東薫酒造
代表銘柄:夢とまぼろしの物語・東薫・叶
千葉県
CHIBA
1825年創業
千葉県香取市佐原に所在する東薫酒造は、1825年(文政8年)に創業した歴史ある酒蔵です。創業者は、日本地図の作製で知られる伊能忠敬が婿入りした佐原の伊能家(当時、酒造業を営んでいた名主)に弟子入りして酒造りを学んだと伝えられています。
利根川の水郷地帯という恵まれた環境のもと、良質な水と米を生かした酒造りを行ってきました。伝統的に南部杜氏の手によって技が受け継がれており、長く杜氏を務めた及川恒男が醪(もろみ)冷却装置を考案して実用化するなど、酒造りの技を磨いてきました。
代表的な銘柄には、社名と同じ「東薫」のほか、全国新酒鑑評会で金賞を受賞している大吟醸「叶」のほか、映画監督の故・黒澤明氏による絵コンテがラベルにあしらわれた大吟醸「夢とまぼろしの物語」などがあります。全国新酒鑑評会などで多数の金賞受賞歴を持ち、高い評価を受けています。
東薫酒造の歩み
佐原は利根川水運で栄えた町で、「お江戸見たけりゃ佐原へござれ」と謳われました。江戸中期の1787年には一つの村に35軒の酒造家があり、「関東灘」の異名を取るほどの酒どころでした。いまも旧香取街道沿いに酒蔵が残るのは、東薫酒造を含めて2軒だけです。
東薫酒造は文政8年(1825年)に創業しました。創業者は、伊能忠敬が婿入りした佐原の伊能家に弟子入りして酒造りを身につけたと伝えられています。利根川の船便と、水郷地帯でとれる良質な早場米、そして良い水という酒造りに適した条件のもとで、約200年にわたり酒造りを続けてきました。
酒質を支えてきたのは南部杜氏です。長く杜氏を務めた及川恒男は、宮城県石巻市の蔵で13年、富山県の蔵で6年修行を重ねたのち、39歳で東薫酒造に入りました。42歳で1級酒造技能士を取得し、及川式醪冷却装置を考案して実用化しています。平成16年秋に黄綬褒章を受章しました。平成20年の組織変更に伴い、及川は取締役・顧問杜氏となり、同じ南部杜氏の熊谷茂夫が杜氏に就任しました。熊谷は昭和54年から及川に師事してきた杜氏です。
全国新酒鑑評会では、平成14酒造年度以降に限っても16回入賞し、そのうち金賞は8回です。平成14・17・22酒造年度に金賞を受け、平成24〜27酒造年度は4年連続で金賞に輝きました。平成30酒造年度にも金賞を受賞しています。令和元〜3酒造年度と令和7酒造年度は入賞でした。蔵の発表では、金賞は通算17回です。及川顧問杜氏個人の全国新酒鑑評会での金賞17回は、千葉県内で最多とされています。
東京国税局の酒類鑑評会(以下は開催年)では、吟醸部門で平成21年から28年まで8年連続、さらに令和元年から6年まで6年連続で優等賞に選ばれています。平成21年にはぎんから部門でも優等賞を受けました。燗の部門でも、平成21年「東薫」、平成23年「夢とまぼろしの物語」、平成25年「吟醸 二人静」、令和7年「東薫」が優等賞です。平成20年には吟の舞部門で受賞しています。
蔵は平成30酒造年度の酒から熊谷杜氏の名で出品しており、令和元年の東京国税局の鑑評会(平成30酒造年度の酒)では優等賞、全国新酒鑑評会でも金賞を受けました。南部杜氏自醸清酒鑑評会でも、吟醸部門で連続して優等賞を受けています。
酒造りの特徴
蔵の看板は、山田錦100%を35%まで精米し、酒袋しぼりで時間をかけて仕上げる大吟醸「叶」です。鑑評会の出品酒と同等の酒を、という考えで造られています。「夢とまぼろしの物語」は低温もろみ発酵で丁寧に仕込んだ精米歩合50%の大吟醸で、吟醸香を抑え、燗にしてもおいしい味わいを目指しています。
吟醸「二人静」は、大吟醸「叶」の技術で醸した吟醸酒で、五百万石を55%まで磨いています。純米大吟醸「卯兵衛」には、千葉県が開発した酒造好適米「総の舞」を50%まで精米して使います。純米吟醸も総の舞を地元の農家と契約して栽培したお米で造り、普段使いの「上撰」「金紋」には千葉県産のふさこがねを使っています。
蔵内で30年以上寝かせた熟成古酒もあり、この古酒を使った梅酒や、金箔を浮かべた「G-OLD」も造っています。20年以上熟成させた長期熟成原酒も扱います。酒造りの過程で得られるコメ発酵エキスを配合した基礎化粧品も手がけています。
代表銘柄
[PR] 本セクションは楽天アフィリエイトのリンクを含みます。画像は銘柄に関連する販売商品の一例です。
夢とまぼろしの物語
精米歩合50%の大吟醸で、低温でじっくり発酵させたもろみから造られます。吟醸香を抑えた淡麗辛口で、冷やしても常温でもぬる燗でも楽しめ、すっきりとしたのどごしです。ラベルは映画監督の故・黒澤明氏が描いた映画「乱」の絵コンテのデザインです。平成23年の東京国税局酒類鑑評会では燗酒部門で優等賞に選ばれました。
東薫
社名と同じ名を持つ蔵の看板銘柄で、全国新酒鑑評会にもこの名前で出品しています。原酒は精米歩合70%の国産米を使い、日本酒度は+2、酸度1.3、アルコール分は19度以上20度未満の芳醇旨口の重厚な酒質で、黒と白の徳利から選べ、名入れもできます。東京国税局酒類鑑評会では、平成21年の燗審査部門と令和7年の燗酒部門で優等賞に選ばれています。
楽天で商品を見る叶
山田錦100%を35%まで磨き、酒袋しぼりでゆっくりと時間と手間をかけて仕上げる大吟醸で、及川顧問杜氏の自信作です。淡麗でまろやかな味わいに馥郁とした香りが口中に広がる、やや辛口の酒です。冷やしても常温でもおいしく飲めます。全国新酒鑑評会では17回目の金賞を受けたと蔵は発表しており、東京国税局酒類鑑評会の吟醸部門でも優等賞に選ばれています。
見学・購入
- 蔵見学
- なし
- 直売所
- 直売店では、お酒のほか酒まんじゅうや酒チョコなどを扱っています。毎週水曜日が定休日です(祝日と、あやめ祭りの期間は営業)。
- 補足
- 酒蔵見学は2023年10月12日以降の受付を団体・個人とも中止しており、2024年9月の再告知の時点でも再開の見込みは立っていないとされています。JR成田線佐原駅から徒歩約10分、伊能忠敬記念館からは徒歩3分ほどです。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 千葉県香取市佐原イ627
- 創業
- 1825年
- 公式サイト
- www.tokun.co.jp
出典
chiba-sake.jp / tokun.co.jp / suigo-sawara.ne.jp / maruchiba.jp / perie.co.jp / myshopify.com / maff.go.jp / nta.go.jp / nrib.go.jp / tabi-mag.jp
本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。