亀の井酒造
代表銘柄:亀の井・玄亀
大分県
OITA
1716年創業
江戸時代の享保年間(1716年)に創業し、300年以上の歴史を誇る大分県玖珠町の酒蔵です。九重連山の清澄な地下伏流水と厳冬期の清冽な気候のもと、手造りの酒造りを守り続けています。原料米には地元の契約農家が栽培した「五百万石」などの酒造好適米を使用しており、地産地消に貢献しています。造りの大きな特徴として、大分県内では珍しい伝統技法である「山廃仕込み」を現在も継承しており、米の旨味と酸味が調和した濃醇な味わいに仕上げています。代表銘柄の「亀の井」のほか、「玄亀」「空河」などの清酒や麦焼酎を製造・販売しています。
また、創業300周年を記念して皇位継承儀式「大嘗祭」の献上米の産地(玖珠町)にちなんだ銘酒『神への酒』を発表するなど、伝統の技法を守りながら新たな醸造にも挑んでいます。
亀の井酒造の歩み
亀の井酒造は、大分県玖珠郡玖珠町の小田にある酒蔵で、江戸時代の享保年間(1716〜35年)に創業し、約300年の歴史があります。九州の屋根にあたる九重連山の万年山のふもとに蔵を構え、冬は氷点下になる厳しい寒さのなか、豊富な地下水と清冽な気候を生かして清酒を醸し続けてきました。
蔵の始まりは山林業です。当初は山林の手入れをする職人向けに酒を造っており、やがて近隣の住民にも販売するようになって、本格的な酒造業を起こしました。蔵のある一帯は天領で、江戸時代には万年村と呼ばれていました。銘柄名の「亀の井」は、中国のことわざ「鶴は千年、亀は万年」から縁起のよい亀を取り、水の豊富な土地柄にちなんで井戸の井を合わせたものです。
全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に限っても平成15〜23酒造年度に7回入賞し、そのうち金賞は平成15・16・18・21・23酒造年度の5回です。平成15・16酒造年度は2年連続の金賞で、平成17酒造年度と平成19酒造年度は入賞でした。平成15〜18酒造年度は商標「亀の井」、平成19酒造年度以降は大吟醸の商標「玄亀」での入賞です。
熊本国税局の酒類鑑評会でも、平成14年から平成21年まで8年連続で入賞しています。平成14〜19年は清酒の部で商標「亀の井」、平成20・21年は熊本酵母吟醸酒の部で商標「玄亀」での入賞です。さらに平成23年と平成25年には、熊本酵母吟醸酒の部で「玄亀」が優等賞に選ばれました。これらの入賞時の杜氏(製造責任者)は、いずれも佐藤博之でした。
創業三百年の記念には、特別な一本『神への酒』を仕込みました。平成の大嘗祭に献上された「玖珠米」と同じ土壌で育った酒米を、地元玖珠町の農家の協力を得て用い、完全地産で仕上げた酒です。吉祥の象徴である亀を体現した六角形の特装箱に収めた数量限定品で、専用の特設サイトも設けられています。
酒造りの特徴
原料米は、地元玖珠の農家と栽培契約を結んだ酒造好適米の五百万石が中心です。2020年時点で、製造量の40%以上をこの契約米で造っていました。五百万石は粒が大きく表面のたんぱく質が少ないため雑味が出にくく、高精白する純米酒や純米吟醸酒に向き、ふくらみのある味に仕上がります。酒米の育ち具合を確かめられるよう地元農家に協力を求め、できるだけ減農薬で安心できる原料を使いたいという思いから続けている取り組みです。仕込みには九重連山の豊富な地下水を使い、手造りで醸しています。
造りの大きな特徴は、昔ながらの山廃仕込みを残していることです。山廃仕込みは、酒母づくりの際に自然界の乳酸が酒母に定着するのを待つ仕込みで、長い時間と細心の管理が必要になります。他の蔵が山廃仕込みをやめていくなか、大分県では唯一、一部の商品で造り続けてきたと蔵は説明しています。酒は旨みが強く、酸味のある濃い味わいです。蔵はぬる燗で旨みが冴えるとして、鍋料理や中華料理など味の濃い料理との相性を勧めています。
山廃仕込みの商品には、純米酒(精米歩合60%・協会9号酵母)と本醸造(精米歩合70%)があり、純米酒は日本酒度プラス2.4、酸度2.2です。山廃仕込みの純米酒などは「空河」の名でも出しています。このほかにも、新酒を粗く搾り、比較的辛口でフルーティーに仕上げた「にごり酒」、精米歩合65%で度数14度の純米酒、玖珠町が「童話の里」であることにちなんだ麦焼酎「童話の里」など、清酒と焼酎の両方を醸しています。
高精白の大吟醸は、JR九州の豪華クルーズトレイン「ななつ星in九州」のレストランで運行当初から採用されています。2020年時点で、蔵は大分県の清酒で運行当初から採用されたのは自社の酒だけだったと説明しています。
代表銘柄
亀の井
蔵の名を冠した主力銘柄で、純米酒から山廃仕込み、にごり酒まで幅広く揃います。純米酒は精米歩合65%、度数14度で、爽やかでフルーティーな香りと軽くスムーズな飲み口が特徴です。山廃仕込みの純米酒は五百万石を60%まで磨き、日本酒度プラス2.4、酸度2.2で、濃厚な酸味と旨みを持つやや辛口に仕上げています。平成15〜18酒造年度は、この商標で全国新酒鑑評会に3回の金賞を受けました。
玄亀
読みは「げんかめ」で、地元では語呂のよい「元気」と呼んで親しまれている商標です。大吟醸は山田錦100%を35%まで精米し、活性熊本酵母で仕込みます。日本酒度プラス4、酸度1.4、度数15度で、全国新酒鑑評会で金賞を受けたものと同じタンクで仕込んだ酒と蔵は説明しています。純米吟醸は地元玖珠産の五百万石を50%まで磨いた、華やかな香りと爽やかな酸味の酒です。この商標で平成21・23酒造年度に金賞を受けています。
見学・購入
- 直売所
- 公式オンラインショップで通信販売を行っています。
- 補足
- 問い合わせ先は電話0973-72-0206です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 大分県玖珠郡玖珠町大字小田777
- 創業
- 1716年
- 公式サイト
- kamenoi-shuzou.com
出典
oita-sake.or.jp / youtube.com / jetro.go.jp / sipory.jp / shochupress.com / sasatto.jp / kamenoi-shuzou.com / nta.go.jp / nrib.go.jp / furusato-tax.jp
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