日野屋商店
代表銘柄:朝日嶽
愛知県
AICHI
1864年創業
合名会社日野屋商店は、愛知県新城市に蔵を構えていた酒蔵です。創業は元治元年(1864年)とされ、もともとは滋賀県で酒造業を営んでいた歴史を持ちます。代表銘柄である「朝日嶽(あさひだけ)」の名は、先祖の出身地・滋賀県日野町の東方にある山に由来します。
手造りにこだわった酒造りを展開し、一部の商品には新城産の山田錦や夢吟香を用いていました。かつては能登杜氏を迎えて酒造りを行っていましたが、後に社長自らが酒造りを担う形に移行しました。名古屋国税局酒類鑑評会の本醸造酒の部で、平成18・19・25年度に優等賞を受けています。酒造りは2010年代半ばに終えて廃業し、法人としても2021年3月3日に清算が結了し、登記記録が閉鎖されています。
日野屋商店の歩み
日野屋商店は、愛知県新城市字町並にあった合名会社の酒蔵でした。元治元年(1864年)の創業で、先祖は現在の滋賀県日野町にあたる地で「十一屋」の屋号を掲げ、酒造業を営んでいました。その後、新城村の伊那街道沿い、現在の新城市町並にあたる地を酒造りの適地と見定め、創業の地に選びました。
明治41年10月に「合名会社 日野屋商店」と改称し、以後はその名で営んできました。銘柄の「朝日嶽」は、先祖の出身地である滋賀県の山が東方にあり、朝日の出る山であることにちなんで付けられた商標です。創業当時からある酒は「上撰 朝日嶽」でした。
冬には能登杜氏が仕込みに訪れる蔵でしたが、それも2000年頃までのことです。その後は杜氏に頼らず、社長自らが酒造りを始めました。社員は全員が新城市民で、機械化が進む時代にも手造りにこだわり、昔ながらの旨い酒を造り続けた蔵でした。
平成17年10月に旧新城市、鳳来町、作手村が合併して新しい新城市が発足した際には、市章をラベルに入れた記念酒「上撰 新城」を出しています。2012年産の新城産「夢吟香」約70俵を使った新城ブランドの酒でも、関谷醸造とともに仕込みを担いました。名古屋国税局酒類鑑評会の本醸造酒の部では、平成18年度に「金紋 朝日嶽」、平成19年度に「朝日嶽」、平成25年度に「朝日嶽 しんしろ 桜渕」が、それぞれ優等賞を受けました。
酒造りは2010年代半ばに終えて廃業しました。法人としての合名会社日野屋商店も、2021年3月3日に清算が結了し、登記記録が閉鎖されています。蔵の廃業とともに、日野屋商店による朝日嶽の醸造は途絶えました。
酒造りの特徴
酒蔵が営業していた頃の商品は、すべて国産米で仕込まれていました。純米大吟醸「天」は山田錦を使い、精米歩合50%で低温発酵させた酒、純米大吟醸「瑞穂」は山田錦と雁峰山の伏流水で高精白・低温仕込みにした酒でした。大吟醸「豊」はゆっくり日数をかけて低温発酵させ、大吟醸「手筒煙火」は東三河地方で主に収穫された酒造好適米と雁峰山の伏流水を用いて、いずれも精米歩合50%で仕込んでいます。
吟醸系には、徳川家康の長女・亀姫にちなんだ吟醸「新城御前」、奥三河の山間部で収穫された酒造好適米を使った純米吟醸「桜山水」、精米歩合60%の純米吟醸「純米酒」がありました。愛知県産の酒米「夢吟香」を50%まで磨いた純米大吟醸「夢しずく」は、すっきりとまろやかな口当たりで女性にも人気がありました。
日常向けには、三河の手筒花火をイメージした本醸造「手筒煙火」、新城桜淵をイメージした「しんしろ桜淵」、コクのある「金紋」を造っていました。「金紋」と「しんしろ桜淵」は、名古屋国税局の鑑評会で優等賞を受けた銘柄です。ほかに、日本酒度+10の淡麗辛口「朝日嶽 辛口」もありました。冬から春には生酒の本醸造「しぼりたて」と、細かいもろみの入った活性清酒「おり酒」を出していました。酒粕は、12月から2月に甘酒用の板粕を、5月から9月に漬物用の粕を販売していました。
新城の田んぼで山田錦を育て、日野屋商店で醸した純米大吟醸「山湊幽玄」は、会員向けに配られる酒でした。精米歩合は50%で、2012年度には精米歩合38%の「さんぱち幽玄」も加わっています。土産物向けには、長篠原古戦場にちなんだ壺に詰めた「古代壺」や、鳳来寺山で鳴く仏法僧の形をした陶器に詰めた「仏法僧」があり、中身はどちらも上撰でした。上撰は杉樽の樽酒や、慶事向けの角樽でも用意されていました。以上は2014年頃までの商品構成です。
代表銘柄
朝日嶽
朝日嶽は、日野屋商店が元治元年(1864年)の創業から造り続けた銘柄で、名は先祖の出身地である滋賀県の山にちなみます。「上撰 朝日嶽」は創業当時からある酒で、さらりとまろやかな味わいでした。純米大吟醸「天」には山田錦を使い、新城産の山田錦を使った「山湊幽玄」や、愛知県産「夢吟香」の「夢しずく」も展開していました。蔵の廃業とともに、朝日嶽の醸造は途絶えています。
見学・購入
- 蔵見学
- なし
- 補足
- 現在は廃業しており、見学も購入もできません。営業していた頃は、蔵見学を要予約で受け付け、店舗は平日の8時から18時まで開いていました。
見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。
蔵の基本情報
- 所在地
- 愛知県新城市字町並176
- 創業
- 1864年
出典
sakedata.jp / japansake.or.jp / sake-labo.com / cty-net.ne.jp / sakeweb.or.jp / aichi-inst.jp / gbiz.go.jp / web.archive.org / sakeno.com / houraisen.co.jp / warp.ndl.go.jp
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