SAKE BREWERY — KANAGAWA
中澤酒造
紹介
文政8年(1825年)創業の老舗酒蔵です。小田原藩の御用商人として酒を献上した際、藩主の大久保氏より酒名「松美酉(まつみどり)」を賜ったと伝えられています。仕込み水には丹沢山系の清らかな伏流水を使用し、麹造りから「ふね」による搾り(上槽)まで全量手造りにこだわり、「こびず、おごらず」をモットーに純米酒や生酒を中心とした丁寧な酒造りを行っています。長野県産の美山錦や地元足柄産の若水などを原料米とし、代表銘柄の「松みどり」「松美酉」のほか、「琴姫」「四季の箱根」などを手掛けています。11代目蔵元の鍵和田亮氏が地元の河津桜から自ら分離・発見した天然の花酵母を用い、原料をすべて神奈川県産で揃えて仕込む「亮」の醸造にも取り組んでいます。受賞歴として「全国燗酒コンテスト」での最高金賞・金賞や、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021」での金賞受賞などがあります。
歴史
中澤酒造は文政8年(1825年)、神奈川県足柄上郡松田町に創業した酒蔵です。創業当初から、酒匂川沿いの松並木にほど近い松田惣領の地に蔵を構えています。2025年には創業200年の節目を迎えました。
創業当時、中澤家は小田原藩の御用商人として藩主大久保家に出入りしており、醸した酒を献上したところ、藩主大久保氏から酒銘「松美酉(まつみどり)」を賜ったと伝えられています。この名は、蔵のそばを流れる酒匂川沿いの松並木を表す「松」、松田の美しい風景とこの美酒を表す「美」、酒壷の形から一文字で酒を意味する「酉」の三文字からなり、土地の風土と酒への誇りが込められた名です。以来この酒銘は蔵の原点として受け継がれています。
近年は十代目蔵元・鍵和田茂氏が代表を務め、十一代目の鍵和田亮氏が造りと商品開発を担っています。鍵和田亮氏は大学在学中、地元松田山に咲く河津桜の花から天然の酵母を自ら分離・発見し、この花酵母を用いた酒造りに取り組んでいます。さらに自身の名を冠した銘柄「亮」を立ち上げ、原料米・仕込み水・酵母のすべてを神奈川県産で揃えた酒造りにも取り組み、伝統と革新を両立させる蔵として歩みを続けています。
酒造り
仕込み水には、丹沢山系から湧き出す清らかな伏流水を用いており、この水質のやわらかさが蔵の酒質に穏やかな口当たりをもたらしています。麹造りから、酒袋を「ふね」と呼ばれる搾り機にかけて搾る上槽の工程まで全量を手造りで行うことにこだわり、「こびず、おごらず」を蔵の心構えとして、飾らない素直な酒質を目指した造りを続けています。純米酒や生酒を中心に、本醸造酒から純米大吟醸まで幅広い酒質を手掛けています。
原料米は、地元神奈川県産の足柄米をはじめ、長野県産の美山錦、岡山県産のアケボノなど、酒によって産地を選び分けて使用しています。
酵母についても独自の探究を重ねており、十一代目蔵元の鍵和田亮氏は松田山の河津桜から自ら分離した花酵母を用いた季節限定酒を仕込んでいるほか、1909年(明治42年)に農学博士の中沢亮治氏によって発見されながら清酒造りには一度も使われてこなかった酵母を用いた純米吟醸「S.tokyo」も手掛けています。
蔵データ
代表銘柄
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- 松美酉
- 琴姫
- 四季の箱根
松みどり:中澤酒造の看板銘柄で、丹沢山系の伏流水がもたらすやわらかな酒質が持ち味です。全量手造りの麹造りとふねによる上槽にこだわり、純米酒や生酒を中心に「こびず、おごらず」の飾らない酒質を追求しています。明治期に発見されながら清酒造りに使われてこなかった酵母を用いた純米吟醸「S.tokyo」は、ワイングラスでおいしい日本酒アワード2021のプレミアム純米部門で金賞を受賞しました。
松美酉:「松美酉」は創業当時、小田原藩主大久保氏から賜った由緒ある酒銘で、蔵の原点となる名前です。本醸造 上撰は岡山県産の酒米アケボノを精米歩合68%で用いた酒で、お米の香りとまろやかな旨味が特徴です。味がしっかりして燗をつけても崩れにくく、全国燗酒コンテスト2021のお値打ち熱燗部門55度で最高金賞を受賞しました。
亮:「亮」は十一代目蔵元・鍵和田亮氏が自身の名を冠して手掛ける銘柄です。大学時代に松田山の河津桜から自ら分離・発見した天然の花酵母を用い、原料米・仕込み水・酵母のすべてを神奈川県産で揃えた酒として醸されています。春に、自社田の若水と足柄平野産キヌヒカリという原料米違いの2種類が時期をずらして発売されます。
琴姫:「琴姫」は十一代目蔵元・鍵和田亮氏の祖母の名にちなんで名付けられた純米吟醸です。自社田で栽培した神奈川県産「若水」を100%使用し、精米歩合55%で醸されています。フルーティーですっきりとした飲み口で、蔵の家族の思いが込められた一本となっています。
四季の箱根:「四季の箱根」は近隣の観光地・箱根に向けた地元ブランドで、本醸造から吟醸、純米吟醸、大吟醸まで幅広いラインナップを180から300ミリリットルの小瓶を中心に展開しています。本醸造は岡山県産アケボノ・精米歩合68%でやや辛口さっぱりとした味わい、大吟醸は兵庫県産山田錦・精米歩合40%で仕込まれています。
見学・購入
なし
蔵に隣接する直売所があり、年中無休で午前10時から12時、午後13時から16時まで営業しています。店頭では商品の展示や試飲、購入ができます。
小田急小田原線 新松田駅から徒歩5分、JR御殿場線 松田駅から徒歩3分の立地です。普通車10台・大型バス2台分の駐車場があります。酒蔵見学は例年5・6・9・10月の土曜午前に予約制で実施されてきましたが、2026年度は休止しています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
matsumidori.jp / kanagawa-jizake.or.jp / sakenomy.jp / kanagawa-kankou.or.jp / misssake.org / sakagura-press.com / wikipedia.org / sake-times.com / ja.wikipedia.org / town.matsuda.kanagawa.jp / ashigara-local.jp / sakearchive.hatenablog.jp / finesakeawards.jp / saketime.jp / japansake.or.jp
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