SAKE BREWERY — IBARAKI

府中誉

茨城県石岡市国府5-9-32 1854年創業

紹介

安政元年(1854年)、霊峰筑波山の東麓にあたる常陸国府の地(現・茨城県石岡市)にて、初代山内権右衛門により創業されました。筑波山系の湧水「府中六井」に恵まれた地で、代々継承された技を守る酒造りを行っています。

7代目蔵元の山内孝明氏は、かつて栽培が途絶え「幻の酒米」となっていた「短稈渡船(たんかんわたりぶね)」の種もみ14グラムをつくば市の研究機関から譲り受け、地元農家と協力して復活栽培に成功しました。この米で醸した代表銘柄「渡舟」は、果実のような香りと芳醇な旨味が特徴で、全国新酒鑑評会金賞やIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)でのGold Trophy受賞など高い評価を得ています。

また、季節の移ろいに寄り添う酒をテーマにした「太平海」や定番の「府中誉」なども手掛けています。明治期からの主屋や長屋門をはじめとする蔵の施設(計7棟)は、国の登録有形文化財に登録されています。

歴史

安政元年(1854年)、初代山内権右衛門により、霊峰筑波山の東麓、かつて常陸国府が置かれた地(現在の茨城県石岡市国府)で創業されました。以来七代にわたり、この地で暮らす人々に愛される酒を造り続け、160年を超える歴史を刻んでいます。

主屋は明治2年、長屋門は明治初期、文庫蔵は明治27年に建てられたもので、穀倉は昭和初期の建設です。穀倉は昭和4年に石岡を襲った大火の後の建築工法を伝える貴重な建物とされています。これらの主屋・長屋門・文庫蔵・穀倉に仕込み蔵・釜場・舂屋を加えた計7棟が、国の登録有形文化財に登録されており、蔵の歩みを今に伝えています。

現在の代表を務める7代目蔵元の山内孝明氏は、大学卒業後に都内の酒卸問屋で3年間勤務した後、平成元年(1989年)に家業である酒蔵に入りました。当時、蔵で使用していた酒米はすべて他県産で、地元茨城県産の酒米は一粒もなかったといいます。地酒であるなら地元で育てた米で醸したいとの思いから、山内氏は地元での酒米栽培に挑戦し始めました。

そうした中、農業技術者からつくば市のある研究所に明治・大正期の優秀な酒米の種もみが保存されていると聞き、同研究所を訪ねて種もみをわずか14グラムだけ分けてもらうことに成功しました。これが後に代表銘柄「渡舟」の名の由来となる、幻の酒米「短稈渡船」でした。

酒造り

分けてもらった「短稈渡船」は、山田錦の父にあたる品種で、明治・大正期には酒米として高く評価されていましたが、病虫害に弱く倒伏しやすいなど栽培の難しさから、約70年にわたり栽培が途絶えていた幻の酒米でした。山内氏はわずかな種もみを地元農家と協力しながら増やし、その過程だけで3年の歳月を要したといいます。こうして全国で初めて短稈渡船の復活栽培に成功し、この米だけを使って醸した吟醸酒を「渡舟」と名付けました。

酒造りでは、筑波山系の湧水「府中六井」を仕込み水として使用し、量を追わず効率を求めず、代々受け継がれてきた技を基本とする醸造を続けています。2000年に杜氏制度を廃してからは7代目蔵元の山内孝明氏自らが醸造を指揮し、少人数で丁寧な酒造りに専念しており、蔵見学は受け付けていません。

渡舟は、平成8年(1996年)の全国新酒鑑評会で大吟醸が金賞を受賞したのをはじめ、2017年には関東信越国税局酒類鑑評会で最優秀賞を受賞、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)でもゴールドを受賞するなど国内外で高い評価を得ており、米国・香港・シンガポールなど海外にも輸出されています。

蔵データ

所在地

茨城県石岡市国府5-9-32

創業

1854年(茨城県)

公式サイト

www.huchuhomare.com

代表銘柄

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渡舟:山田錦の父にあたる幻の酒米「短稈渡船」を復活栽培し、全量使用して醸す吟醸酒です。果実を思わせる爽やかな香りと、澄んだ味わいの中にしっかりと感じられる米の旨みが特徴。平成8年の全国新酒鑑評会金賞やIWCのゴールド受賞など評価が高く、海外にも輸出される蔵の代表銘柄です。

太平海:定番の「特別純米 濾過前取り」は五百万石を用いたシリーズ唯一の通年商品です。これに年4回・5種類の季節限定酒が加わります。蔵では原料米を全量自家精米しており、シリーズ全体では茨城県の契約農家が栽培した渡舟や五百万石を用います。仕込み水には筑波山系の湧水を使用し、地元で親しまれています。

府中誉:蔵の屋号をそのまま冠した定番銘柄です。量を追わず、効率を求めず、代々継承されてきた技を基本とする酒造りの姿勢を体現する一本として位置づけられています。出荷の大半が地元で消費される、地元に根ざした銘柄です。

見学・購入

蔵見学

なし

直売所

直売所で店頭販売を行っており、営業時間は10:00から15:30(昼休み12:00から13:00)です。土・日・祝日および年末年始、夏期休業日は休業しています。

補足

酒造りに専念するため、蔵見学は受け付けていません。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

ibarakiguide.jp / japansake.or.jp / ishioka-kankou.com / sakenomy.jp / sake-sake.biz / huchuhomare.com / newstsukuba.jp / compalyze.co.jp / ishioka.lg.jp / city.ishioka.lg.jp / no1-lake.jp / saketime.jp

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