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福司酒造

代表銘柄:福司

北海道

HOKKAIDO

1919年創業

大正8年(1919年)に卸売商の合名会社敷島商会として創業し、1922年に酒造蔵を新築した、釧路唯一の酒蔵(2026年時点)である。代表銘柄の「福司」は、日本古来の縁起にちなみ「福(幸)を司る」「福を招く酒」などの願いを込めて命名された。仕込み水には摩周湖・阿寒湖・屈斜路湖などを水源とする、釧路湿原の地下を流れる伏流水を使用している。原料米には主に北海道産の酒造好適米を用い、冷涼な風土を活かした寒造りや熟成貯蔵を行っている。太平洋戦争中も全国的に珍しく一度も休造することなく醸造を継続した歴史を持つ。

地元の食材に合う酒造りを追求しており、海底炭鉱の坑道を利用して熟成させた「海底力」やハマナスから採取した酵母を使う商品など、地域に根差した開発にも取り組む。全国新酒鑑評会で平成14酒造年度以降に金賞を11回受賞するなど、高い醸造技術と品質が評価されている。

福司酒造の歩み

福司酒造の前身は、1919年(大正8年)4月に初代の梁瀬長太郎が、現在の釧路市米町にあたる地で興した合名会社敷島商会です。当初は酒類、清涼飲料、雑貨、食品などの卸売りを営む商店でした。1922年(大正11年)にモシリヤ139番地、現在の釧路市住吉2丁目にあたる地へ酒造蔵を新築し、翌1923年(大正12年)10月に釧路税務署から免許を受けて「福司」の醸造を始めました。

「福司」という酒名には、日本古来の縁起にならい、福(幸)を司り、福を招き幸を呼ぶ酒でありたいという願いが込められています。会社の形は時代とともに変わり、1965年(昭和40年)に卸売部門が株式会社敷島商会として分離され、1991年(平成3年)に福司酒造株式会社が発足しました。2003年(平成15年)には梁瀬之弘が代表取締役に就き、2010年(平成22年)にはリキュールの製造免許を取得しています。

太平洋戦争中は、国策による統廃合や原料不足で休業を余儀なくされた蔵が多いなか、福司酒造は全国でも珍しく一度も休造することなく酒を造り続けました。2026年時点でも、釧路で唯一の酒蔵です。2025年時点で製造量の9割近くが地元の道東で消費されており、漁師町・釧路の食卓に根づいた地酒として親しまれています。

全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に限っても18回入賞し、そのうち金賞は11回です。金賞は平成20酒造年度、平成22酒造年度から平成27酒造年度までの6年連続、平成30酒造年度、令和2酒造年度、令和4酒造年度、令和6酒造年度で、令和7酒造年度も入賞しました。札幌国税局の新酒鑑評会では、平成20酒造年度に初めて金賞を受け、以後令和7酒造年度までの18回のうち、平成21酒造年度と令和5酒造年度を除く16回で金賞を受けています。

平成22酒造年度から令和4酒造年度は13年連続で、部門別では道産米吟醸酒の部で14回、吟醸酒の部で6回、純米酒の部で7回です。令和7酒造年度は道産米吟醸酒の部と純米酒の部の2部門で金賞を受賞しました。

創業100年を超えた2023年には、特約酒販店向けのセカンドブランド「五色彩雲」を立ち上げました。北海道の食文化にふさわしい地酒を探る試みで、通年の定番酒「Nusamai」のほか、酸を基調とした特別な製法の「Ashiri」、北海道での栽培が難しいとされる山田錦を使う「Mashu」、低アルコールの「Jiri」、土地由来の酵母や乳酸菌を用いる「ToyTou」が並びます。若い造り手が主体となって手がけ、その成果を「福司」にも還元していく方針です。

酒造りの特徴

福司酒造は、昔ながらの寒造りで酒を仕込みます。原料米は主に北海道産米で、酒造好適米の吟風や彗星などを使っています。2013年時点では、仕込み水は釧路湿原の地下を流れる伏流水で、摩周湖・阿寒湖・屈斜路湖などが水源とされていました。仕込み後はおよそ20日、吟醸酒では30日前後発酵させた醪を搾り、滓引きと濾過、火入れを経て貯蔵し、調合と割水、瓶詰めを行って製品にします。

醸造の責任者は、東京農業大学の醸造科学科を卒業した梁瀬一真が務める製造部部長です。2010年に杜氏を含む従業員が辞め、製造部に梁瀬ひとりが残ると、瓶詰めや配達を担当していた社員の応援を得ながら蔵人を募集して体制を整え、一時は外部から杜氏を迎えました。2020年に外部杜氏を招くことをやめ、2025年時点でも「杜氏」の肩書きは使わず、製造部のチームで酒を造っています。

氷点下20度以下になることもある冬は、1月以降の厳寒期になると、前日に洗った米が凍るほどの早朝の冷え込みでは良質な蒸米ができないため、気温が上がる午後から仕込みを行います。

冷涼な気候風土を生かした熟成貯蔵の研究も、福司酒造の特色です。代表格の「海底力」は、釧路コールマインの協力を得て、太平洋の海底に伸びる炭鉱の坑道で貯蔵した大吟醸で、紫外線が当たらない環境でやわらかくまろやかな味わいに仕上がります。北海道産の酒造好適米「彗星」で熟成貯蔵の研究を始めた第三弾にあたり、2025年3月15日の販売で19年目を迎えました。毎年11月に釧路地域限定で売り出す大吟醸「霧笛」は、鑑評会への出品酒を熟成した原酒を使っています。

地域性を生かした商品づくりも続けています。「花華」は、北海道で初めて花から分離された酵母という福司酒造オリジナルのハマナス花酵母で醸した純米酒で、通常の酵母とは異なる酸味と味わいが特徴です。リキュールでは、北海道産のミルクを100%使ったヨーグルトのお酒「mina NICORI」を造り、ブログ読者参加型の商品開発で生まれた蔵元限定酒「霧想雫」や、毎年12月発売の活性清酒、毎年1月発売のしぼりたて生酒など、季節の酒も揃えています。

代表銘柄

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福司

釧路の港町の食卓に寄り添う、淡麗辛口の酒を揃えた蔵の代表銘柄です。大吟醸から純米吟醸、純米酒、本醸造、普通酒まで幅広く、普通酒の本稀は淡麗で飲み飽きしない定番酒です。北海道産米の吟風で醸す純米酒は喉ごしがすっきりして北海道の食材に合わせやすく、特別純米酒は芳醇でふくよかな味わいのぬる燗向きです。本醸造の辛口は、キレのあるのど越しと味わいの淡麗辛口です。

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見学・購入

蔵見学
なし
直売所
蔵元直売店(釧路市住吉2丁目13-23)。営業は平日10時から16時、土曜10時から14時で、日曜・祝日は休業です。ゴールデンウィークやお盆、年末年始などは営業日が変わります。
補足
酒蔵見学は2026年10月時点で受け付けていません。直売店は小規模な施設のため、10名以上の団体は事前の連絡が必要です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
北海道釧路市住吉2-13-23
創業
1919年
公式サイト
www.fukutsukasa.jp

出典

fukutsukasa.jp / kushiro-lakeakan.com / senkon-itc.jp / sakenomy.jp / untouchedhokkaido.jp / goshu-pro.jp / doyu.jp / kushironews.jp / goshiki-no-kumo.com / nta.go.jp / nrib.go.jp / sakestreet.com / kusuro.com / do-life.jp / tanoshiiosake.jp / sakebayashi.com / hanasaki-line.com / visit-hokkaido.jp / web.archive.org

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