SAKE BREWERY — IWATE
わしの尾
紹介
文政12年(1829年)に創業した岩手県八幡平市の老舗酒蔵です。酒名は、かつて大鷲が生息していたとされる巌鷲山(岩手山)の山麓から湧き出る水で仕込まれることや、早春に山頂へ現れる大鷲が羽を広げたような残雪(雪形)に由来しています。仕込み水には岩手山の伏流水を使用し、自社田で栽培する「ぎんおとめ」などの米をはじめ、岩手県産の酒米を中心に醸造を行っています。酒造りの特徴として酒母育成にじっくりと時間をかける姿勢があり、速醸酒母に時間をかけるだけでなく、生酛や山廃、木桶仕込みなどの伝統的な製法も取り入れています。生産量の多くが岩手県内で消費される地域密着型の酒蔵としても知られ、過去には全国新酒鑑評会において金賞を受賞した実績を有しています。
歴史
岩手県八幡平市の南部に位置する大更地区は、正徳2年(1712年)に南部藩によって新田が開墾されて以来、稲作が盛んな土地であり、岩手山からの伏流水にも恵まれていたことから酒造りに適した環境があったとされています。わしの尾は、その約100年後にあたる文政12年正月(1829年)を創業年としています。現在も残る酒株永代譲渡書に記されたこの日付が、当社の創業の根拠となっています。
社名の由来である「鷲の尾」は、かつて大鷲が棲息していたと伝わる巌鷲山(岩手山)の山麓から湧く清らかな水で醸造されていることにちなんで名づけられました。また、早春の雪解けとともに山頂に大鷲が羽を広げたような姿の残雪(雪形)が現れることから名づけられたとも伝えられています。
わしの尾の酒は長らく岩手県内、なかでも八幡平地域を中心に販売されてきました。明治時代に発見され、一時は国内の硫黄生産高の約3割を占め「東洋一の硫黄鉱山」とも呼ばれた松尾鉱山が昭和49年(1974年)に閉山した際、盛岡市へ移住した元従業員たちが、かつて親しんだ「鷲の尾 金印」の味を懐かしんで買い求めたことが、盛岡市内をはじめ岩手県内で広く購入できるようになった契機のひとつと伝えられています。現在も「岩手県産の米を使い、岩手山の伏流水で仕込まれているから、地元で味わってこそ酒の本領が発揮される」という考えのもと、販売地域を岩手県内に限定しています。
現在の蔵元は8代目にあたる工藤朋氏で、杜氏とともに酒造りにあたっています。全国新酒鑑評会では、独立行政法人酒類総合研究所が公表する入賞酒目録において、平成25酒造年度、平成28酒造年度、平成30酒造年度、令和4酒造年度に「鷲の尾」が金賞(☆)を受賞したことが確認できます。
酒造り
わしの尾では、酒造りにおいて米の存在を特に大切にしています。蔵元は「米の品質はもちろん、精米の仕方、洗米後の浸漬時間をどれくらいにするか。ひとつひとつの過程が重要になってきます」と語っており、蒸米も麹用・酒母用・掛米用とそれぞれの用途に応じて仕上げているとされています。
原料米は岩手県産を中心に、吟ぎんが、ぎんおとめ、結の香、はなの舞など複数の品種を使い分けています。八幡平市内にある自社田では、無農薬・手作業での除草による有機農法で早生品種「はなの舞」を栽培しており、この米を使った山廃仕込みの純米酒なども造られています。純米吟醸酒には岩手県オリジナル酵母「ジョバンニの調べ」が使われる商品もあり、低温でじっくりと発酵させることでクリアな酒質と米の旨味を両立させることを意識しているといいます。
醸造方法にも幅を持たせており、山廃仕込みで米をじっくりと溶かし、乳酸菌由来のキレのある酸味を引き出す造りに加え、季節商品として木桶仕込みの商品も手がけています。
蔵データ
代表銘柄
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鷲の尾
5130円
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- 北窓三友
- 北総三友
鷲の尾:創業以来の看板銘柄「鷲の尾」は、腰のある甘口で八幡平市民の晩酌や宴会に欠かせない「金印」を中心に、岩手県産米ササニシキを使う本醸造酒「雄飛萬國翔」、地元の農家や酒販店とともに企画した純米酒「蔵の舞」など幅広いラインナップを展開しています。季節限定でしぼりたて原酒や無濾過生原酒、山廃仕込みの純米酒「秋あがり」なども造られ、全国新酒鑑評会で金賞を複数回受賞した実績もあります。
北窓三友:北窓三友(ほくそうさんゆう)は、白居易の詩に由来し「酒・琴・詩」を意味する言葉を銘柄名にした純米酒です。精米歩合60%まで磨いた岩手県産の吟ぎんがとぎんおとめを原料とし、どっしりとした米の旨味と穏やかな後味を持つ味わいに仕上げられています。冷やしても燗をつけても楽しめるとされ、淡白な魚料理などとの相性がよいとされます。
見学・購入
あり(要事前確認)
蔵元直営のオンラインショップ(BASE)があり、季節商品「秋あがり」などを通信販売しています。商品によっては八幡平市内の取扱店のほか、盛岡市内の坂本酒店(盛岡開運橋前)などでも取り扱われています。
見学は月曜日から金曜日の営業日、午後1時30分から4時00分の間で事前予約が必要です。仕込み作業の都合で案内できない場合があり、少人数での見学が求められます。地元の観光案内では、30分程度の蔵見学(1月から3月は実際の製造工程、それ以外の時期は江戸時代に建てられた母屋で映像を見ながらの案内)や試飲、要予約の割水体験も紹介されています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
iwatetabi.jp / wikipedia.org / sakenopage.com / washinoo.co.jp / kotobank.jp / hachimantai.shop / prtimes.jp / nom2.jp / nrib.go.jp / tohokukanko.jp / fukuraiya.jp
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