SAKE BREWERY — KANAGAWA
熊澤酒造
紹介
明治5年(1872年)創業、神奈川県湘南地域に現存する唯一の蔵元です。代表銘柄の「天青」は、中国の故事「雨過天青雲破処」に由来し、幻の陶磁器「雨過天青磁」のような突き抜けるすずやかさと潤いに満ちた味わいを目指して名付けられました。食中酒として地域の食文化に寄り添い、手作りの少量生産による良質な酒造りを行っています。近年では酒米の栽培にも取り組んでおり、原料米の4割以上を自社米で賄っています。蔵の敷地内には古い酒蔵や古民家を活用したレストラン「蔵元料理 天青」をはじめ、カフェ、ベーカリー、ギャラリーショップなどが併設されており、地域の交流や文化の発信拠点としても親しまれています。また、日本酒以外にも「湘南ビール」などのクラフトビールやクラフトジン、ウイスキーの製造といった多様な酒造りを手がけています。
歴史
熊澤酒造は明治5年(1872年)に茅ヶ崎市香川の地で創業し、湘南地域で唯一現存する酒蔵として150年以上にわたり酒造りを続けてきました。
転機となったのは1993年です。大学卒業後にアメリカを放浪していた6代目蔵元・熊澤茂吉氏が24歳で呼び戻され、家業を継承しました。当時の蔵は社員5名にまで縮小し、廃業寸前の状態にあったといいます。熊澤氏は「よっぱらいは日本を豊かにする。」を社是に掲げ、量よりも質を重視した酒造りへの転換を進めました。
蔵の立て直しにあたっては、季節雇いの杜氏を外部から招く従来の醸造体制を廃止し、社員が通年で酒造りに携わる体制へと切り替えました。あわせて、高品質な日本酒づくりに専念する間の収益源として、1996年に地ビール「湘南ビール」の醸造を開始しています。
さらに2002年には、大正7年(1918年)に建てられた仕込み蔵を改装し、日本料理店「蔵元料理 天青」として開業しました。以後も2011年に雑貨店「okeba gallery & shop」(創業当時に酒樽や道具の修理製作を行っていた倉庫「桶場」を改装)、2014年にイタリアンレストラン「モキチトラットリア」のリニューアル、2015年に「モキチカフェ」を相次いで開業し、酒蔵を核とした複合的な発信拠点としての性格を強めていきました。近年は原料米の自社栽培にも力を入れ、地元農家との契約栽培とあわせて約9,000坪の自社田を保有するまでになりました。
酒造り
仕込み水には、丹沢山系を水源とする相模川・酒匂川水系の伏流水を敷地内の井戸から汲み上げて使用しています。原料米は山田錦や五百万石といった酒造好適米を中心に、地元農家との契約栽培を進めており、将来的には原料米を湘南産に切り替えることを目標に掲げています。
酒質の方向性としては、米の味わいをしっかり感じさせながらも、すっと切れて爽やかな余韻を残す味わいを目指しています。少量生産・手作業による丁寧な仕込みを基本とし、杜氏の五十嵐哲朗氏のもとで醸造にあたっています。
地域色を強く打ち出した商品として、水・米・酵母のすべてを湘南産でそろえた「かっぱ」シリーズがあります。使用する酵母は敷地内に残る防空壕で採取した蔵付き酵母で、原料米には湘南地区産の五百万石を用いています。名称は茅ヶ崎市に伝わる「河童徳利伝説」にちなんで付けられました。このシリーズには純米吟醸のほか、どぶろくなど複数のラインナップがあり、いずれも「飲んだ時に湘南の爽やかさを感じる味」を目指して仕込まれています。
蔵データ
代表銘柄
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天青
2255円
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- 塔の沢
- 天晴
- 曙光
- 雨過天青
天青:熊澤酒造の看板銘柄です。中国の故事「雨過天青雲破処」(雨が上がり、雲の切れ間から青空が広がる情景)に由来し、幻の陶磁器「雨過天青磁」のような澄んだ味わいを目指して名付けられました。定番ラインナップとして、純米大吟醸の「雨過天青」、純米吟醸の「千峰天青」、特別純米の「吟望天青」、特別本醸造の「風露天青」の4種を展開しており、取扱店を限定した流通形態をとっています。
雨過天青:天青シリーズの最高峰に位置づけられる純米大吟醸です。兵庫県特A地区産の山田錦を精米歩合40%まで磨き上げ、長期低温でじっくりと醸しています。アルコール分16度、720ml入りで、華やかな香りと洗練された味わいを持ち、贈答用としても選ばれています。
曙光:熊澤酒造が「天青」とは別に手がける銘柄です。兵庫県産山田錦を精米歩合50%まで磨いた純米大吟醸酒や、五百万石を用い精米歩合60%で仕込む吟醸酒など、原料米や精米歩合の異なる複数の特定名称酒が造られています。
見学・購入
あり(要事前確認)
蔵元直売所「地下室」(神奈川県茅ヶ崎市香川7-10-7)。営業時間は平日10:00~17:30、土日祝9:00~17:30、定休日は毎週火曜(祝日の場合は営業することあり)。熊澤酒造で醸造・蒸留された日本酒・ビール・クラフトジンを取り扱うほか、有料の試飲も可能です。
酒蔵単独での見学は実施していませんが、敷地内レストラン「MOKICHI TRATTORIA」または「蔵元料理 天青」の利用者を対象に、予約時の申し込みにより簡単な敷地内ガイド(所要約30分、成人のみ対象)を行っています。ガイド希望は利用日の2週間前までの申し込みが必要です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
kanagawa-jizake.or.jp / kumazawa.jp / kanagawa-sake-tourism.com / sakekasu-kobokudo.jp / rurubu.jp / compalyze.co.jp / prtimes.jp / tanoshiiosake.jp / sotokoto-online.jp / furusato-tax.jp / saketime.jp / sakenomy.jp
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