本文へ移動

山忠本家酒造

代表銘柄:義侠・義俠

愛知県

AICHI

1789年創業

山忠本家酒造の入口
山忠本家酒造の入口(2022年撮影)「Aisai Heki 20220824-13.jpg」 — 写真:円周率3パーセント / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

江戸中期の1789年(寛政年間)に創業した愛知県愛西市の酒蔵です。代表銘柄「義侠」の名称は、明治期に日本酒価格が高騰した際も採算度外視で当初の契約価格を守り通した真摯な姿勢から、酒販店に感謝と敬意を込めて贈られたことに由来します。

造りにおいては「米の持つ力を最大限酒に還元すること」をテーマに掲げ、原料米には主に兵庫県東条特A地区産の山田錦を採用しています。全量自社精米を行い、洗米は全て手洗いで限定吸水を実施する丁寧な手仕事にこだわっています。仕込み水には敷地内地下250メートルから汲み上げる木曽御岳の伏流水を使用しています。また、純米酒や純米大吟醸の長期冷蔵熟成にも注力しています。受賞歴として、全国新酒鑑評会において1978年・1979年・1981年・1982年・1984年・1985年に金賞を受賞した実績があります。

山忠本家酒造の歩み

江戸中期、現在の愛知県愛西市日置町にあたる地で創業しました。1789年(寛政元年)の創業とも伝えられています。代表銘柄「義侠」の名は明治期に由来します。当時は日本酒の腐造が相次いで価格が高騰する中、山忠本家酒造だけは年始に交わした契約価格を守り抜き、値上げをせずに出荷を続けました。その義理堅く任侠にあふれた姿勢に打たれた酒販店から、感謝を込めて「義侠」の名が贈られ、以来この一銘柄に蔵の名を重ねてきました。

昭和期には月桂冠や白雪といった大手銘柄向けの桶売りを主な生業としており、最盛期の造石高は7000石に達していました。この時期の1978年・1979年・1981年・1982年・1984年・1985年には全国新酒鑑評会で金賞を受賞し、名古屋国税局新酒鑑評会でも1980年・1982年・1983年・1984年・1985年・1986年・1989年・1990年に入賞を重ねています。

大きな転機となったのは10代目・山田明洋氏による改革です。桶売りを全廃して「義侠」一本の醸造へと舵を切り、兵庫県東条特A地区の山田錦生産者と関係を築いて、冷蔵での長期熟成や複数年にわたるブレンド、ヴィンテージ酒に力を注ぐ高級路線へと転換しました。この改革によって最盛期7000石だった造石高は大きく絞り込まれ、現在は420石程度で醸造しています。山田明洋氏は闘病の末、2018年に生前葬を催し、翌年に逝去しました。

跡を継いだのは次男である11代目・山田昌弘氏です。「毎年、過去最高の酒」を目標に掲げ、蔵人全員で造りの一つひとつの意味を確かめながら酒質を磨き続けています。近年は鑑評会への出品をほとんど行わず、酒の評価は消費者に委ねる姿勢を貫いています。2023年5月には、2017年に世界のレストランランキングで首位に輝いたニューヨークのフレンチレストラン「Eleven Madison Park」のワインリストに、日本酒として唯一「義侠 純米吟醸原酒60%」が掲載されました。

酒造りの特徴

酒米は兵庫県東条特A地区産の山田錦と富山県南砺農協産の五百万石の2種類にほぼ絞り込み、山田錦が全体のおよそ8割を占めています。吟醸酒についてはすべて純米規格のみを用い、普通の吟醸酒は造っていません。仕込み水には敷地内の井戸から地下250メートルの深さで汲み上げる木曽御岳由来の伏流水を使用しており、弱硬水です。「原料に勝る技術は無い」という言葉を胸に、米の力を最大限に引き出すことをテーマに掲げています。

精米は全量を自社で行い、2021年には新中野工業製のダイヤモンドロールを用いた最新型精米機を導入しました。洗米は10キログラムずつ小分けにしたうえで全量を手洗いし、吸水時間を管理する限定吸水を実施しています。麹造りは純米酒・純米吟醸では12キログラムずつの箱麹、純米大吟醸クラスでは1キログラムずつの蓋麹を用い、米を総破精に仕込んで味わいを引き出しています。仕込みはすべて800キログラム以下の小仕込みとし、低温発酵によって米の旨みを引き出しながら嫌味のないキレと余韻を目指しています。

杜氏の制度は置かず「醸造責任者」を立て、蔵人全員のチームで酒質と設計にあたっています。

搾りは温度と湿度を管理した5度の冷蔵室で行い、2023酒造年度からは酒質の安定と向上を目的に、伝統的な佐瀬式に代えてヤブタ式の圧搾機に切り替えました。搾ったのちは7日以内に瓶詰めと火入れを済ませ、生酒以外は全量を瓶燗火入れしたうえでミストシャワーによって急冷し、その後は冷蔵庫で管理しています。長期にわたる低温熟成や複数年にわたるヴィンテージのブレンドにも力を入れており、なかには20年以上蔵内で熟成させた純米大吟醸の中汲みもあります。

設備投資にも積極的で、補助金の採択を受けて2024酒造年度に甑と放冷機を更新する取り組みを進めているほか、2024年2月にはボイラーの燃料を重油からガスへと切り替え、環境負荷の低減も進めています。

代表銘柄

[PR] 本セクションは楽天アフィリエイトのリンクを含みます。画像は銘柄に関連する販売商品の一例です。

義侠の関連商品画像関連商品・楽天市場

義侠

義侠は兵庫県東条特A地区産山田錦を用いた純米吟醸原酒のシリーズで、精米歩合30%・40%・50%・60%を揃え、いずれもアルコール度数16〜17度、酵母は協会9号です。香りを追わず、米の芯にある旨みと酸のバランスを重視した造りが特徴で、50%・40%・30%には生酒や年によって異なるヴィンテージも用意されています。

楽天で商品を見る

義俠

義俠にはこのほか、5年以上蔵内で低温熟成させた原酒ブレンドの「妙」、3年以上熟成させた純米吟醸中汲みのブレンド「慶」、冷蔵熟成酒をブレンドした「泰」など数量限定の商品があります。酵母は精米歩合60%の「侶」が協会10号、山田錦共生会の特別栽培米を用いる「燎」が協会14号と、商品ごとに異なります。

見学・購入

蔵見学
なし
直売所
蔵の敷地内に直売所を設けています。
補足
酒蔵見学を伴う会は、常連客向けに非公開で開催されています。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
愛知県愛西市日置町1813
創業
1789年
公式サイト
gikyo.net

出典

sakenomy.jp / gikyo.net / imadeya.co.jp / tanoshiiosake.jp / diamond.jp / note.com / kato-yamadanishiki-sake.jp / wikipedia.org / 7sake.com

本ページは自動収集した情報を編集したものです。公開資料に基づく記事で、現地取材・実飲による評価ではありません。内容に関するご指摘はお問い合わせへお寄せください。