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白雲

代表銘柄:白雲

岩手県

IWATE

岩手県花巻市に所在した酒蔵(株式会社白雲)で、代表銘柄は「白雲」のほか「風の又三郎」が知られています。太平洋戦争中、戦時下の企業整備により花巻税務署管内の酒造メーカーが統合されて花巻酒造株式会社となりましたが、終戦後にふたたび分かれた歴史を持ちます。2014年3月に蔵元の急逝により自主廃業しましたが、東日本大震災で自社の蔵が被災した喜久盛酒造(岩手県北上市)が同年10月から2024年まで、旧白雲の仕込み蔵(花巻市東十二丁目)を借り受けて醸造場としました。その間は特別純米酒「白雲」も製造されていました。

喜久盛酒造は2024年に北上市の創業地へ蔵を戻しています。

白雲の歩み

岩手県花巻市東十二丁目にあった株式会社白雲は、喜久盛酒造の前身である藤村酒造店をはじめとする花巻税務署管内の酒造メーカー数社とともに、太平洋戦争中に国家総動員法にもとづく企業整備によって合併し、本社を花巻に置く花巻酒造株式会社となりました。戦後、花巻酒造株式会社はふたたびいくつかの蔵に分かれ、白雲と藤村酒造店もこのとき別々の蔵として歩みを再開しています。藤村酒造店はのちに社名を喜久盛酒造株式会社に改めており、白雲と喜久盛酒造はもともと同じ会社から分かれた間柄にあたります。

地域にはかつて十数軒の造り酒屋がありましたが、震災前の時点では喜久盛酒造、白雲、南部関の三社にまで減っていました。

2011年3月11日の東日本大震災では、隣接する北上市の喜久盛酒造の蔵が半壊し醸造設備も損壊する大きな被害を受けましたが、花巻市の白雲の蔵は幸い被害が軽く済みました。ところが2013年11月、白雲の蔵元が急逝し、後を継ぐ体制が整わなかったことから、株式会社白雲は2014年3月に自主廃業しています。

自社の蔵の再建に多額の費用がかかり修復の見通しが立たなかった喜久盛酒造は、廃業した白雲の仕込み蔵を借り受ける形で2014年10月から製造を再開しました。「廃業しても蔵を残したい」という白雲の蔵元家族の思いと、蔵の復興を進めたい喜久盛酒造側の思いが重なったことが、この引き継ぎにつながっています。移転や設備の整備にかかる資金は、喜久盛酒造が2014年から翌年にかけて出資を募るファンドで調達しました。

引き継いだ白雲の仕込み蔵は喜久盛酒造の蔵に比べてコンパクトで、動線が短く、少ない容量を数多く仕込むスタイルに合っていました。蔵にはお酒をしぼる槽(ふね)という昔ながらの道具が残っており、移転後は白雲の井戸水を使うことになりましたが、喜久盛酒造の敷地にある井戸と同様に水質はほとんど変わりませんでした。蔵に残っていた制御盤は、かつて喜久盛酒造の先代が白雲に譲ったものでした。白雲の社長は蔵に隣接する自宅にひとりで暮らし、絵を描くことを好み、自分のつくりたい酒だけをつくっていました。

喜久盛酒造は2014年10月から花巻の白雲の仕込み蔵で酒造りを続けていましたが、2024年に東日本大震災で被災していた北上市の本社蔵を修復し、同年6月に酒類製造免許を移転して創業地である北上での酒造りを再開しました。白雲という酒造会社は現在は存在しません。

酒造りの特徴

白雲の代表銘柄は蔵の名をそのまま冠した「白雲」で、ほかに「風の又三郎」の銘柄も造られていました。2014年10月に喜久盛酒造が旧白雲の仕込み蔵で製造を再開した際の商品構成には、純米原酒「タクシードライバー」、純米吟醸酒・特別純米酒の「鬼剣舞」、純米吟醸酒「展勝桜」とならんで、特別純米酒「白雲」も含まれていました。

この体制転換にあわせて新たに南部杜氏を迎え、地元向けの普通酒等の製造・販売を廃止し、岩手県産米を使う純米酒・純米吟醸酒への転換が進められました。震災前、喜久盛酒造の製造石数はすでに最盛期の4500石から300石ほどまで落ち込んでおり、震災の被害はその状況をさらに厳しくしていました。

現在の喜久盛酒造の主力銘柄は「喜久盛」「鬼剣舞」「タクシードライバー」で、岩手県酒造組合の会員蔵一覧にもこの3銘柄が挙げられています。喜久盛酒造は2024年に北上市の創業地へ蔵を戻しており、白雲の銘柄はこの3銘柄には含まれていません。

代表銘柄

白雲

白雲は、蔵の名をそのまま冠した代表銘柄です。同じ蔵からは「風の又三郎」も生まれました。2013年11月に蔵元が急逝し、株式会社白雲は2014年3月に自主廃業しましたが、同年10月に喜久盛酒造が仕込み蔵を借り受けて製造を再開した際の商品構成には、特別純米酒「白雲」も含まれていました。現在の喜久盛酒造の主力は「喜久盛」「鬼剣舞」「タクシードライバー」で、白雲という銘柄は続いていません。

見学・購入

蔵見学
なし
補足
花巻市東十二丁目にあったこの醸造施設では、2014年10月から2024年まで喜久盛酒造(岩手県北上市)が酒造りを続けていました。同社は2024年に北上市の創業地へ蔵を戻しています。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
岩手県花巻市東十二丁目6-12-1

出典

ichiro-ichie.com / wikipedia.org / saketime.jp / colocal.jp / securite.jp / sakenomy.jp / ja.wikipedia.org / iwanichi.co.jp / sakeno.com / iwatesake.jp / jizake.com / camp-fire.jp / hands-on-local.com / nta.go.jp

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