SAKE BREWERY — SAITAMA

石井酒造

埼玉県幸手市南2-6-11 1840年創業

紹介

埼玉県幸手市に蔵を構える石井酒造は、天保11年(1840年)に創業した歴史ある酒蔵です。代表銘柄には「豊明」「初緑」「健誠」「二才の醸」などがあります。「一酔来福」をスローガンに掲げ、手間暇をかけた手作りの酒造りを行っています。伝統的な酒造りを守りつつも、生酛造り、全量白麹造り、赤色酵母を用いた桃色にごり酒の製造など、先進的な手法にも積極的に挑戦しています。2014年には、醸造からプロモーションまでを20代のメンバーのみで行うプロジェクト酒「二才の醸」を立ち上げて話題となりました。主な受賞歴として、英国の国際品評会「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」のSAKE部門にて「豊明 純米吟醸」がゴールドメダル、「豊明 純米大吟醸」がブロンズメダルを獲得したほか、全国新酒鑑評会や埼玉県春季清酒鑑評会での入賞・受賞歴があります。

歴史

石井酒造は、天保11年(1840年)に埼玉県幸手市で創業した酒蔵です。蔵は日光街道と日光御成街道の合流点付近に位置し、昭和27年(1952年)には石井酒造株式会社として法人化されました。

現在の蔵元は8代目の石井誠氏です。1987年生まれの石井氏は早稲田大学商学部を卒業後、独立行政法人酒類総合研究所での研修や東京都北区の小山酒造での醸造実習を経て、父の勧めで一時ガス会社に2年間勤務しました。2013年4月に家業へ戻り、同年11月に代表取締役社長へ就任、当時26歳という業界内でも際立って若い蔵元として知られるようになりました。「楽しくなければ酒じゃない!」という言葉に象徴されるように、スペックだけでなく「どう楽しむか」を軸に日本酒を語る姿勢を大切にしています。

石井氏が代表就任後に手掛けた企画が、2014年に立ち上げた「二才の醸」です。醸造からラベルデザイン、プロモーションまでを20代のメンバーだけで手掛け、「青二才」から「青」の字を外して命名されました。クラウドファンディングでは目標100万円に対し207人の支援で2,069,000円(達成率206%)を集めて実現しています。「二才の醸」はその後、2代目・宝山酒造(新潟県)、3代目・青木酒造(茨城県)、4代目・天領盃酒造(新潟県)へと引き継がれる仕組みとなっており、現在は石井酒造自身がこの銘柄を製造・販売しているわけではありませんが、埼玉の若手蔵元が始めた挑戦として今も語り継がれています。

酒造り

「豊明」はもともと、江戸時代に徳川家へ献上されたと伝わる幻の米「白目米」を原料に醸されていました。元禄11年(1698年)頃、武州行幸村(現在の幸手市周辺)を治めていた牛込忠左衛門が栽培を奨励したと伝わる米で、明治期には宮内省の御納米に指定されたと伝わりますが、栽培の難しさから戦後に一度姿を消しました。その後、新宿中村屋の企画と農業生物資源ジーンバンクに保存されていた種籾をきっかけに幸手市で栽培が再開され、石井酒造もこの白目米を酒造りに用いていました。

しかし白目米は栽培と供給が安定せず、石井酒造は2014年に原料米を埼玉県オリジナルの酒米「さけ武蔵」へ切り替えました。同じ幸手市内の契約農家に栽培を依頼し、現在の「豊明」は地元産のさけ武蔵を主軸に醸されています。

伝統的な仕込みを守る一方で、赤色酵母を用いたピンク色のにごり酒「権現桜」「pipipi」なども手掛けています。これらは着色料や添加物を使わず、酵母の働きだけで自然に発色させたにごり酒で、地元・権現堂堤の桜にちなんだ商品として親しまれています。また「健誠」では、仕込み水の代わりに清酒を使う貴醸酒の製法を用いた「酒酒酒(シュシュシュ)」シリーズも展開しています。

蔵データ

所在地

埼玉県幸手市南2-6-11

創業

1840年(埼玉県)

公式サイト

ishii-syuzo.jp

代表銘柄

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豊明:石井酒造の看板銘柄です。かつては幻の米「白目米」を用いていましたが、栽培・供給の難しさから2014年に埼玉県産の酒米「さけ武蔵」へ切り替え、現在は地元産のさけ武蔵を主軸に純米酒から純米大吟醸まで純米系を中心に展開しています。2023年にはIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)で「純米吟醸原酒 改良信交」がゴールドメダルを、2025年には「純米大吟醸 斗瓶取」が同SAKE部門でゴールドメダルを受賞しています。

初緑:かつて大吟醸・吟醸・純米酒・本醸造とグレードをそろえて展開されていた銘柄です。当時の公式ラインナップでは、大吟醸に精米歩合40%まで磨いた「山田錦」、純米酒に「美山錦」を用いるなど、フルーティで淡麗な味わいを特徴としていました。現在は流通の確認が難しく、蔵の主力は「豊明」に移っています。

健誠:仕込み水の代わりに清酒を使い、さらにその酒で仕込むという貴醸酒の製法で醸した銘柄で、「酒酒酒(シュシュシュ)」というシリーズ名で販売されています。日本酒度マイナス27、酸度2.9、精米歩合55%、アルコール度数15度と、甘酸のはっきりした濃醇な味わいが特徴の貴醸酒です。

二才の醸:2014年に石井酒造の8代目が立ち上げた、20代の造り手だけで醸すリレー形式の企画銘柄です。「青二才」から「青」の字を外して名付けられ、クラウドファンディングで207人から2,069,000円を集めて実現しました。その後は2代目・宝山酒造(新潟県)、3代目・青木酒造(茨城県)、4代目・天領盃酒造(新潟県)へと引き継がれ、現在は石井酒造で醸されてはいません。

見学・購入

蔵見学

あり(要事前確認)

直売所

石井酒造オンラインショップ(BASEで運営)

補足

蔵見学は完全予約制で随時受付(公式サイトの問い合わせフォームより)。別途、醸造体験でオリジナルの日本酒を造れるプログラムもあります。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

japansake.or.jp / sakedata.jp / value-press.com / sake-times.com / sakenomy.jp / sakenote.com / thebase.in / camp-fire.jp / 70seeds.jp / yohkoyama.com / tokyocultureculture.com / ishii-syuzo.jp / saketime.jp / saisake.com / reika-sake.com / haruyama-sake.com

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