所在地

埼玉県さいたま市西区大字指扇1798番地

創業

1808年(埼玉県)

公式サイト

www.koyamahonke.co.jp

代表銘柄

米一途:「米一途」は、低精白に抑えることで米のふくよかな旨みを引き出し、地下180mから湧く清冽な天然水で仕込んだ純米酒です。国産米・国産米麹のみを使用し、日本酒度3・アルコール分14%で、お米そのものを思わせる穏やかな香りとまろやかでコクのある味わいが特徴です。平成19年(2007年)にはアメリカ・サンフランシスコへ初めて輸出された、同社を代表する純米酒で、上位ラインには山田錦を使った「特撰 米一途 山田錦」もあります。

丸眞正宗:「丸眞正宗」は、東京都北区岩淵・赤羽地区で明治10年代に創業し、長らく東京23区内で唯一の造り酒屋として親しまれてきた小山酒造の看板銘柄でした。平成30年(2018年)2月28日に小山酒造が清酒製造事業を終了したことを受け、縁戚関係にあった小山本家酒造が同年3月1日より製造・販売を引き継ぎ、東京の酒造りの伝統を今に伝えています。現在は本格辛口やカップ酒など複数のラインナップで展開されています。

米だけのやさしい思いやり:「米だけのやさしい思いやり」は、国産米と国産米麹だけを原料に、地下180mから湧く天然水で仕込んだ米100%の普通酒です。「からだ」への思いやりと、リーズナブルな価格による「家計」への思いやりを両立させたコンセプトが特徴で、日本酒度3・アルコール分14度、ほどよい酸味と米の旨みを残しつつすっきりとした後味に仕上げています。180mlから3000mlまで幅広いサイズで全国展開されており、冷やから燗まで楽しめる定番酒です。

見学・購入

蔵見学

なし

補足

通常の蔵見学は行っていませんが、年に一度「蔵開き」と称した一般公開イベントを実施しています。令和8年(2026年)は4月12日(日)に「第15回 小山本家酒造 蔵開き」として開催され、入場無料・予約不要(お酒講座のみ事前申込制)で、代表銘柄「金紋世界鷹」の試飲や普段は入れない工場見学、蔵開き限定酒の有料試飲、日本酒や酒粕の即売会などが行われました。最寄り駅はJR川越線「西大宮駅」で、徒歩約10分の距離にあります(駐車場なし)。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

sakenomy.jp / koyamahonke.co.jp / saisake.com / nikkeiagri.jp / compalyze.co.jp / nihonnsyukkd.com / ameblo.jp / wikipedia.org / yahoo.co.jp / mynavi.jp / ja.wikipedia.org

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