SAKE BREWERY — SHIGA
岡村本家
紹介
安政元年(1854年)、彦根藩主の井伊大老より酒造りを命じられて創業した滋賀県豊郷町の酒蔵です。代表銘柄の「金亀(きんかめ)」は、彦根城の別名である「金亀城(こんきじょう)」にちなんで名付けられました。また、近江商人の教えに由来する屋号「大星」や、「長寿金亀」「梅のいおり」といった銘柄も醸造しています。
仕込み水には鈴鹿山系の豊富な伏流水を使用し、原料米には地元で栽培された近江米を採用しています。酒造りの特徴として、蒸しには甑(こしき)、麹造りには箱麹、小仕込みによる醸造を行い、1枚ずつ袋に入れて丁寧に搾る伝統的な「木艚袋搾り(きぶねふくろしぼり)」を継承しています。看板商品である「長寿金亀」シリーズでは、精米歩合100%(玄米)から40%まで10%刻みで異なる精米歩合のお酒を製造・展開し、精米歩合による味わいや香りの変化を楽しめる工夫がなされています。
歴史
岡村本家の祖先は、源頼朝に仕えた佐々木定綱・高綱兄弟の末弟である厳秀に連なる宇多源氏佐々木氏の家系です。初祖の小太郎道智はこの流れから分かれて現在の豊郷町吉田に定住し、代官職などを経たのち、四代目から七代目までの間は彦根藩に仕える武家でした。彦根藩主・井伊大老より酒造りを命じられたことを、蔵では創業の由緒として伝えています。八代目にあたる多内(のちの勝)が、彦根藩への仕官を保つために弟の兵四郎の名義で安政元年(1854年)に酒造りを始めたのが、蔵の始まりです。当初は年貢米の代わりに酒を藩へ納めるという形で、武家としての立場と酒造業とを両立させていました。
1860年(安政7年)に桜田門外の変が起こり彦根藩を取り巻く状況が大きく変わると、岡村家は藩への仕官を退き、酒造業一本に力を注ぐようになりました。看板銘柄の「金亀」は、彦根城の別名である「金亀城」にちなんで名付けられたもので、由緒ある名を気安く呼ばないようにとの考えから、本来の読みである「こんき」ではなく「きんかめ」と読ませています。近江商人の「勤勉・潔白・三方よし」の精神を映した屋号は「大星」と名付けられ、金亀と並ぶもう一つの看板銘柄として今日まで受け継がれています。
1909年には、次男の左二郎が愛知川で酒造業を始め、三男の岑三郎は東京・新川で酒類卸問屋「大星岡村商店」を創業しました。1959年には株式会社岡村本家として法人化し、2000年には看板シリーズ「長寿金亀」のラベルを復活させました。
2009年からは、蔵元としては六代目にあたる岡村博之が代表を務め、創業の地である豊郷町吉田で今も酒造りを続けています。蔵には江戸期から昭和期にかけて建てられた建物が今も残り、酒造用具を展示するスペースやギャラリー、試飲コーナーなどを備えながら、当時の姿を伝える酒蔵として使われています。
酒造り
仕込みに使う米は全量が近江米で、蔵から10キロメートルほどの範囲にある農家から仕入れています。酒造好適米には吟吹雪や玉栄を中心に用い、飯用米には日本晴やコシヒカリなども使われています。仕込み水には鈴鹿山系の伏流水を用い、精米歩合に応じて洗米の吸水時間を細かく調整しながら、丁寧に米を洗い上げています。
麹造りでは、蒸し上がった米を35度前後に保たれた麹室に引き込み、2人1組で行う「箱麹」による製法を、普通酒から大吟醸まですべての酒に対して用いています。麹の造成には48時間以上、酒質によっては50時間を超える時間をかけており、手間を惜しまない仕込みを重ねています。
搾りの工程では、酒袋に1枚ずつもろみを入れて搾る「木艚袋搾り」という伝統的な方法を続けています。2日間で3回袋を積み替える必要があり効率の面では手間のかかる方法ですが、酒に無理な圧力をかけずに搾りきれるため、酒の品質の良さはもちろん、酒をたっぷり含んだ酒粕にもつながっています。杜氏は能登流の技術を先代から受け継ぎ、精米歩合ごとの味わいや香りの違いを引き出す仕込みを行っています。
蔵データ
代表銘柄
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金龜
1320円
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- 屋号
- 長寿
- 梅のいおり
大星:「大星」は、金亀と並ぶ岡村本家のもう一つの看板銘柄であり、近江商人の「勤勉・潔白・三方よし」の精神を映した屋号でもあります。冬の時期に限定でつくられる「大星 緑」「大星 茶」「大星 黒」は、造り年の異なる酒を組み合わせたブレンド酒で、いずれも熟成した香りと丸みのある味わいをたたえる琥珀色の一本に仕上がっています。
長寿:「長寿金亀」は、10%刻みで色分けされた「藍40」から「青90」までのラインナップに加え、さらに磨いた20%・30%台のモデルや、玄米に近い赤玄米酒まで揃う看板シリーズです。精米歩合にして20%から100%という国内でも屈指の幅広さで、削る度合いによる香りやコクの違いを飲み比べられます。2000年にこのラベルが復活し、以来「金亀」の顔として親しまれています。
梅のいおり:「梅のいおり」は、精米歩合60%の米で仕込む火入れの日本酒です。「コクと旨味、軽快な飲み口。これぞホンモノの日本酒」という言葉どおりの味わいに仕上げられています。一升瓶・四合瓶に加えて300ミリリットルの小瓶も用意されており、日々の晩酌にも取り入れやすい一本です。
金亀:「金亀」は、岡村本家を代表する看板銘柄です。名前は彦根城の別名「金亀城」にちなんでおり、由緒ある名を気安く呼ばないようにとの考えから、読みは本来の「こんき」ではなく「きんかめ」とされています。精米歩合の異なる生原酒や火入れ酒など幅広いラインナップがそろい、看板シリーズ「長寿金亀」をはじめ、蔵の顔として長く親しまれている銘柄です。
見学・購入
あり(要事前確認)
見学者が立ち寄れる試飲スペースやギャラリーを蔵内に備えているほか、オンラインショップでの購入にも対応しています。京都・祇園には直営の飲食店「遊亀」もあります。
見学には蔵の案内が付く予約制のコースと、予約不要で参加できる自由見学の二通りが用意されています。見学・試飲はいずれも無料です。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
japansake.or.jp / okamura-kinkame.com / biwako-visitors.jp / hands-on-local.com / toyosato-elschool.net / kin-kame.co.jp / saketime.jp / nihonshu-tourism.com / tabiiro.jp / nrib.go.jp
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