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長谷川酒造

代表銘柄:初日正宗・雪紅梅

新潟県

NIIGATA

1842年創業

長谷川酒造の主屋
長谷川酒造の主屋(2025年撮影)「Hasegawa Shuzo Shuoku.jpg」 — 写真:Suikotei / CC BY 4.0縮小・WebP変換

長谷川酒造は、新潟県長岡市の「醸造のまち」摂田屋に拠点を置く、天保13年(1842年)創業の老舗酒蔵です。代表銘柄には大正時代から続く「初日正宗」や、作曲家の故・遠藤実氏が命名した「越後雪紅梅」などがあります。明治19年に建築された主屋は国の登録有形文化財に登録されています。酒造りでは、信濃川の伏流水と厳選した酒米を用い、機械に頼らず昔ながらの道具を使った丁寧な手作業や小タンク仕込みにこだわっています。

平成16年の新潟県中越地震で建物倒壊などの被害を受けながらも瓶貯蔵へ注力して復興を果たし、現代の名工や黄綬褒章受章者を杜氏に迎えてきました。伝統技術を守り継いでいます。食事を引き立て、人々の心に寄り添う酒造りを追求しています。

長谷川酒造の歩み

長谷川酒造の創業は、天保13年(1842年)です。百姓であった祖先の重吉が、酒造りと残酒の商いを江戸幕府直轄の役所に願い上げ、認可されたという書物が残っています。飢饉で各地に厳しい倹約令が出ていた天保の時代、摂田屋では「お神酒づくり」の名目で酒造りが許されており、長谷川酒造はその五軒のうちの一軒でした。祖先は信州から移り住んでこの地を開墾した若衆と伝えられ、屋号は「信州屋」です。蔵の西側には、信州の諏訪大社から勧請されたという諏訪神社が祀られています。

蔵では、信州に根づく吟醸酒造りに長けた杜氏の歴史、越後杜氏が受け継いできた技術、そして越後の良質な水と豊富な米をかけあわせて、唯一無二の酒を造りあげてきたと考えています。

国の登録有形文化財になっている主屋は、二代目の弥吉が明治19年(1886年)に建てたもので、大正13年(1924年)に三代目の彌吉が改築を行いました。2013年3月に登録された主屋は、酒造施設の南端にある木造二階建てで、切妻造の桟瓦葺き、簓子下見板張りの外壁の上部を漆喰で塗った構えです。醸造蔵と麹室は大正8年(1919年)に三代目の彌吉が建てています。

昭和30年(1955年)10月に法人を設立しました。昭和59年(1984年)には、のちに国民栄誉賞を受けた作曲家の故・遠藤実氏が命名し書も手がけた「越後雪紅梅」を商標登録しています。「雪紅梅 情けの味がする」の詩も蔵に寄せられました。平成16年(2004年)の新潟県中越地震では、貯蔵蔵を含む3棟が倒壊し、建屋が縮小したことから瓶貯蔵に力を入れるようになりました。母屋や醸造蔵も一部が倒壊しましたが、多くがもとの姿と働きを残しています。

平成26年(2014年)に瓶詰め蔵「吉幸蔵」を建築し、現代の名工の高橋孝一氏を杜氏に迎えた仕込みが始まりました。平成27年(2015年)からは黄綬褒章受章の澤中忠司氏を杜氏に迎えた仕込みとなり、2021年の酒造期からは鈴木氏が杜氏を務めています(2021年時点)。

令和2年(2020年)10月1日、長谷川道郎が代表取締役社長を退任し、長谷川葉子が就任しました。令和4年(2022年)12月15日には創業180周年を迎え、記念酒「越後雪紅梅 180周年記念酒 蔵の年輪」を同年8月から先行発売しました。信州から越後へ移り住んだルーツをたどり、長野県産の希少酒米「金紋錦」を使った酒で、デザインは地元長岡のGOODGRAPHが手がけています。2023年末で終売の予定とされていた限定酒です。

この記念酒は、イタリアのデザインコンペ「A' DESIGN AWARD」でシルバーを受賞したと蔵が発表しています。

全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に8回入賞しています。入賞は平成14・15・26・28酒造年度と令和元・2・4・7酒造年度で、このうち平成26酒造年度は金賞です。令和元酒造年度は決審が中止となり金賞酒の選定がなかった年で、同年度は入賞でした。関東信越国税局酒類鑑評会では、2002年に受賞、2003年は吟醸酒の部で優秀賞、2007年は常温審査の部で受賞、2018年は吟醸酒の部で優秀賞を受けています。

全国燗酒コンテストでは、2016年と2019年に本醸造がお値打ちぬる燗部門、2022年に大吟醸がプレミアム燗酒部門、2024年に普通酒がお値打ち熱燗部門、純米大吟醸がプレミアムぬる燗部門で、計5回の金賞を受けています。

酒造りの特徴

長岡市は、冬の日照時間が短く昼夜の気温差が少ない、古くから名酒造りの基本条件とされる「寒仕込み」に適した土地です。県内で最も酒蔵の数が多い地域でもあります。

仕込みには、すべての酒で信濃川の伏流水を使っています。信濃川には、長野県の八ヶ岳や槍ヶ岳、穂高岳などの山々の水が流れ込み、新潟県ではさらに長岡東山連峰の水が加わります。これらの名水をかけあわせた伏流水は、口当たりのよい軟質の水で、この水で造る酒は雑味のない澄んだ味わいになります。

酒造りでは、ほとんどすべての工程を手作業で行います。精米した米は傷つけないよう手で洗い、蒸米にはスチームではなく和釜を使います。蒸す時間は、杜氏が長年培った勘と、蓄積された分析データに従って決めます。麹づくりをはじめ、すべての工程で人の手による丁寧な作業を大切にしています。タンクは小さく、蔵もこじんまりとしており、目の届く範囲で酒を育てています。古くからの微生物が今も息づく蔵で、同じ気候の年が一度もないように、酒の味も年ごと、タンクごとにゆらぎます。蔵はそのゆらぎを楽しんでほしいと考えています。

酒米は新潟県産を中心に、蔵がおいしいと考える米を選んでいます。長岡市産の越淡麗のほか、兵庫県産の山田錦、長野県産の美山錦、新潟県産の五百万石などを商品ごとに使い分けています。越淡麗は初日正宗の純米大吟醸と純米吟醸、雪紅梅の純米吟醸などで100%使われています。このほか、流通を限定して長岡土産に向けた特別本醸造「越後 長岡城」も造っています。

代表銘柄

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初日正宗

大正時代から受け継がれる蔵の初代銘柄で、新春の初日の出をイメージした縁起のよい名前です。現行の商品は、長岡市産の越淡麗を100%使い、精米歩合40%まで磨いて、もろみを加圧せず重みだけで搾った雫酒だけを詰めた純米大吟醸 雫しぼりと、精米歩合55%で柔らかく芳醇な旨みとコクが特徴の純米吟醸です。純米大吟醸は冷酒から常温、純米吟醸は冷酒からぬる燗までが目安です。

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雪紅梅

大吟醸から普通酒まで幅広くそろう蔵の代表銘柄です。純米大吟醸 越淡麗仕込は契約栽培の越淡麗を小タンクで仕込み、2024年のKura Masterで純米大吟醸酒部門の金賞を受けました。純米吟醸は日本酒度マイナスの甘口タイプで、2023年のKura Masterで純米酒部門の金賞を受けています。

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見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
蔵で購入でき、試飲もできます。公式のオンラインショップでも購入できます。
補足
蔵見学は月曜から金曜の9時30分から16時30分までで、見学の受付は15時、試飲のみは16時までです。料金は、蔵見学と試飲が1,500円、蔵見学のみが1,000円、試飲のみが700円です(2026年4月時点)。予約なしでも受け付けていますが、お待ちいただくことがあります。冬季は蔵見学を休止します(2026年は4月に再開)。予告なく休むこともあるため、事前に電話(0258-32-0270)かメールで予約すると確実です。JR宮内駅から車で約5分、徒歩では20分ほどです。摂田屋地区の蔵元合同の蔵開きにも参加しており、2023年と2024年は4月に開かれました。2025年10月12日には宮内・摂田屋地区の合同イベントが長谷川酒造を会場に開かれました。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
新潟県長岡市摂田屋2-7-28
創業
1842年
公式サイト
sekkobai.jp

出典

sekkobai.jp / niigata-kankou.or.jp / maff.go.jp / sekkobai.shop-pro.jp / online.bunka.go.jp / nta.go.jp / kansake.jp / kuramaster.com / nrib.go.jp

本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。