本文へ移動

青木酒造

代表銘柄:米宗・愛生希

愛知県

AICHI

1805年創業

愛知県愛西市に蔵を構える青木酒造は、1805年(文化2年)に創業した老舗酒蔵です。代表銘柄「米宗(こめそう)」の名は、江戸時代から使われてきた蔵の屋号に由来します。

1959年の伊勢湾台風で蔵が浸水する甚大な被害を受けましたが、復興の過程で伝統的な山廃仕込みによる本格的な酒造りへと舵を切りました。2023年時点では15代目蔵元杜氏の青木拓磨氏を中心に、家族のみで醸造を行っていました。

酒造りの特徴として、主に生酛仕込みや山廃仕込みを採用し、培養酵母を使わず蔵に棲みつく微生物の力を活かす「全量蔵付酵母(酵母無添加)」や、糖分を完全にアルコールへ変える「完全発酵」にこだわっています。米本来の深い旨味と力強い酸味を備えた濃厚でキレの良い味わいに仕上がり、蔵は食中酒や、温めて飲む燗酒に向く酒として造っています。

青木酒造の歩み

青木酒造は1805年(文化2年)の創業で、創業の地は現在の愛西市(旧佐屋町)にあたります。木曽川・長良川・揖斐川の木曽三川と濃尾平野に恵まれ、米と水が豊富な土地です。冬は伊吹山から寒気が流れ込んで冷え込むため、寒暖差のある気候を生かして酒造りが始まりました。

代表銘柄「米宗(こめそう)」は、江戸時代から使われてきた蔵の屋号です。2013年当時の蔵の案内では、徳利を持って買いに来る客に、4斗樽から酒を注いで売っていたと伝えています。なお、蔵元の話をまとめた記事には、もとは米問屋だったという話もあります。

1959年(昭和34年)の伊勢湾台風で、海抜ゼロメートル地域にある蔵は海水に浸かり、跡形もなくなるほどの被害を受けました。当時の13代目社長はすぐに復興に取り組み、関係の深かった大手酒蔵から山廃仕込みを学びました。当時は三増酒がほとんどの時代で、「味のあるいい酒を造ろう」と山廃仕込みに取り組み始めたといいます。最初は酒質があまりに違い受け入れられませんでしたが、徐々にファンが増え、2013年時点では特別本醸造が主力商品になっています。再建された蔵は、1メートル近くもコンクリートで立ち上げた構造になりました。

2023年時点では、15代目の青木拓磨さんが蔵元杜氏を務め、父の春彦さんが社長として支えていました。拓磨さんは大学卒業後、高級スーパーで5年ほど働いたのち家業に戻りました。酒造りの経験はなく、いくつかの酒蔵で仕込みを手伝い、広島の醸造試験場で研修を受けるところから学び始めました。継ぎたいというより、200年の歴史を自分の代で終わらせたくない気持ちが強かったと話しています。蔵では家族のみで酒造りを行っています。

2021年にはオンラインショップを開設し、クラウドファンディングにも挑みました。2018酒造年度に酵母無添加で仕込んだ「米宗 生酛純米酒」を、タンクで原酒のまま2年ほど常温熟成させ、水の代わりに使って仕込んだ再仕込みの酒を、2025年に熟成酒として届ける企画です。毎年2月ごろには敷地内で酒蔵開放を開いており、2013年2月にも開催していました。2024年の開催に向けては、能登半島地震の義援金として入場料の一部を寄付することを決め、限定商品の売り上げの一部も寄付する予定としました。

コロナ禍で途切れていた直売所の元旦搾りは、2024年の元旦に再開され、年末年始も直売所は9時から17時まで開けられました。

酒造りの特徴

米宗の酒造りは、酵母を添加せず、蔵に棲みついた蔵付き酵母だけで醸す「酵母無添加」が柱です。蔵元杜氏の拓磨さんが蔵に入ってから、他社との違いを出すために全量を酵母無添加に切り替えました。全量を酵母無添加で造るのは全国でも珍しく、少なくとも愛知県内では自社だけだと話しています。蔵付き酵母には協会7号や9号に近い要素があり、調べてもらうと協会酵母とは似ているが少し違うといいます。酒母では蔵付き酵母の中から力の強いものを選び抜き、多様な菌が味をつくることが、米宗の複雑な味わいにつながっています。

酒母は山廃仕込み(山卸廃止仕込み)と生酛仕込み(山卸仕込み)が中心です。酒母に菌は添加せず、生酛では酛摺りを櫂で行い、暖気を入れる昔ながらの作業を大切にしています。麹は蒸米全体に菌糸が行き渡る総破精型で、浸漬は最低限にとどめ、溶けにくく仕上げた米を麹がゆっくり溶かしていきます。蔵付き酵母の醪日数は78日と、通常の3倍ほどに及びます。また、糖分がすべてアルコールに変わるまで発酵させる「完全発酵」にこだわり、酵母が最後まで働ききるのを待って搾ります。

製造するのは本醸造以上の酒で、原料米は酒造好適米のみです。精米歩合や酒母の種類など何通りもある組み合わせの中から、その米の味をいちばん引き出す造りを選びます。搾ったあとはできるだけ常温に置いて、おり引きをします。火入れは一度で、常温のタンクで貯蔵し、蔵はこれによって生燗のできる旨い酒になるとしています。仕込み水は愛西市西保町の水源のわき水で、浅いところから湧き出ています。

このあたりはかつて海で、深く掘っても塩辛い水が多い土地ですが、2013年時点で蔵は、木曽御岳の雪解け水が長い年月を経て湧いたものだと説明していました。冬の西風は多度山脈を抜けて冷たく、日の出前の仕込みに向いた寒さになるといいます。

米は長野県産、兵庫県産、愛知県産など数種類を使い、蔵元杜氏は銘柄よりも生産者とのつながりを大切にしていると話します。「説明をしないと難しい酒」だからと、卸問屋をほとんど通さず、酒販店への直接販売を中心にしています。熱燗で飲んでほしいという思いから、加水・火入れを前提に仕込んだ酒を一定期間常温で熟成させて出荷しています。直射日光の当たらない場所であれば、生酒も含めて常温で保存でき、開栓後も1〜2年は味の変化を楽しめます。

代表銘柄

[PR] 本セクションは楽天アフィリエイトのリンクを含みます。画像は銘柄に関連する販売商品の一例です。

米宗の関連商品画像関連商品・楽天市場

米宗

青木酒造の主力ブランドで、山廃仕込みと生酛仕込みを中心に、酵母無添加・完全発酵で醸します。濃厚で力強く、米の旨味と酸味、余韻の長さを備えた酒質で、割り水して14度まで下げても味が残り、とびきり燗にしても崩れないことを目指しています。蔵の代表銘柄は山廃純米で、山廃仕込みでしっかり醸し、食事と合わせて常温か燗で飲む酒です。蔵が目指す味わいは、飲み込んだあとも米の旨味が続くことです。

楽天で商品を見る

愛生希

青木酒造の純米大吟醸の銘柄で、生酛造り、酵母無添加・完全発酵の酒です。兵庫県産山田錦を使い、無濾過生原酒と火入酒の2タイプがあります。無濾過生原酒はふっくらとした米の味わいととろみがあり、火入酒は果実感のある香りとキレのよい後口が特徴です。蔵はこの酒を「味のある純米大吟醸。純米寄りの純米大吟醸。」と紹介しています。

見学・購入

直売所
蔵に併設された蔵元直売所で、2023年時点では9時から17時、不定休でした。米宗の酒粕で漬けた自家製のかりもり漬けも売られていました。
補足
酒蔵開放は毎年2月ごろの土曜日13時から15時30分に敷地内で開かれ、2025年は2月1日、2026年は2月7日に行われました。酒造見学は3名以上の完全予約制で、参加費は無料です。申し込みはメール、電話、FAXで受け付けており、車や自転車で来た人は試飲できません。ただし2023年には見学を休止していた時期があるため、申し込み前に実施の可否を確かめてください。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
愛知県愛西市本部田町本西60番地
創業
1805年
公式サイト
www.yamahai.co.jp

出典

sake-times.com / gifu.fun / theshop.jp / sakenomy.jp / hands-on-local.com / note.com / yamahai.co.jp / saketime.jp / sakenoeki.com / sakagura-press.com / yamahai.theshop.jp / saketomo.tv-aichi.co.jp / syokunin-meshi.com / nta.go.jp

本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。