SAKE BREWERY — AOMORI

鳴海醸造店

青森県黒石市大字中町1番地1号 1806年創業

紹介

鳴海醸造店は文化3年(1806年)創業、青森県黒石市の「中町こみせ通り」に位置する老舗酒蔵です。母屋は黒石市の文化財に指定されています。代表銘柄の「菊乃井」は、二代目当主が酒を搾る槽口に菊の枝を添えたことに由来します。ほかにも創業時の屋号を冠した「稲村屋」や、地元のB級グルメに合わせた「黒石やきそば酒」などを展開しています。酒造りでは地元の原料にこだわり、仕込み水には南八甲田の伏流水(軟水)を使用。青森県産酒造好適米の「華吹雪」「華想い」や県開発の酵母を中心に使用しています。全国新酒鑑評会では令和3年・4年・5年・8年に金賞を受賞するなど、高い評価を得ています。

歴史

鳴海醸造店は文化3年(1806年)、青森県黒石市中町で創業した造り酒屋です。屋号は「稲村屋」で、凶作の年にも収穫がもたらされたという土地の名にあやかって名付けられたと伝えられています。当主は代々「鳴海文四郎」を襲名しており、二代目文四郎が菊の花を愛し、酒を搾る際の槽口に菊の枝を添えたことが、代表銘柄「菊乃井」の由来となりました。昭和34年(1959年)12月26日には現在の株式会社を設立し、経営体制を整えています。

蔵の建物である「鳴海家住宅」は平成10年(1998年)に黒石市の有形文化財に指定されました。敷地内の庭園は、弘前を中心に流行した作庭流派「大石武学流」により明治20年(1887年)から小幡亭樹と池田亭月が手掛けたもので、平成19年(2007年)に国の登録記念物(名勝地関係)として登録されています。蔵は藩政時代のアーケード状の通路が残る「中町こみせ通り」に位置し、この一帯は平成17年(2005年)に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。黒石市によれば、明治初期の黒石は良質な米と水に恵まれて酒造業が地場産業の中心となり、最盛期には11軒ほどの造り酒屋が軒を連ねていましたが、現在まで営業を続けるのは鳴海醸造店を含め2社のみとなっています。

現在の七代目当主・鳴海信宏氏は東京農業大学で醸造を学んだ後、酒類問屋に勤務し、1993年に蔵に入りました。1995年の酒類小売業規制緩和を契機に酒造業一本で歩む道を選び、平成19年(2007年)11月には杜氏の急な退職を受けて自らが杜氏に就任、平成25年(2013年)11月には社長を兼任するに至りました。蔵の合言葉は「和合」で、蔵人と心を合わせて酒を醸す姿勢を大切にしています。

酒造り

仕込み水には敷地内の井戸から湧く南八甲田の伏流水を使用しており、硬度6程度のやわらかい軟水が特徴です。黒石市は良質な米と水に恵まれた米どころとして知られ、鳴海醸造店も青森県産米を中心に据えた酒造りを続けています。使用米は県が開発した酒造好適米「華想い」「華吹雪」「華さやか」「吟烏帽子」に加え、復活米「ムツニシキ」を用いた酒造りにも取り組んでいます。酵母は青森県が開発した酵母を主に使用することをモットーとしており、最高級酒「稲村屋文四郎」には兵庫県産「山田錦」を精米歩合40%まで磨いて用い、青森県酵母「まほろば吟」と「まほろば醇」をブレンドしています。

全国新酒鑑評会では、大吟醸「稲村屋文四郎」が2021年(令和3年)から2023年(令和5年)にかけて3年連続で金賞を受賞し、鳴海醸造店にとって初の快挙となりました。2024年発表の鑑評会では金賞まであと1点という僅差で入賞にとどまりました。直近の令和7酒造年度(2026年発表)でも入賞しています。

蔵データ

所在地

青森県黒石市大字中町1番地1号

創業

1806年(青森県)

公式サイト

narumijozoten.com

代表銘柄

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菊乃井:鳴海醸造店を代表するロングセラー銘柄です。二代目文四郎が菊の花を愛し、酒を搾る槽口に菊の枝を添えたことが名前の由来とされています。米・酵母・水のすべてに青森県産を用い、やや辛口でスッキリとした飲み飽きしない味わいを追求しています。特別純米酒や大吟醸のほか、最高級の純米大吟醸こみせ、純米吟醸津軽の吟など幅広いラインナップを展開しています。

稲村屋:蔵の屋号を冠した限定流通ブランドで、鳴海醸造店にとって新たな原点と位置づけられています。主力の純米大吟醸は青森県産の酒造好適米「華想い」を精米歩合50%まで磨き、南八甲田の軟水でソフトな口当たりに仕上げています。ほかに特別純米酒や純米吟醸、無垢シリーズなど複数の規格を展開し、少量生産で品質を保つため特約店限定で流通しています。

見学・購入

蔵見学

なし

直売所

公式サイトの案内によれば、蔵では平日8時から17時、土日は10時から15時まで(定休日不定休)の営業時間が示されており、直接購入が可能です。商品は公式オンラインショップでも取り扱われています。

補足

最寄りは弘南鉄道黒石駅から徒歩約10分、東北自動車道黒石ICから車で約10分です。敷地内に駐車場はなく、近隣の松の湯交流館駐車場などを利用します。かつては事前連絡により蔵の案内・説明を受けられる酒蔵見学(定員30人・無料)を実施していましたが、現在は休止中です。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

aomori-sake.or.jp / narumijozoten.com / tsugaruvidro.jp / city.kuroishi.aomori.jp / sipory.jp / jalan.net / sakagura-press.com / ja.wikipedia.org / oniwa.garden / kameya.shop / aomori-tourism.com / trip-tsugaru.com / jp.sake-times.com

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