SAKE BREWERY — KUMAMOTO
通潤酒造
紹介
熊本県上益城郡山都町に位置する通潤酒造は、1770年(明和7年)に創業した熊本県内に現存する最古の酒蔵です。1792年に創建された創業当時の「寛政蔵」は、1877年(明治10年)の西南戦争の際に西郷隆盛の本陣が置かれた歴史的建造物として残されています。酒造りでは、地元の山都町産のお米(山田錦、レイホウ、華錦など)や山都町の湧水、熊本酵母を使用し、地域に根差した仕込みを行っています。2016年の熊本地震による被害を乗り越え、2019年には「寛政蔵」をリノベーションし、お酒の飲み比べなどが楽しめる蔵カフェを併設した観光酒蔵としてオープンしました。代表銘柄には、一年間熟成させて出荷される「蝉」、ワイングラスで嗜む純米吟醸「ソワニエ」、地元で長年愛されている「通潤」のほか、伝説の刀剣をイメージした「蛍丸」などがあり、伝統を守りながら新たな酒造りの魅力を発信しています。(398字)
歴史
通潤酒造は、熊本県上益城郡山都町浜町に蔵を構える酒蔵です。1770年(明和7年)、廻船問屋を営んでいた備前屋清九郎が、重い年貢に苦しむ集落を救おうと造り酒屋を興したのが始まりとされています。以来、熊本県内に現存する最古の酒蔵として、酒造りを続けています。
1792年(寛政4年)には、蔵の中でも最も古い建物である「寛政蔵」が創建されました。1877年(明治10年)の西南戦争の際には、この蔵の建物が薩摩軍の本陣となり、西郷隆盛も投宿したと熊本酒造組合の紹介文に記されています。
2016年の熊本地震では、寛政蔵を含む10棟以上の蔵が損壊し、4,000リットルの酒を失う被害を受けました。その後、約3年をかけて寛政蔵をリノベーションし、2019年春、日本酒の飲み比べなどを楽しめるカフェを併設した観光酒蔵として新たにオープンしました。
現在は12代目蔵元の山下泰雄氏のもと、杜氏の藤川博久氏が酒造りを担っています。代表銘柄の「通潤」は、蔵の近くを流れる水路に架かる石造アーチ水路橋「通潤橋」(2023年に国宝に指定)にちなんで名付けられたとみられます。地元の農家との結びつきを大切にする姿勢は、蔵のブランド紹介ページに掲げられた「篤農家の思いを受け継ぐ」という言葉にも表れています。
酒造り
酒造りに使う米は、地元・山都町で契約栽培されたものが中心です。山都町は九州脊梁山脈と阿蘇南外輪山に囲まれ、緑川と五ヶ瀬川の水源に近く地下水が豊富で、標高約500メートルの土地は夏場でも昼夜の寒暖差が10度以上あるなど、米作りに適した環境にあります。「蝉」や「ソワニエ」に使われる酒米「山田錦」「華錦」は、JAかみましき酒米部会の協力のもと山都町内でほぼ全量を契約栽培しています。
使用する酵母は、熊本県酒造研究所が育成した「くまもと酵母」で、吟醸酒に限らず純米酒や普通酒まで、すべての酒に用いています。仕込み水にも山都町の湧水・地下水を用い、地元の米・水・人によって酒を醸すことを、蔵づくりの基本としています。純米大吟醸「通潤」など一部の銘柄では、兵庫県産の山田錦を用いるなど、酒質に応じて原料米を使い分けています。
蔵データ
代表銘柄
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蝉
1969円
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- ソワニエ
- 通潤
蝉:麹米に山田錦、掛米に華錦(いずれも熊本県山都町産)を用いた純米吟醸酒です。精米歩合50%まで磨き上げ、アルコール度数15度、使用酵母はくまもと酵母。搾った後は蔵で約1年間寝かせて熟成させ、柔らかな口当たりの淡麗辛口に仕上げています。眠りながら育つことにちなみ「蝉」と名付けられました。
ソワニエ:掛米に華錦(熊本県山都町産)を用いた純米吟醸酒です。精米歩合55%、アルコール度数15度、日本酒度0、酸度1.6。変なクセのない、まっすぐですっきりとした味わいで、冷やまたはぬる燗がすすめられています。内容量300mlの手頃なサイズで、日常の一杯から贈答用まで幅広く使われています。
通潤:兵庫県産の山田錦と国産米麹を用いた純米大吟醸酒です。精米歩合40%、アルコール度数16度、日本酒度+3、酸度1.8。手間をかけて磨き上げた米を丁寧に醸しており、上品な香りとキレのある辛口に仕上がっています。通潤酒造の代表銘柄として、地元で長年親しまれている一本です。内容量は720mlです。
見学・購入
あり(要事前確認)
蔵の敷地内には、寛政4年(1792年)創建の「寛政蔵」をリノベーションしたカフェが併設されており、日本酒の飲み比べセットや梅酒、ノンアルコールの甘酒などを提供しています。オンラインショップでも「蝉」「ソワニエ」「通潤」など各銘柄を購入できます。所在地は熊本県上益城郡山都町浜町54で、駐車場も用意されています。
酒蔵見学は通年実施され、料金は1名800円(10名様以上は1名330円)、所要時間は約30分です。営業時間は午前9時から午後4時半まで、年始と毎週火曜日(祝日の場合は営業)が休業日で、事前予約が必要です。見学前の試飲は控えるよう案内されています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
sakenomy.jp / kumamoto.guide / note.com / yamato-shoko.com / meti.go.jp / kumamoto-sake.com / knt.co.jp / iko-yo.net / goshu-pro.jp / kensanshu.com / tuzyun.com / pref.kumamoto.jp
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