SAKE BREWERY — NIIGATA

白瀧酒造

新潟県南魚沼郡湯沢町大字湯沢2640番地 1855年創業

紹介

安政2年(1855年)、初代当主の湊屋藤助が新潟県越後湯沢の地で創業した酒蔵です。日本有数の豪雪地帯である湯沢の雪解け水(清冽な地下軟水)を仕込み水に使用し、澄み切った水のような軽やかでやわらかい口当たりと、米のまろやかな旨味を併せ持つ酒造りを追求しています。

看板銘柄「上善如水(じょうぜんみずのごとし)」をはじめ、創業者の名を冠した「湊屋藤助」、地元の米と水にこだわった「魚沼」、全量純米酒の「白瀧」など多角的な商品を展開しています。

全国新酒鑑評会での金賞受賞歴を有し、衛生管理の行き届いた近代的な設備と柔軟な発想で、時代の変化に合わせた自由な酒造りに挑戦し続けています。また、直売店や体験型施設(shop & taproom Flow)を通じた新しい日本酒文化の発信にも取り組んでいます。

歴史

白瀧酒造の始まりは、三国街道の要衝であった湯沢宿で湊屋藤助が営んでいた居飲酒屋にさかのぼります。安政2年(1855年)は藤助が没した年とされ、同社はこの年を創業年としています。屋号「湊屋」は兵庫県神戸市の湊川神社に縁があると伝わり、酒造りは湯沢宿の荷役馬を束ねる本家「河内屋」から任されたものでした。旅人や馬子を相手にした酒商いから、二代目・湊屋藤三郎の代には門前市ができるほど繁盛したといわれています。当時の銘柄は「湊川」でした。

明治元年(1868年)に宿駅制度が廃止されると往来と物流が自由化され、湊屋の酒は上州(群馬県)にも運ばれ高崎に支店を構えるまでになりました。しかし明治21年(1888年)に信越線が開通すると三国街道を行き交う人波は減り、酒の需要も落ち込みます。この窮地を救ったのが三代目・高橋藤三郎で、明治27年(1894年)の日清戦争による特需に応えるべく、越後・寺泊町野積の杜氏を招いて酒造りを刷新しました。この時に生まれた清酒を従来の「湊川」とは別格として「白瀧」と名付け、「白瀧醸造本舗」の看板を掲げています。

大正10年(1921年)には上越線清水トンネルの工事や発電所建設で労働者が湯沢に流入し、酒の需要が高まりました。四代目・藤三郎の時代に品質向上が進み、昭和13年(1938年)の全国清酒品評会で名誉賞を受賞しています。戦後は五代目・敬一郎が家業を継ぎ、1951年(昭和26年)に「白瀧酒造株式会社」へ改組しました。当時23歳だった川合高明を杜氏に抜擢して若手蔵人の育成に取り組み、昭和41年(1966年)には関東信越支部清酒品評会で優等首席を獲得しています。

平成に入り、六代目・高橋敏の代に発売した「上善如水」が大きく飛躍し、現在は七代目・高橋晋太郎社長のもとで、首都圏を中心とする県外出荷比率が95%に達するなど、地酒メーカーとしては異例の販路を築いています。

酒造り

白瀧酒造の酒造りを支える仕込み水は、谷川連峰に降り積もった雪解け水が長い年月をかけて地下水となったものです。湯沢町の水はミネラル分が少ない軟水で、発酵には決して有利な条件ではないとされますが、これが同社の酒に共通する軽やかでやさしい口当たりを生んでいます。敷地内の井戸から汲み上げた水をフィルターでろ過して仕込みに用いています。

杜氏は代替わりを重ねており、現在は前杜氏・山口真吾氏の後を継いだ松本宣機氏が指揮を執っています。松本氏は入社11年目で杜氏に就任し、創業以来受け継がれてきた「水を大切にする」造りを引き継いでいます。同社では月1回の企画ミーティングを設け、役職や年齢を問わず全部門の従業員が意見を出し合う体制をとっており、時代の変化に応じて商品を見直す姿勢を大切にしています。

看板銘柄「上善如水」は、アルコールを添加した吟醸酒として出発しましたが、2006年に就任した高橋晋太郎社長のもとで2009年に上善如水を純米吟醸酒へリニューアルし、2011年には出荷商品の全量純米化を達成しました。米は新潟県産を中心に用い、「湊屋藤助」には県が開発した酒米「越淡麗」、「魚沼」シリーズには魚沼産米を100%使用するなど、商品ごとに原料米を使い分けているのも特徴です。

蔵データ

所在地

新潟県南魚沼郡湯沢町大字湯沢2640番地

創業

1855年(新潟県)

公式サイト

www.jozen.co.jp

代表銘柄

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白瀧:創業時の銘柄名を受け継ぐ純米酒で、地元・越後湯沢以外にはあまり流通しない地域限定的な一本です。新潟県産米のみを使用し、精米歩合は70%。香りは控えめながら米の旨みと奥行きを感じさせ、後味はスッキリとまとまります。かつては本醸造でしたが、同社の純米化推進の一環として純米酒に切り替えられました。冷酒から燗まで対応し、燗酒コンテストでの金賞受賞歴もあります。

上善如水:「最高の善は水のようなものである」という老子の言葉に由来する主力銘柄で、1990年(平成2年)にスキー客の若者をターゲットとして発売されました。水色の透明瓶やデジタルフォントのラベルなど、当時の日本酒の常識にとらわれないデザインを採用。白ワインのようなフルーティーな香りとすっきりした飲み口が特徴で、2009年に純米吟醸酒へリニューアルしました。

真吾の一本:精米歩合35%まで磨き込んだ酒米を使用する、杜氏の技量を凝縮させた高精白の純米大吟醸です。先代杜氏・山口真吾の名を冠した商品で、現在は現杜氏の名を冠した「宣機の一本 純米大吟醸」(精米歩合35%)に引き継がれています。

湊屋藤助:創業者・湊屋藤助の名を冠した純米大吟醸で、新潟県が山田錦と五百万石を掛け合わせて開発した酒米「越淡麗」を使用しています。精米歩合は50%。品のあるさわやかな香りと、酒米の旨みを引き出した厚みのある味わいが特徴で、冷やから室温、燗まで幅広い温度帯で楽しめます。

魚沼:魚沼産米を100%使用した純米酒シリーズで、さらりとした飲み口の「淡麗辛口」と、米の旨みを前面に出した「濃醇」の2タイプを展開しています。冷酒から燗まで幅広く楽しめる晩酌酒として位置づけられています。「淡麗辛口魚沼 純米」は全国燗酒コンテストで2021年・2024年に金賞を受賞しています。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

直売所

直売店・体験施設「shop & taproom Flow」(新潟県南魚沼郡湯沢町大字湯沢2633番1)を運営しています。タップルームでは定番酒から上級酒まで試飲でき、仕込み水を使ったコーヒースタンドやワークショップスペース「ラボ」、限定商品を扱うショップも併設しています。

補足

営業時間は9時30分から16時30分、定休日は毎週水曜日(祝日の場合は翌日休業)で、お盆期間(8月6日〜18日)は毎日営業しています。実地での酒蔵見学ツアーは冬季(10月〜3月)限定の開催で、通年では所要約30分・各回先着10名の「デジタル酒蔵見学ツアー」を実施しており、プレミアム試飲コース(1,000円)やアイス付きコース(500円)が用意されています。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

niigata-sake.or.jp / jozen.co.jp / niigata.lg.jp / niigata-kankou.or.jp / biz-maps.com / shirataki-flow.com / rurubu.jp / kuramotokai.com / ja.wikipedia.org / tanoshiiosake.jp / mizu-navi.jp / sake-times.com / event.rakuten.co.jp

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