梅田酒造場
代表銘柄:本洲一
広島県
HIROSHIMA
1916年創業
大正5年(1916年)、初代・梅田直次郎と二代・澤次郎の兄弟が立ち上げた酒蔵です。かつて5軒の造り酒屋があった広島市安芸区船越にて、現在も醸造を続ける唯一の蔵元となっています。仕込み水には蔵の裏手にそびえる岩滝山の伏流水(地下60メートルから汲み上げる軟水)を使用。「千本錦」をはじめとする広島県産の酒造好適米や広島の吟醸酵母を用いるなど、地元産の原料にこだわった酒造りを行っています。
代表銘柄の「本洲一(ほんしゅういち)」は、日本一の酒を目指す思いから名付けられたもので、華やかな吟醸香とまろやかでスッキリとした飲み口が特徴です。普段日本酒を飲み慣れていない人でも直感的に楽しめる酒を目指しており、英国の「International Wine Challenge(IWC)」での金賞・部門トロフィー受賞や、フランスの「Kura Master」金賞など、国際的なコンペティションでも高く評価されています。
梅田酒造場の歩み
梅田酒造場は、広島市東部の安芸区船越にある小さな蔵元です。創業は大正5年(1916年)で、初代の梅田直次郎と二代目の梅田澤次郎の兄弟が、日露戦争後に数年間アメリカへ出稼ぎに出たのち、帰国して酒蔵を立ち上げました。創業の地は、現在の広島市安芸区船越にあたります。会社の形態は合名会社で、一族が出資し、経営も担っています。
船越は、江戸時代には西国街道が通り、人の往来でにぎわった土地です。創業のころには一帯に5軒の造り酒屋がありましたが、ほかの4軒は廃業し、いま酒造りを続けているのは梅田酒造場だけです。蔵の裏手にそびえる岩滝山は標高134メートルの岩山で、岩の割れ目に穴を空けると清水が噴き出します。上水道のない時代には、この湧水が明治の初めに開かれた地元の小学校など、集団での暮らしを支えました。
銘柄は「本洲一(ほんしゅういち)」で、日本一の造り酒屋になりたいという思いが込められています。創業時の商標だった「梅乃井」と「千代乃梅」も残されています。国内の鑑評会でも実績があり、全国新酒鑑評会では平成14酒造年度以降に5回入賞し、そのうち金賞は平成14・15・18酒造年度の3回です。平成16酒造年度と令和2酒造年度は入賞でした。広島国税局の清酒鑑評会では、平成14年から平成18年まで5年連続で入賞し、平成19年から平成22年まで4年連続で優等賞を受賞しました。
その後も平成24年、25年、27年に優等賞を受け、平成30年から令和5年までは6年連続で優等賞に選ばれています。
海外での評価が広がったのは、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)に日本酒部門ができてからです。梅田酒造場は部門が設けられた2007年から毎年出品しており、2008年には無濾過本醸造と無濾過純米酒が金賞を受賞しました。2010年には無濾過本醸造が本醸造部門のチャンピオンに選ばれ、2012年と2013年には無濾過純米酒が連続で金賞を受賞しています。2013年は大吟醸原酒も金賞に加えて大吟醸部門のトロフィーを獲得し、2017年にも大吟醸原酒が金賞と大吟醸部門の広島トロフィーを受賞しました。
無濾過純米吟醸は2016年と2020年、無濾過本醸造は2022年に金賞を受賞しています。2026年大会は日本酒部門の20回目を記念して広島県で審査と結果発表が行われ、無濾過純米吟醸と無濾過純米酒がシルバーメダルを受賞しました。
フランスの日本酒コンクール「Kura Master」でも評価を重ねています。第1回の2017年に純米大吟醸がプラチナ賞、無濾過純米吟醸が金賞を受賞し、2018年には無濾過純米吟醸が純米大吟醸&純米吟醸部門でプラチナ賞、無濾過純米酒が金賞でした。2019年、2020年、2022年にも金賞を受賞し、2024年には無濾過純米吟醸が純米酒部門でプラチナ賞、2025年には無濾過純米吟醸、無濾過純米酒、大吟醸原酒の3銘柄が金賞を受賞しています。
2022年に香港で初めて開かれたOriental Sake Awardsでは、無濾過本醸造が金賞、無濾過純米酒が銀賞でした。蔵は2014年に発足した広島県日本酒ブランド化促進協議会に当初から参加し、早くからフランスの市場開拓にも取り組んできました。同じ2014年には、後継者の梅田啓史さんが郷里に戻っています。
酒造りの特徴
仕込み水には、蔵の裏手にある岩滝山の伏流水を、自社の井戸で地下60メートルから汲み上げて使っています。良質な軟水です。米は主に広島県産の酒造好適米で、純米大吟醸、大吟醸原酒、純米吟醸、純米酒には主に千本錦を使い、本醸造や吟醸酒には八反錦を使います。酵母は広島吟醸酵母を用い、地元の素材で仕込むことを大切にしています。
蔵の看板となるのが「無濾過」のシリーズです。無濾過純米吟醸は千本錦を60%まで、無濾過純米酒は65%まで、無濾過本醸造は八反錦を70%まで精米して、広島吟醸酵母で仕込みます。いずれも活性炭濾過の工程を省き、原酒のままの風味を強く残しています。大吟醸原酒と純米大吟醸は千本錦を40%まで磨き、小さな造りで丹念に仕込んでいます。
昔ながらの味わいを残した酒もあります。「金紋」は、かつての一級酒の仕込みをもとに、精米歩合80%の米であえて荒い味わいに仕上げた純米酒で、燗にすると映えるどっしりとした酒質です。純米酒「氣鋭の雫」は、広島国税局の鑑評会で平成20年から平成22年まで優等賞を受賞しました。そのほか、限定品にも取り組んでいます。2022年11月には、八反錦の純米吟醸を生酒のまま氷温で熟成させた「清雅」を、通販サイト「クランド」のオリジナル商品として発売しました。
2023年12月には、2024年の干支である辰の形のボトルに詰めた純米酒を数量限定で発売し、同月中に完売しています。2024年4月には、2023年に発表された広島県の酒米新品種「萌えいぶき」の試験醸造酒を、予約した酒販店向けに限定で販売しました。無濾過本醸造は、広島市が地域の特産品として認定する「ザ・広島ブランド」にも選ばれています。
杜氏が替わった年にも、従来どおりの酒質設計と造りの方針で仕込んだ無濾過純米酒がIWC2012で金賞を受賞しました。華やかな香りとすっきりした飲み口を持ち、日本酒に慣れていない人にも分かりやすい酒をめざす姿勢は、いまも変わりません。
代表銘柄
[PR] 本セクションは楽天アフィリエイトのリンクを含みます。画像は銘柄に関連する販売商品の一例です。
本洲一
本洲一(本州一とも表記されます)は、日本一の造り酒屋をめざす思いから名づけられた梅田酒造場の銘柄です。岩滝山の伏流水と広島県産の千本錦や八反錦、広島吟醸酵母で仕込みます。活性炭濾過を省いた無濾過の本醸造・純米酒・純米吟醸、千本錦を40%まで磨いた大吟醸原酒と純米大吟醸、昔ながらの金紋があります。華やかな香りとなめらかな口当たりで、日本酒に慣れない人にも親しみやすい酒です。
楽天で商品を見る見学・購入
- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 公式オンラインストアで通信販売しています。広島市内の百貨店、主要スーパー、地酒専門店でも取り扱いがあります。
- 補足
- 2024年時点では、事前に連絡すれば蔵を訪問して試飲でき、1名1,000円で300ml瓶のお土産が付きました。2026年3月に広島城本丸下段で開かれた広島燗酒フェスティバルには、出展を予定していました。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 広島県広島市安芸区船越6-3-8
- 創業
- 1916年
- 公式サイト
- www.honshu-ichi.com
出典
honshu-ichi.com / hiroshima-shokudo.com / japansake.or.jp / city.hiroshima.lg.jp / pref.hiroshima.lg.jp / nta.go.jp / nrib.go.jp / web.archive.org
本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。