渡邊佐平商店
代表銘柄:日光誉・清開・尊徳
栃木県
TOCHIGI
1842年創業
渡邊佐平商店は、天保13年(1842年)に栃木県日光市で創業した歴史ある酒蔵です。華厳の滝から流れる大谷川の伏流水を仕込み水とし、日光連山から吹き下ろす冬の寒気の中で丁寧な酒造りを行っています。同蔵では「純米醸造酒こそ本来の地酒である」という考えのもと、全製造量の約90%を純米醸造酒が占めている点が大きな特徴です。日光市産の酒米や栃木県で開発された酵母を使用するなど、地元産の原材料にこだわった地酒造りを推進しています。代表銘柄の「日光誉」や「清開」のほか、創業当時の生酛造りを復活させた生酛純米酒「尊徳」などを展開。
受賞歴としては、「純米大吟醸 清開」がLondon Sake Challenge 2020で金賞、「きざけ日光誉」がMilano Sake Challenge 2024でプラチナ賞を獲得しています。また年間を通して酒蔵見学を受け入れており、英語での見学案内にも対応しています。
渡邊佐平商店の歩み
渡邊佐平商店は、栃木県日光市今市にある造り酒屋で、創業は天保13年(1842年)です。蔵があるのは日光山麓の標高400メートルの土地で、日光杉並木で知られる今市は、杉のよく育つところには良い酒ができると昔から言われてきました。店の入口は日光街道に面し、道の駅日光街道ニコニコ本陣の真向かいにあります。
創業以来、蔵が力を入れているのは純米酒です。「純米醸造酒こそ本来の地酒である」という考えのもと、全製造量の約90%を純米醸造酒が占めており、蔵はこれを純米率栃木県No.1としています。店舗は築100年以上の建物の中にあり、限定の酒や酒器をそろえ、試飲もできます。
銘柄の一つ「尊徳」は、二宮金次郎にちなむ名です。二宮金次郎は約600の村々に報徳仕法を広め、晩年を日光神領の再興にささげた人物で、蔵の近くの二宮神社に祀られています。金次郎が「尊徳」を名乗り始めたのは1842年で、蔵の創業と同じ年です。蔵は2021年1月に、創業当時に醸していた生酛造りの仕込みを復活させ、同年10月に「生酛純米 尊徳」を発売しました。
受賞は海外の品評会が目立ちます。Kura Masterでは、2024年と2025年に「純米吟醸日光誉 雄町」が純米酒(51-65%)部門で、2026年に「純米大吟醸清開 原酒 山田錦」が純米大吟醸酒(36-50%)部門で金賞を受けました。ロンドン酒チャレンジ2020では「純米大吟醸 清開」が金賞で、蔵の発表では2021年のボルドー酒チャレンジでも金賞、銀賞、銅賞を1点ずつ受けています。2022年の全国燗酒コンテストでは、「生酛純米尊徳」がプレミアム燗酒部門、「うまかんべ」がお値打ちぬる燗部門でそれぞれ金賞です。
国内の全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に限ると、平成21酒造年度と平成27酒造年度に「清開」が入賞しています。
酒造り以外の催しにも取り組んでいます。仕込み蔵の2階では、ニューヨークからクニ三上さんを迎えた酒蔵ジャズコンサートを開いており、2022年に3年ぶりに再開してからは毎年続いています。現在の代表取締役は七代目の渡邊康浩さんです。慶應義塾大学の許可を得た特別ラベル「陸の王者」も醸しています。
酒造りの特徴
蔵のある今市は、華厳の滝から流れ出る大谷川の扇状地にあり、良質な地下水に恵まれています。仕込み水は軟水で口当たりがすっきりしており、蔵の前では井戸水を常に流して、近所の人のほか県外からも水を汲みに来る人がいます。水は無料です。日光の地下水(天然水)100%で作る日光酒蔵仕込水サイダーも造っています。気候は、日光連山から吹き下ろす冬の寒気が厳しく、最も冷え込む早朝から仕込みが始まり、気温がマイナス10度になることもあります。
米は、目指す酒質によって選びます。「純米吟醸日光誉」には、地元今市の農家に特別に頼んで作ってもらった五百万石を使い、そのほかの米もできる限り栃木県産です。日光の農家が育てる夢ささらや雄町、栃木県が開発した酒米とちぎ酒14も使い、2023年の時点では、日光産と栃木県産を合わせた地元産が酒米の9割以上を占めていました。「日光誉」「尊徳」などでは栃木県が開発した酵母で仕込みます。蔵は2023年時点で、大吟醸から普通酒まで活性炭を使わない造りだと説明しています。
醸造責任者は小林杜氏で、下野杜氏の2期生として酒造りを行い、2022年7月には南部杜氏の資格も取得しました。蔵人には岩手出身者と地元の人がいます。酒造期は11月から3月で、見学では実際に仕込みをしているすぐそばで酒造りを見ることができます。
清酒のほかに、日本酒を蒸留した焼酎も造っています。酒粕焼酎や清酒取り焼酎のほか、古代米の色で赤く染まる「朱」もあり、紅麹は使っていません。
代表銘柄
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日光誉
「日光誉」は、蔵が「地酒」という言葉にこだわって造る純米吟醸のシリーズです。日光市産の五百万石、日光連山からの伏流水、栃木県開発の酵母で仕込み、五百万石はすっきり、夢ささらはフルーティー、雄町はバランスのよい酸味でジューシーと、米ごとに飲み口が異なります。とちぎ酒14を全量使う特別純米原酒「きざけ日光誉」は、蔵の発表では2024年のミラノ酒チャレンジでプラチナ賞を受けています。
楽天で商品を見る清開
「清開」は、純米大吟醸から自然醸、新酒のしぼりたてまで幅広く展開する銘柄です。純米大吟醸は山田錦を45%まで磨いた辛口で、五味のバランスがよく食事によく合います。晃水自然醸清開は精米歩合60%でよりすっきりした口当たりの特別純米、自然醸清開は精米歩合65%の純米酒で、冷やでも燗でも楽しめます。全国新酒鑑評会では、平成21酒造年度と平成27酒造年度の2回入賞しています。
尊徳
「生酛純米 尊徳」は、創業当時に醸していた生酛造りを復活させた銘柄です。日光の農家が育てた栃木県開発の酒米とちぎ酒14を全量使い、栃木県が開発した酵母で仕込みます。生酛ならではの心地よい酸味とふくらみのある味わいで、冷やでもぬる燗でも楽しめます。山廃仕込みの純米酒「尊徳」もあります。
見学・購入
- 蔵見学
- あり(要事前確認)
- 直売所
- 蔵元直売所があり、営業時間は8時から18時です。8月14日から17日と12月31日から1月4日は休みです。日本酒、焼酎、サイダー、酒粕のほか、限定の酒や酒器もそろい、試飲もできます。
- 補足
- 酒蔵見学と日本酒教室を通年で行っており、完全予約制で前日までの予約が必要です。見学は2名以上40名以下で、9時から16時(12時から13時を除く)、所要時間は30分から45分です。日本語は無料、英語の案内は1人500円です。案内では日本酒の原材料や選び方、酒と健康などを取り上げ、利き酒(代表的な商品数点の試飲)もできます。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 栃木県日光市今市450
- 創業
- 1842年
出典
tochigiji.or.jp / shinise.tv / japansake.or.jp / 47base.jp / cgc-tochigi.or.jp / watanabesahei.co.jp / compalyze.co.jp / londonsakechallenge.com / kuramaster.com / kansake.jp / nrib.go.jp / marri-marri.jp / next-level.biz
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