SAKE BREWERY — AICHI
中埜酒造
紹介
愛知県知多半島の半田市にて、弘化元年(1844年)に創業。「国の繁栄を願い、それとともに我が酒の盛んなること」という想いを込めた代表銘柄「國盛」を中心に、「ふくよかな香りで味わい深いキレの良いお酒(芳醇麗酒)」を目指した酒造りを行っている。地元米等を使用した「半田郷」、大吟醸の「彩華」、低アルコールスパークリング清酒「Lapis Lazuli」、お米の旨みを活かした「純米どぶろく」など多様な製品を展開。梅酒や和酒リキュール等も製造し、敷地内には酒造り文化を伝える企業博物館「國盛 酒の文化館」を併設している。全国新酒鑑評会での金賞受賞をはじめ、フランスの日本酒コンクール「Kura Master 2023」にて「特撰國盛 純米吟醸 半田郷 酵母1801」が純米酒部門最高賞(審査員賞)を獲得するなど、国内外の各種鑑評会で高い評価を得ている。
歴史
中埜酒造の始まりは、江戸時代後期の弘化元年(1844年)、尾張国知多郡半田村(現在の愛知県半田市)にさかのぼります。創業者の小栗冨次郎は、もともと粕酢の醸造で知られる中埜家の中埜又左衛門(現在のミツカン創業家)のもとで、粕酢を江戸へ運ぶ輸送船の船頭を務めていました。この輸送業で大きな成果を挙げた冨次郎の商才を見込んだ中埜家が酒造株を譲り渡したことが、酒蔵としての始まりとされています。酒銘「國盛」には、「国の繁栄を願い、それとともに我が酒の盛んなることを」という願いが込められました。
明治40年(1907年)、小栗家の系列企業が倒産したことで國盛も存続の危機に直面しましたが、明治42年(1909年)、中埜酢店五代目・中埜又左衛門が滝本家と提携し、丸中酒造合資会社を設立して事業を立て直しました。大正9年(1920年)には俳人・河東碧梧桐が蔵を訪れて揮毫を残し、この書は後年、壁の隠し穴から発見されて現在の商品ラベルに用いられています。
昭和期には度重なる自然災害と戦時統制を経験しました。戦時下には配給統制により合成清酒や焼酎の製造を余儀なくされ、昭和19年(1944年)の東南海地震では半田市域が大きな被害を受けましたが、蔵は倒壊を免れました。昭和34年(1959年)の伊勢湾台風でも浸水被害を受けています。戦後、知多地方の多くの蔵元が大手メーカーの下請けに転じるなか、丸中酒造は自社ブランド「國盛」の製造を守り続け、昭和40年(1965年)に株式会社として組織を再編しました。
昭和60年(1985年)には、かつての酒蔵を活用した企業博物館「酒の文化館」を開館しました。平成2年(1990年)には滝本家との共同資本を解消して中埜家による単独経営となり、社名を現在の「中埜酒造株式会社」に改めています。現在は九代目蔵元の中埜温子氏が代表取締役社長を務め、家訓「三身の精神」に由来する「買う身になって、まごころこめて、よい品を」という理念のもと、生活に寄り添った日本酒づくりに取り組んでいます。
酒造り
仕込み水には、上水道の愛知用水を濾過したものを使用しています。知多半島は江戸時代から酒・酢・味噌・醤油などの醸造業が盛んな土地で、かつては地下水にも恵まれ、中埜酒造の先祖が中心となって総延長7キロメートルに及ぶ木管の私設水道を敷設し、地下水を蔵まで引いていました。しかし半田市の都市化にともないこの水源は失われ、現在は愛知用水を用いています。
使用する酒米は、愛知県産の若水・夢吟香、兵庫県産の山田錦、北海道産の吟風など複数の酒造好適米を使い分けています。なかでも地元契約栽培の「若水」は、もろみに溶けやすく旨味がのりやすい特性を持ち、「半田郷」をはじめとする純米酒に活かされています。
醸造を統括するのは、2008年に入社した原本直幸杜氏です。岐阜県出身で、開発部門・製造部門を経て、現在は醸造工程の管理に加えて精製工程やブレンド工程も担っています。総米16トンを一気に処理できる連続式蒸米機やKOS自動製麹機など高度な設備を備える一方、総米200キログラム規模の小仕込みでプロトタイプを試作したり、月2回の官能訓練でスタッフの感覚を磨いたりするなど、大量生産のための設備と手仕事的な工夫を組み合わせた酒造りを行っています。
蔵データ
代表銘柄
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- 彩華
- Lapis Lazuli
- どぶろく
國盛:國盛は「国の繁栄を願い、それとともに我が酒の盛んなることを」という願いから名付けられた中埜酒造の代表銘柄です。江戸末期から続く伝統の技と現代の技術を組み合わせて造られ、ふくよかな香りで味わい深くキレの良いお酒(芳醇麗酒)を目指した酒質が特徴です。全国新酒鑑評会で金賞を重ねています。
彩華:上質な大吟醸をより気軽に楽しんでもらうことを目指した銘柄で、香り高さが特徴です。すっきりとクリアな味わいに仕上げられており、日本酒を飲み慣れていない人にもプレミアムな酒を好む人にも満足してもらえる設計となっています。「特撰國盛 彩華 大吟醸」などの商品があります。
半田郷:半田の歴史ある銘醸地にちなんで名付けられた純米酒で、地元契約栽培の酒造好適米「若水」を使用しています。米の旨味を存分に楽しめるふくよかな味わいが特徴で、旬の料理とともに味わう晩酌向けの一本です。「特撰國盛 純米吟醸 半田郷 酵母1801」は、フランスの日本酒コンクール「Kura Master 2023」の純米酒部門で最高賞である審査員賞を受賞しました。
Lapis Lazuli:國盛 スパークリング清酒 Lapis Lazuliは、ラピスラズリ(瑠璃)を思わせる青い小瓶が目を引く微発泡タイプの清酒として販売されていました。アルコール分は6度と低めに抑えられ、よく冷やして飲むと爽やかで飲みやすい味わいが特徴でした。公式サイトの製品一覧には現在掲載が見当たらず、取扱いが終了している可能性があります。
どぶろく:「國盛 純米どぶろく」は、米・米こうじ・水のみで発酵させ、一切濾過しない濁り酒です。もろみを粗い布などで濾さずそのまま瓶詰めしており、口当たりは柔らかくおおらかでふくよかな味わいが特徴です。米のまろやかな甘みとやさしい酸味のバランスが良く、アルコール分は14度です。
見学・購入
あり(要事前確認)
企業博物館「國盛 酒の文化館」内に売店があり、日本酒のほか梅酒・甘酒なども取り扱っています。見学をせず売店のみの利用も可能です。
所在地は愛知県半田市東本町二丁目24番地です。名古屋から高速道路で約25分、JR半田駅から徒歩約10分、名鉄知多半田駅から徒歩約15分でアクセスできます。酒の文化館の入館は無料で、営業時間は10時から16時まで、木曜日(祝日の場合は翌日)とお盆・年末年始は休館です。混雑状況によっては入館できない場合があるため、事前予約が推奨されています。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
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出典
mynavi.jp / nakanoshuzou.jp / next-level.biz / oishiisake.jp / sakenomy.jp / japansake.or.jp / fc2.com / taikenplan.jp / chitamaru.jp / sakaguraranking.jp / kuramotokai.com / ja.wikipedia.org / sakagura-press.com / seesaa.net
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