本文へ移動

ふじの井酒造

代表銘柄:めぞん一刻・広瀬川

新潟県

NIIGATA

1867年創業

新潟県新発田市に所在する酒蔵です。蔵の名前は、かつて北前船の水の積み込み場所でもあった「不二の井戸」に由来します。軟水系の仕込み水と新潟県産米を100%使用し、長期低温醸造による品質本位の酒造りを行っています。

新潟県出身の漫画家・高橋留美子氏の作品とコラボレーションした「めぞん一刻」シリーズや「うる星やつら」などの日本酒を展開し、幅広い層から親しまれています。また、地元の月岡温泉にある旅館のオリジナル清酒「広瀬川」などの製造も手がけています。

主な受賞歴として、関東信越国税局酒類鑑評会での最優秀賞(最優秀賞の酒は献上酒として皇室へ献上)および優秀賞の受賞、全国新酒鑑評会における金賞受賞などの実績を持ちます。

ふじの井酒造の歩み

新潟と村上を結ぶ国道113号線の中ほど、日本海の荒波と赤松林に囲まれた景勝の地・藤塚浜に蔵はあります。藤塚浜はかつて北前船が水の積み込みに立ち寄った地で、朝日連峰・飯豊連峰の伏流水が長い年月をかけて届く「不二の井戸」と呼ばれる井戸がありました。汲めども尽きぬこの井戸の水は発酵に不向きとされる軟水でありながら、醸せば発酵が旺盛でうまい酒に仕上がることから「ふたつとない水の井戸」を意味する「不二の井戸」と呼ばれ、蔵の名前の由来にもなっています。

ふじの井酒造の創業は慶応3年(1867年)、江戸幕府15代将軍・徳川慶喜が大政奉還を表明したその年にあたります。この井戸水を得て、初代蔵元・政太郎が酒造りを始めました。

明治19年(1886年)9月、藤塚浜は大火に見舞われ、一夜にして500余世帯の集落のほとんどが焼失しました。ふじの井酒造の蔵も被害を受けましたが、政太郎が扉の隙間に味噌を塗り込んで守り抜いた一号蔵だけは焼け残り、村の人々を驚かせました。一号蔵は江戸末期に建てられた伝統的な土蔵造りで、後年の新潟地震では二号蔵・三号蔵が被害を受けたのに対し、一号蔵はびくともしませんでした。厚さ50センチほどの土壁が朝夕の山風と海風の冷気を調湿し、今でもこの一号蔵で、冬の厳寒期に大吟醸酒を手造りで仕込んでいます。

新潟県出身の漫画家・高橋留美子氏とのコラボレーションも、蔵の名を広く知られるきっかけになりました。日本酒のイメージである「癒し」に合う女性像として、代表作「めぞん一刻」の管理人・音無響子を思い描き、高橋氏に季節ごとのラベルイラストを依頼したのが始まりです。平成24年(2012年)11月には、フルーティーな香りと芳醇な味わいを特徴とする「ふじの井大吟醸めぞん一刻白無垢」を発売しました。

その後、ファンからの要望を受けて「うる星やつら」のラムちゃんをあしらった吟醸酒なども手がけるようになり、コラボレーションの幅を広げています。

創業からおよそ160年、酒造りは今も続いています。令和6年(2024年)には、30年以上にわたり蔵人として酒造りに携わってきた杜氏が8代目の蔵元に就任しました。先代までの杜氏や蔵人たちが守り続けてきた味を大切にしながら、藤塚浜の地で酒を醸し続けています。

酒造りの特徴

ふじの井酒造の酒造りは、地の水、地の米、地の技を使う「オール新潟」を貫いています。仕込み水には「不二の井戸」から汲み上げる軟水を使用し、原料米にはコシヒカリの三大産地の一つに数えられる岩船産の「越淡麗」や「五百万石」を用いています。蔵人は全員が酒造技能士もしくは新潟清酒学校の卒業生で、20年以上の酒造経験を持ち、このうち1人は大吟醸酒などに使う「越淡麗」の栽培にも携わっています。歴代の越後杜氏から受け継いだ技をもとに、口当たりが滑らかでわずかに甘みを感じるまろやかな味わいに仕上げています。

最高峰と位置づける「ふじの井大吟醸」は、酒造好適米を40%まで磨き、江戸末期建築の一号蔵で年明け早々の厳寒期に仕込みます。長期低温発酵によって優雅な香りと気品ある味わいに仕上げており、蔵で最も長い歴史を持つ一号蔵での仕込みは、蔵人の気持ちを引き締める特別な工程となっています。

本醸造酒や普通酒も造りの中心に据えており、なかでも本醸造酒は精米歩合60%まで磨き込むなど、価格帯以上の丁寧な造りを心がけています。出荷先の多くは新発田市を中心とする下越地区で、地域の晩酌に寄り添う日常の地酒として親しまれています。

全国新酒鑑評会では、平成14・15・16・22・27・29酒造年度に入賞しており、このうち平成17・19・23酒造年度には金賞を受賞しています。平成7年以降の通算では入賞6回、金賞受賞5回を数えます。関東信越国税局酒類鑑評会では首席第一位となる最優秀賞を受賞しており、この時の酒は献上酒として皇室に献上されました。同鑑評会での優秀賞は、平成7年以降で21回に上ります。

近年は海外のコンクールでも実績を重ねており、2025年発表の「IWC 2025 インターナショナル・ワイン・チャレンジ」では「ふじの井 大吟醸 -凱-」が日本酒熟成部門で金賞を、「ORIENTAL SAKE AWARDS 2025」では同酒が長期熟成酒(淡熟)部門で金賞を受賞しました。

さらに「第19回フェミナリーズ世界ワインコンクール2025」で熟成酒部門の銀賞、「CINVE 2025 スペイン国際酒類コンテスト」で古酒部門の銀賞を受賞したほか、2026年発表の「バンコク酒チャレンジ2026」では「純米大吟醸うずまき」が純米大吟醸部門の金賞を受賞しています。

代表銘柄

めぞん一刻

高橋留美子氏の代表作「めぞん一刻」とのコラボレーションから生まれた銘柄です。日本酒の「癒し」のイメージに重ねて、作品のヒロイン・音無響子をイメージし、高橋氏が季節ごとに描き下ろしたイラストを大吟醸酒のラベルに用いています。平成24年(2012年)には「大吟醸めぞん一刻白無垢」を発売し、フルーティーな香りと芳醇な味わいが持ち味です。本醸造酒のラベルにもこの意匠を用い、手に取りやすい価格帯の商品も展開してきました。

広瀬川

新発田市内、月岡温泉にある旅館「広瀬館」にゆかりのある銘柄です。広瀬館の創業者・広吉がハワイのマウイで相撲をとっていた際の四股名が「広瀬川」で、帰郷後に構えた宿の名にもこの由来が息づいています。ふじの井酒造の他の銘柄と同じく、地元新潟の米と「不二の井戸」の水を用いるオール新潟の造りで醸しています。

見学・購入

蔵見学
なし
直売所
オンライン通販で購入できます。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
新潟県新発田市藤塚浜1335
創業
1867年
公式サイト
www.fujinoi-sake.jp

出典

fujinoi-sake.jp / japansake.or.jp / sake-times.com / niigata-sake.or.jp / sakenomy.jp / sake-harasho.com / kashikiri-onsen.com / sake-niigata.com / ponshukan.com / asoview.com / nikkei.com / sakenowa.com

本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。