SAKE BREWERY — IBARAKI
吉久保酒造
紹介
吉久保酒造は、寛政2年(1790年)に茨城県水戸市で米穀商であった初代・吉久保清三郎によって創業された歴史ある酒蔵です。水戸徳川家ゆかりの「笠原水道」の湧水を仕込み水に使用し、江戸時代には藤田東湖など水戸藩士たちにも愛飲されました。創業当初の酒名「甕の月」から、明治初期に天下一品に由来する「一品」へと改名されました。
地元・茨城県産の米と超軟水の仕込み水を用い、伝統の技と平均年齢の若い蔵人たちの熱意によって醸造されています。代表銘柄には「一品」のほか、長寿を祝う酒として誕生した「百歳」、契約栽培の美山錦を使用した辛口純米酒「寒紅梅の雫」、鯖料理専用酒「SABA de SHU(サバデシュ)」など多彩な商品を展開しています。
受賞歴も豊富で、「純米大吟醸 一品」がサンフランシスコ・インターナショナル・ワイン・コンペティション(2018年・2019年)で2年連続ダブルゴールドを受賞したほか、全国新酒鑑評会での金賞受賞など、国内外で高い評価を得ています。
歴史
吉久保酒造の創業は江戸時代中期の寛政二年(1790年)、水戸徳川家のお膝元である水戸穀町(現在の水戸市本町)に遡ります。初代・粟野屋吉久保清三郎はもともと米穀を手広く商う豪商でしたが、ある日の酒宴の席で「常陸の米と笠原の水、この二つありて常陸に旨き酒の無きは、さても不可思議なことよな。」と語ったと伝えられています。水戸黄門こと徳川光圀が整備させた笠原水道の清らかな水と、米穀商としての目利きで選び抜いた良質な常陸の米があれば旨い酒ができるはずだと考え、米屋の看板をおろして造り酒屋に転業したのが吉久保酒造の始まりです。
やがて千石酒屋と謳われるほどの繁盛ぶりを見せ、毎年新たな蔵を建てるほどであったといいます。徳川家御用達の命を受けたと伝えられ、「正気の歌」で知られる儒学者・藤田東湖をはじめ水戸藩の名士たちにも愛飲されました。創業当初の酒は「甕の月(みかのつき)」などと呼ばれていましたが、明治の初期には「天下一品」の言葉にちなんで代表銘柄を「いっぴん(一品)」にしぼり込み、以後は精魂を傾けてこの銘柄を育て上げてきました。
昭和二十七年(1952年)には酒造りと販売の規模を広げて株式会社に改組し、現在まで十二代にわたって酒を造り続けています。現在の代表取締役社長は十二代目・吉久保博之で、本社(水戸市本町)のほか卸売会社を元吉田町に構え、230年以上にわたり水戸の地で酒造りを続けてきた老舗です。
平成十八年(2006年)には、長寿を願う酒として限定流通銘柄「百歳」を新たに立ち上げました。100歳まで長く愛飲してもらいたいという願いを込めて名付けられたもので、伝統銘柄「一品」に加わる看板商品のひとつとなっています。
酒造り
仕込み水には、水戸黄門・徳川光圀が整備させた笠原水道に由来する超軟水を用いています。自社精米設備を持ち、酒米を蔵で磨いています。純米大吟醸には水戸産の契約栽培山田錦を、純米吟醸には山田錦を、純米酒「寒紅梅の雫」には契約栽培の美山錦(精米歩合60%)を、純米酒「一品」には玉栄を使うなど、酒質に応じて米を使い分けています。また、酒米の系譜をたどる企画として、山田錦の祖にあたる備前雄町、短稈渡船、山田錦、吟のさとという親子四代の酒米で仕込んだ純米吟醸の飲み比べセットも手掛けており、米へのこだわりがうかがえます。
醸造を統括する杜氏の鈴木忠幸は18歳から吉久保酒造に入り、前任の南部杜氏・佐々木勝雄をはじめ三代の杜氏のもとで酒造りを学びました。杜氏として全国新酒鑑評会に初出品した平成27年(2015年)に金賞を受賞し、2024年には第95回関東信越国税局酒類鑑評会で純米吟醸部門・吟醸酒部門のダブルで優秀賞を受賞するなど、若い蔵人たちとともに高い評価を積み重ねています。
蔵のある茨城県が鯖の水揚げ量日本一(2017年で143,403トン、全国シェア25.7%)であることに着目し、鯖料理に合わせて複数の日本酒をブレンドした専用日本酒「SABA de SHU(サバデシュ)」を開発したほか、鮭料理向けの「サーモンデシュ」も手掛けるなど、地域の食材に寄り添った商品開発にも力を入れています。
蔵データ
代表銘柄
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- 寒紅梅の雫
一品:江戸時代の創業当初の酒名「甕の月」から、明治初期に「天下一品」にちなんで改名された吉久保酒造の看板銘柄です。純米大吟醸は水戸産契約栽培の山田錦を100%使用し、サンフランシスコ国際ワインコンペティションで2014年にゴールドメダル、2017年には最高位のBest SAKE及びダブルゴールドを受賞。ロサンゼルス・ドジャースタジアムのVIPルームでも提供されています。純米酒はロンドン酒チャレンジ2012で銅賞を受賞しました。
百歳:平成18年(2006年)に、100歳まで長く愛飲してもらいたいという願いを込めて立ち上げられた限定流通ブランドです。精米歩合や酒米の異なる純米酒・特別純米・純米吟醸を揃え、しっかりした辛さと旨みのある酒質を軸に、冷やから燗まで幅広く楽しめます。長寿祝いの席にもふさわしい銘柄として親しまれています。
寒紅梅の雫:契約栽培の美山錦を精米歩合60%まで磨いて醸した純米酒です。日本酒度+3、アルコール度数15.0度で、良質な米と米麹のみを使用した円熟味豊かな本格辛口酒に仕上げています。2026年には、茨城県とスカイマーク株式会社の包括連携協定による機内販売企画の第1弾として本商品が採用され、同年5月から7月まで機内限定のカップ酒として販売されました。
見学・購入
あり(要事前確認)
水戸偕楽園の東門前に直営店「水戸 門のまえ」を構えています。吉久保酒造の商品のほか茨城県内の地酒や梅酒、こだわりの土産品を販売し、昼は食事、夜は完全予約制の天ぷらおまかせコースも提供しています。
酒蔵見学は月曜から金曜まで(要予約、所要約60分、1,500円)実施しており、大吟醸を含む地酒3種の試飲とオリジナルの茨城酒グラスのお土産が付きます。受入れは1人から50人まで対応しています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
ibarakiguide.jp / ippin.co.jp / nakamurasaketen.com / next-level.biz / sake-times.com / saketime.jp / sipory.jp / skymark.co.jp / pref.ibaraki.jp / fubu.jp / mitokoumon.com / mito.keizai.biz / jp.sake-times.com / centerplace.jp / imadeya.co.jp / nipponnosake.com / shopping.yahoo.co.jp
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