静岡平喜酒造
代表銘柄:誉富士・喜平 静岡蔵謹醸
静岡県
SHIZUOKA
2011年創業
明治初期に創業者の戸塚喜平が掛川で米穀商を営んだことに遡ります。昭和42年(1967年)に静岡での酒造りを一度断念して事業を岡山県へ集約していましたが、2011年に静岡平喜酒造株式会社を設立、2012年に酒造免許を取得し、静岡で約45年ぶりに酒造りを復活させました。
酒造りには安倍川の伏流水(地下約50mの軟水)を使用し、静岡県産の酒造好適米「誉富士」などを原料に、醸造用アルコールを添加しない純米酒のみを製造しています。最新の品質管理設備と杜氏の伝統技術を融合させた丁寧な醸造(謹醸)により、雑味のないクリーンな味わいを追求しています。
受賞歴としては、全国新酒鑑評会で平成30酒造年度・令和2酒造年度・令和7酒造年度に金賞を受賞しているほか、静岡県清酒鑑評会では令和7年(純米吟醸酒の部)と令和8年(吟醸酒の部)で2年続けて最高賞の知事賞を受賞しています。
静岡平喜酒造の歩み
静岡平喜酒造の源流は、明治時代の初め、戸塚喜平が現在の掛川市にあたる地で米穀商を営んだことに始まります。事業は駿河・遠江・三河の三国へと広がり、掛川の仁藤(現在の掛川市仁藤町)で酒造業を始めた後、静岡市内でも日本酒を造るようになりました。
しかし温暖な静岡の気候のもとでの酒造りは技術や設備の面で難しく、酒造場も複数箇所に分かれていたことから、昭和42年(1967年)にすべての酒造業を、良質な酒米の産地である岡山県へ集約しました。以後、岡山では「平喜酒造」として「新婚」「将軍」「喜平」といった銘柄を送り出し、現在も操業を続けています。一方、静岡では酒類問屋「平喜商店」として、日本酒「喜平」の販売を通じて地域の酒文化に携わり続けました。
地元での酒造り再開への思いは絶えることなく、平成23年(2011年)9月に静岡平喜酒造株式会社を設立し、翌平成24年(2012年)11月に酒造免許を取得して、安倍川のほとりで醸造を再開しました。設立当時は静岡県内でも特に新しい酒造会社のひとつであり、県内最大手の酒類食品卸売会社である株式会社平喜グループの一員でもあります。蔵は駿河大橋と安倍川橋に挟まれた安倍川沿いに構えられ、「静岡蔵」の通称で呼ばれています。
令和3年(2021年)には戸塚堅二郎氏が社長に就任しました。戸塚氏は岡山の平喜酒造の工場を見学した際に酒造りへの関心を深めて自ら学ぶようになり、現在は社長と杜氏を兼ねています。
酒造りの特徴
静岡平喜酒造は、醸造用アルコールを一切添加しない純米酒のみを手がける蔵です。仕込み水には南アルプス水系の一級河川・安倍川の、地下約50メートルから汲み上げる伏流水(軟水)を用い、吟醸酒以上に磨いた原料米を10kgずつ丁寧に洗米しています。酵母は静岡酵母を中心に使い、麹造りに重点を置いた低温長期発酵で、雑味の少ないクリーンな味わいを追求しています。
使用する酒米のうち約4割を占めるのが、静岡県農林技術研究所が7年をかけて育成した静岡県初のオリジナル酒造好適米「誉富士」で、地元農家が栽培したものを用いています。このほか兵庫県産山田錦や五百万石、雄町なども使い分けています。醸造を担うスタッフは3名ほどで、年間の製造量は一升瓶換算でおよそ2万本(約200石)という、県内でも小規模な蔵です。この小さな仕込みを高度な温度・湿度管理設備で支える丁寧な醸造を、同蔵では「謹醸」と呼んでいます。
全国新酒鑑評会では、全国的にも例の少ない純米大吟醸酒での金賞を平成30酒造年度(令和元年発表)に受賞したのをはじめ、令和2酒造年度(令和3年発表)、令和7酒造年度(令和8年発表)にも「喜平 静岡蔵」で金賞を受賞し、令和5酒造年度(令和6年発表)にも入賞しました。名古屋国税局清酒鑑評会では、吟醸酒の部で平成30年度と令和元年度に、純米吟醸酒の部で令和3年度から令和6年度まで4年連続で、燗酒の部で令和4年度から令和7年度まで4年連続で優等賞を受賞しています。
令和6年度(第27回)には純米吟醸酒の部と燗酒の部の2部門で優等賞を受賞しており、直近の受賞は令和7年度の燗酒の部です。静岡県清酒鑑評会では、令和7年(2025年)は純米吟醸酒の部で、令和8年(2026年)は吟醸酒の部で、2年続けて最高賞の知事賞に選ばれています。また創業からまもない時期より、同鑑評会でほぼ毎年入賞(会長賞)を重ねています。
日本酒だけを対象とするSAKE COMPETITIONでも、2026年に純米大吟醸部門で「あか」「あお」がそろって上位入賞のBRONZEに選ばれ、ワイングラスでおいしい日本酒アワード2026のプレミアム大吟醸部門でも、同じく「あか」「あお」がそろって金賞を受賞しています。
近年は、添加物を一切使わないオーガニックな日本酒造りにも挑戦しています。
代表銘柄
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誉富士
静岡県農林技術研究所が7年かけて育成した、静岡県初のオリジナル酒造好適米「誉富士」を全量に用いた特別純米酒です。地元農家が栽培した誉富士を精米歩合60%まで磨き、静岡酵母で醸しています。日本酒度は+3、酸度は1.3で、誉富士らしい穏やかな旨みと酸味のバランスが取れた、フレッシュな味わいに仕上げています。
喜平 静岡蔵謹醸
静岡平喜酒造が「静岡蔵」で仕込む看板銘柄です。精米歩合40%の兵庫県産山田錦を用いた純米大吟醸「あお」「あか」をはじめ、山田錦の純米吟醸、五百万石の純米酒、雄町を使った純米酒など、全量を純米酒でそろえています。全国新酒鑑評会での金賞受賞や、静岡県清酒鑑評会での知事賞受賞など、醸造技術への評価を重ねている銘柄です。
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- 蔵見学
- なし
- 直売所
- 静岡市内の「とみた屋」「銘酒館コスギ」、熱海市の「善波酒店」など地元の酒販店で購入できます。
- 補足
- 蔵見学や工場直売は行っておらず、問い合わせは電話(平日8時~17時、土日祝休業)で受け付けています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 静岡県静岡市駿河区丸子新田1-1
- 創業
- 2011年
出典
japansake.or.jp / sake-times.com / homarefuji.com / shizuokahirakishuzo.com / sake-tomitaya.com / shizuoka-sake.jp / sakagura-press.com / note.com / nrib.go.jp
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