SAKE BREWERY — SHIGA

佐藤酒造

滋賀県長浜市榎木町979 2010年創業

紹介

佐藤酒造は、滋賀県長浜市に蔵を構える酒造会社です。明治時代から長浜で代々続いた造り酒屋の歴史を背景に、2010年に法人設立され、2011年より醸造を開始しました。代表の佐藤硬史氏が自ら杜氏として酒造りを行っています。

仕込み水には名峰・伊吹山を水源とするミネラル豊かな清水(中硬水)を使用し、長浜産の山田錦など地元の米にこだわった小仕込みの酒造りを徹底しています。代表銘柄には「湖濱」「六瓢箪」「太湖(大湖)」「生乍自由」「しろうま」などがあり、やわらかな口あたりと芳醇な米の旨み、キレの良さを併せ持つ、郷土料理や食事に寄り添う食中酒を目指しています。

国内外の品評会でも高く評価されており、「湖濱(海外名:大湖)特別純米酒」がロンドン酒チャレンジ2019で最高位のプラチナ賞を受賞したほか、「純米吟醸 生乍自由」がインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)2023のSAKE部門でシルバーメダルを獲得、リキュール「日本酒仕込梅酒 梅の酔」もフェミナリーズ世界ワインコンクール2021で金賞を受賞しています。

歴史

佐藤酒造株式会社の代表取締役・佐藤硬史氏の実家は、滋賀県長浜市の長浜八幡宮前で明治・大正・昭和と代々酒造りを営んできた造り酒屋でした。しかし佐藤氏が生まれた昭和49年(1974年)、酒造業界の再編の流れの中で実家を含む長浜市内8つの酒造会社が協業組合を結成し、酒造りは組合による共同生産に切り替わりました。佐藤氏は名古屋商科大学商学部を卒業後、滋賀県内の酒類卸売会社を経て1999年にこの協業組合へ入社して酒造りを学びましたが、平成に入って組合は業績悪化により廃業。酒造免許も消滅し、実家の酒蔵の建物もすでに残っていない状況になっていました。

それでも長浜での酒造りへの思いを捨てきれなかった佐藤氏は、自身の手で新たな酒蔵を興す決意をします。仕込み水となる良質な地下水が豊富に得られる立地を探し、長浜市榎木町にあった空き工場に着目しました。2010年9月に佐藤酒造株式会社を設立し、金融機関から資金を調達して用地を取得、井戸を掘り酒造設備を整えるとともに、「湖濱」「六瓢箪」「大湖」の商標を登録しています。膨大な申請書類を2年がかりで整え、2011年3月にようやく清酒・リキュールの製造免許を取得し、初仕込みを行いました。

創業直後は苦労が続きました。協業組合時代は容量2万リットルの大型タンクで仕込んでいましたが、独立後は容量1000リットルの小型タンクによる手作業の小仕込みに転換したため、発酵を左右する温度管理や原料処理、仕込み配合のすべてを一から見直す必要がありました。思うような酒ができないまま商品が売れず2年が経過し、借入金も底をつきかけて「ギブアップ寸前」に追い込まれたと佐藤氏は振り返っています。この苦境を支えたのが創業時から取引のあった長浜信用金庫で、事業計画や返済計画の見直しに根気よく付き合い、新商品開発の相談や取引先の紹介も行いました。

試行錯誤の末、2014年秋からの造りでようやく理想に近い酒ができ始めます。翌2015年3月には主力銘柄「湖濱 特別純米酒」が日本航空ジャパンプロジェクト滋賀に採用され、羽田空港のJALダイヤモンド・プレミアラウンジで提供されました。同年、湖濱特別純米酒の海外輸出パッケージ「大湖 特別純米酒」がロンドン酒チャレンジ2015で金賞を受賞し、2016年9月のロンドン酒チャレンジ2016でも銀賞を受け2年連続の入賞となりました。創立5周年にあたる2016年3月には、新ブランド「生乍自由」を発売しています。その後も2019年6月のロンドン酒チャレンジ2019で最高位のプラチナ賞を受賞したほか、2021年のフェミナリーズ世界ワインコンクールでは日本酒仕込み梅酒「梅の酔」が日本リキュール部門で金賞を受賞するなど、国内外の品評会で評価を重ねてきました。

事業は海外展開も進んでおり、香港向けの販売が売上の1割を占めるまでに成長し、中国での商品販売も始まっています。近年は観光バスでの来訪も受け入れられるよう酒蔵を改装し、店舗スペースを新設するなど、蔵を訪れる人への対応も強化しています。

酒造り

佐藤酒造では、代表取締役の佐藤硬史氏自らが杜氏として酒造りの指揮を執っています。長浜市榎木町の蔵で汲み上げる良質な地下水を仕込み水に用い、実質2名という少人数体制で、大型タンクではなく小型タンクによる手作業の小仕込みを貫いています。原料米は滋賀県産にこだわり、仕込み水と同じ水系の圃場で育てられた米を使用することで、水と米の両面から郷土の風土を酒に映し出そうとしています。

目指す酒質は「口あたりがやわらかく、芳醇な旨みとキレの良さを併せ持つ食中酒」です。小鮎の甘露煮や鮒寿司、鴨鍋、鮎の塩焼きなど、琵琶湖や長浜ならではの郷土料理と合わせて楽しめることを意識して醸されています。

清酒に加えて、長浜バイオ大学梅酒プロジェクトとの共同開発による「つぼみうめにごり」や、吟醸酒に天然ハーブのバタフライピーを加えた「びわ湖長濱ブルー」など、リキュール類も手掛けています。日本酒仕込みの梅酒「梅の酔」は2021年のフェミナリーズ世界ワインコンクールで金賞を受賞しました。

近年は海外販売にも力を入れており、香港向けの販売が売上の1割を占めるまでに成長したほか、中国での販売も開始しています。観光バスでの来訪を受け入れられるよう酒蔵を改装し店舗スペースを新設するなど、量的拡大よりも付加価値の高いものづくりと、蔵を訪れる人々への対応を重視した体制づくりを進めています。

蔵データ

所在地

滋賀県長浜市榎木町979

創業

2010年(滋賀県)

公式サイト

www.nagahamanosake.com

代表銘柄

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しろうま:「しろうま」は、佐藤酒造が例年11月から12月頃に売り出す活性にごり酒です。あらごしのもろみをそのまま生かすことでコクを加え、濃厚な味わいに仕上げています。近年は新酒「湖濱 しぼりたて」と同時期の冬季限定品として、公式サイトのお知らせでも複数年にわたり販売開始が案内されてきました。

太湖:「太湖(大湖/たいこ)」は、湖濱と同じ2010年9月に商標登録された銘柄です。公式表記は「大湖」で、小売店などでは「太湖」の表記も使われます。主力銘柄「湖濱 特別純米酒」の海外輸出パッケージ名に加え、活性にごり酒「大湖 しろうま」など国内向け商品の銘柄としても使われています。2015年のロンドン酒チャレンジで金賞、2019年には最高位のプラチナ賞を受賞するなど、海外の品評会で高く評価されてきました。

湖濱:「湖濱(こはま)」は精米歩合60%、アルコール分16.5度の特別純米酒で、佐藤酒造の看板銘柄です。やわらかな口あたりと芳醇な米の旨みが特徴で、小鮎の甘露煮や鮒寿司といった滋賀の郷土料理との相乗的な旨みを楽しめます。ユネスコ無形文化遺産「長浜曳山まつり」を記念した期間限定の曳山ラベルも販売されています。

六瓢箪:「六瓢箪(むびょうたん)」は精米歩合60%、アルコール分15.6度前後 (容量により異なる) の吟醸仕込みの銘柄です。豊臣秀吉が戦で勝つたびに腰の瓢箪を一つずつ増やしていったという逸話にちなみ、無病息災・開運招福の縁起物として名付けられました。心地よい吟醸香とキレの良い味わいで、鮎の塩焼きや寿司と好相性です。

生乍自由:「生乍自由(うまれながらじゆう)」は精米歩合50%、アルコール分16.5度の純米吟醸酒です。2011年に酒蔵を立ち上げた佐藤硬史氏が、自分を信じ挑戦することの大切さを込めた銘柄で、無色透明のボトルにデニムをあしらったラベルが目印です。リンゴを思わせる清々しい果実香とスムースな口あたりが特徴です。

見学・購入

蔵見学

なし

直売所

酒蔵を改装した際に店舗スペースを新設しており、観光バスでの来訪にも対応できる態勢を整えています。

補足

取り扱いは長浜市内の酒販店やスーパーのほか、東京・日本橋の「ここ滋賀」などでも購入できます。蔵見学の受け入れ可否は公表されていないため、希望する場合は蔵元へお問い合わせください。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

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出典

sakenomy.jp / kitabiwako.jp / kanenaka-sake.com / sakeworld.jp / nagahamanosake.com / shiga-sake.net / oumi-jizake.com / kosuga-saketen.com / shigayukan.com / diamond.jp / saketime.jp

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