SAKE BREWERY — FUKUSHIMA
大七酒造
紹介
大七酒造は、宝暦2年(1752年)に福島県二本松市で創業した酒蔵です。日本酒の最も伝統的な醸造法である「生酛(きもと)造り」一筋の酒造りを貫いており、すべての日本酒を生酛造りで醸しています。
米の表面から均一の厚みで削る独自技術「超扁平精米」や、瓶詰め時の酸化を防ぐ「無酸素充填システム」を導入するなど、伝統技法に先進技術を融合させているのが大きな特徴です。時間をかけて醸された酒は豊潤で奥深い味わいを持ち、長期熟成によってさらに洗練された旨味を引き出しています。
銘柄には「大七」をはじめ、最高峰の生酛純米大吟醸雫原酒「妙花闌曲」、海外の王室晩餐会でも提供された「真桜」、「八重の休日」などがあります。国内外のコンクールや鑑評会で数多くの受賞歴を誇り、日本国内にとどまらず世界各地で高く評価されています。
歴史
大七酒造は宝暦2年(1752年)、初代太田三良右衛門が福島県二本松市で創業しました。当初の酒銘は「大山」で、以後太田家が七右衛門を代々襲名しながら経営を継承しています。8代目太田七右衛門貞一の代に酒銘を「大七」へと改め、現在の社名の由来となりました。
明治末期には全国的に山廃酛や速醸酛といった簡便な醸造法が普及しましたが、8代目はいち早く速醸酛も試みたうえで、理想の酒質を追求するには生酛が不可欠と判断し、伝統技法を守る道を選びました。9代目太田七右衛門精一はこの生酛造りの品質向上に注力し、10代目太田英晴は超扁平精米や無酸素充填システムといった革新技術の開発を主導して海外市場への展開を進めました。会社概要ページでは代表者として太田七右衛門(十代目)の名が示され、令和7年7月7日付での襲名が案内されています。
品質面では1927年に福島県清酒品評会で第一位、1928年には昭和天皇陛下の即位式典の御用酒に選定され、1938年の第16回全国清酒品評会では最高首席優等賞(全国第一位)を受賞しました。2001年には伝統製法である生酛造りの純米醸造として全国新酒鑑評会史上初の金賞を受賞し、2003年にも金賞を獲得しています。2018年にはフランスのワイン専門誌『La Revue du Vin de France』が選ぶ「2019年に飲むべき世界最高のアルコール飲料10選」で、看板酒「宝暦大七」が第4位に選ばれました。
二本松市公式サイトによれば、2026年3月時点で社員46名・資本金2,000万円の体制で酒造りを続けており、2025年4月からは新商品「The Gate」を日本・米国・フランス・イギリスの4カ国で発売し、海外展開をさらに広げています。
酒造り
大七の酒造りは、仕込み・酛摺り(山卸)・暖気入れの三段階からなる生酛造りに一貫してこだわっています。速醸酛に比べて通常の3倍の時間をかけて優良な酵母を育成し、タンク内では硝酸還元菌から乳酸菌、そして最終的に酵母へと主役が移り変わる自然な微生物の淘汰(とうた)を経ることで、ほぼ100%という高い酵母純度を実現しています。東京農業大学の研究により、大七の生酛から分離された乳酸菌には「酸性アルギナーゼ」という特殊な酵素が発見されており、アルギニンを分解することで嫌な苦味や有害なカルバミン酸エチルの生成を抑える効果が確認されています。
精米面では1993年に齋藤富男氏の扁平精米理論に着目して研究に着手し、1995年に全国で初めて「超扁平精米」を実用化しました。米の表面をどの部分も均一な厚さで削ることで、不要な成分を効率よく除去しつつ有用なデンプンを保持する技術です。尾形義雄氏は1999年に科学技術庁長官表彰、2008年に厚生労働省『現代の名工』を受章し、2018年には同技術による高級清酒の開発と海外展開が評価され、大七酒造として経済産業大臣賞を受賞しています。瓶詰め工程では、密封した空瓶を真空化したうえで窒素ガスを2回充填し、酸素を排除した状態で酒を注入して直ちに打栓する「無酸素充填システム」を日本で初めて導入し、酸化による酒質劣化を抑えています。醸造を統括する南部杜氏の佐藤孝信氏は全国新酒鑑評会で生酛純米醸造による金賞を2度獲得し、厚生労働省の「現代の名工」にも選ばれています。
蔵データ
代表銘柄
[PR] 本セクションは楽天アフィリエイトのリンクを含みます。
-
大七
451円
楽天で見る
- 真桜
- 八重の休日
- 妙花闌曲
大七:「大七」は全量生酛造りの銘柄群で、純米生酛や箕輪門、皆伝などを擁します。中でも正規商品ラインの最高位に位置づけられる「宝暦大七」は、山田錦を超扁平精米で50%まで磨き上げた酒で、生酛造りならではの高貴でグラマラスな味わいが特徴です。10~13度に冷やして食前酒・食後酒として、またはコクのある料理と合わせる飲み方が推奨されています。
真桜:生酛系酒母による純米吟醸酒で、メロンやバナナを思わせる果実香と発酵バターのような香りが特徴です。きめ細やかで深いコクがありながらソフトで気品のある味わいに仕上げられており、10~13度程度に冷やして飲むことが推奨されています。300ml(黒フロストボトル)と720mlの展開があり、贈答用途にも用いられています。
妙花闌曲:「世界の銘醸ワインと肩を並べる日本酒」を目指した大七の最高峰プロジェクトの酒です。山田錦を超扁平精米で50%まで磨き、米と米麹のみで醸しています。アルコール度数16度・720ml入りで、10~13度に冷やし大ぶりのワイングラスで香りの変化を楽しむ食中酒として、オマール海老のオレンジ風味ソースや鯛のパイ包み焼きといった洋食のフルコースとの相性が案内されています。
見学・購入
あり(要事前確認)
蔵見学は有料の予約制で、2026年1月から一般見学(2,000円・所要60~70分・5品試飲)、プレミアム見学(4,500円・所要80~90分・7品試飲)、エキスパート見学(9,000円・所要80~90分・最高級酒まで6品を試飲)の3コースを実施しています。予約は公式サイトの申込みフォームから行い、原則1グループ6名まで、英語通訳ガイド(1グループ7,700円)の手配も可能です。原則として土曜・日曜・祝日は休業ですが、年間で数日は営業日があり、逆に酒造期間中は仕込み蔵内の案内を受けられません。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
同じ福島県の酒蔵
出典
nihonmatsu.lg.jp / daishichi.com / kennan-syuhan.co.jp / daishichi.jp / koriyama-monodukuri.jp / fukunosake.com / fukushima.lg.jp / rakuten.co.jp / secure.daishichi.com / city.nihonmatsu.lg.jp
本ページは自動収集した情報を編集したものです。内容の正確性を保証するものではありません。