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澤田酒造

代表銘柄:白老・酒蔵開放 しぼりたて生酒 吟醸

愛知県

AICHI

1848年創業

常滑・澤田酒造の建物
常滑・澤田酒造の建物(2019年撮影)「Sawada Sake Brewery 2019-08 ac (1).jpg」 — 写真:Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0縮小・WebP変換

愛知県常滑市に蔵を構える澤田酒造は、嘉永元年(1848年)創業の老舗酒蔵です。代表銘柄の「白老」は、米を白く磨く丁寧さと延命長寿・老成した技への願いに由来します。明治後期には江田鎌治郎技師を招き、腐造を防ぐ乳酸添加による酒母造り(速醸)の開発に貢献しました。

酒造りでは古式伝承の製法にこだわり、木製の甑(こしき)を用いた蒸米や、すべての酒で「麹蓋」を使用した丁寧な手造りを行っています。知多の湧水や地元産の酒米(若水など)を使い、米の旨味と酸味を生かした食事を引き立てる食中酒を醸しています。昭和44年(1969年)には生の酒「蔵人だけしか飲めぬ酒」を全国に先駆けて発売したほか、恒例行事として「酒蔵開放」も実施しています。受賞歴として、昭和26年の第1回愛知県酒造品評会で1位となったほか、昭和57年・62年の全国新酒鑑評会で金賞を受賞しています。

澤田酒造の歩み

愛知県常滑市を含む知多半島の酒造りは、尾張藩の御用商人木下仁右衛門が保命酒と呼ばれる薬用酒を醸し、壺に入れて献上した元禄9年(1696年)に始まるといわれています。海運の発達とともに酒どころとして発展したこの地で、澤田酒造は幕末の嘉永元年(1848年)、初代澤田儀平冶によって創業しました。明治初期には知多の酒が最も多く造られ、灘とほぼ肩を並べるまでになりました。

代表銘柄「白老」の名は、初代澤田儀平冶が良い原料を丁寧に扱い米を白くなるまで磨くという「白」の美しさと、延命長寿・老成した技を願う「老」を重ねて名付けたと伝えられています。

明治17年(1884年)、尾張藩の保護を失い衰退に直面していた知多の酒造家たちは「豊醸組」を組織し、酒質向上のための技術開発に乗り出しました。3代目澤田儀平冶は自らの蔵に豊醸組指定の醸造試験場を設置し、明治38年(1905年)には大蔵省醸造試験所から江田鎌治郎技師を招聘して、腐造を防ぐ乳酸添加による酒母造りの開発に取り組みました。できた酒は「豊醸」と名付けられて高い評価を受け、この技術はのちに「速醸酛」と呼ばれて全国に伝えられました。現在では9割を超える日本酒がこの速醸法で造られています。

昭和26年(1951年)には清酒白老が第1回愛知県酒造品評会で1位となり、昭和28年(1953年)には澤田酒造株式会社に組織変更しました。昭和44年(1969年)には生の酒「蔵人だけしか飲めぬ酒」を全国に先駆けて発売し、ロングセラーとなっています。全国新酒鑑評会では昭和57年(1982年)と昭和62年(1987年)、平成5年(1993年)、平成10年(1998年)に金賞を受賞し、平成17年(2005年)・20年(2008年)・21年(2009年)・26年(2014年)・30年(2018年)にも金賞を重ねました。

平成元年(1989年)には五代目のもとで酒蔵を一般公開する「酒蔵開放」を始め、平成19年(2007年)には知多の梅である佐布里梅を使った梅酒「白老梅」を発売しました。平成27年(2015年)には六代目澤田薫氏が経営理念「五方良し」を定め、現在も代表取締役として蔵を率いています。令和2年(2020年)11月には麹室が火災で全焼し、道具の麹蓋も失われましたが、令和3年(2021年)8月に火災前と同じ新蔵2階に総木造の麹室を再建しました。

必要な300枚の麹蓋のうち半分は他の蔵元から譲り受けて新調し、麹蓋による麹造りを続けています。

酒造りの特徴

仕込み米には兵庫県特A地区「東条山田錦」や北陸産「五百万石」、広島県産「八反錦」「千本錦」に加え、地元契約農家が栽培する愛知県産「若水」「夢吟香」を使い分けています。平成15年(2003年)からは自社田で契約農家による「若水」の減農薬栽培を始め、地元の農業関係機関とともに「知多の酒米研究会」として酒米づくりに取り組んでいます。仕込み水は創業のころから蔵より約2キロ離れた知多半島中央丘陵部の湧き水を私設の水道で引いており、素直な軟水がふくらみのある味わいを支えています。

知多半島は味噌やたまり醤油を多用する濃い味付けの料理が日常的な土地で、白老の濃醇旨口の酒質はこうした食文化に応えて形づくられてきました。

普通酒から大吟醸まで、木製の甑を使って「外硬内軟」に蒸し上げた米を、すべての酒で麹蓋を用いて丁寧に麹造りしています。夜間の作業や洗浄の手間がかかるため、県内ですべての酒にこの方法を用いているのは澤田酒造のみです。令和2年の火災で麹室を失った際も麹蓋を用いる新たな麹室を再建し、伝統の製法を継続しています。醪は600キロから1.5トンの小型仕込みとし、長期低温発酵によってきめ細やかな味わいをめざしています。

名古屋国税局酒類鑑評会では、平成26年(2014年)から令和2年(2020年)にかけて吟醸酒・純米酒・本醸造酒・燗酒の各部門で優等賞を重ねており、全国燗酒コンテストでも令和元年(2019年)から令和4年(2022年)にかけて複数部門で金賞・最高金賞を受賞しています。令和4年(2022年)にはインターナショナルワインチャレンジのSAKE部門純米酒の部で特別純米酒白老が銅賞を受けました。

梅酒の白老梅も、水戸の梅まつり梅酒大会2014の醸造梅酒部門で水戸市長賞を受けたのをはじめ、全国梅酒品評会の日本酒梅酒部門でも平成28年(2016年)から令和3年(2021年)にかけて銀賞を重ねています。平成30年(2018年)のSAKE COMPETITIONではラベルデザイン部門で白老 自然栽培米 純米酒が金賞を受け、令和6年(2024年)にはKura Masterの純米大吟醸酒部門で純米大吟醸 白老 知多の花露が金賞を受けました。

代表銘柄

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白老

「白老」は、初代澤田儀平冶が良い原料を丁寧に扱い米を白くなるまで磨くという「白」の美しさと、延命長寿・老成した技を願う「老」を重ねて名付けたと伝えられています。兵庫県特A地区の山田錦や地元契約栽培の若水・夢吟香など複数の酒造好適米を使い分け、知多半島中央丘陵部から引く軟水と、全量麹蓋による手造りで醸されています。令和4年のインターナショナルワインチャレンジSAKE部門では、特別純米酒白老が銅賞を受けました。

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酒蔵開放 しぼりたて生酒 吟醸

平成元年(1989年)に始まった年に一度の蔵開きイベント「酒蔵開放」に合わせて醸される、数量限定の新酒です。槽口から搾ったばかりの生原酒で、フレッシュな口当たりが特徴です。例年2月に開催される会場では両日9時30分と13時に整理券が配られ、1日300本・お一人様2本までの限定販売のほか試飲でも提供されています。

見学・購入

蔵見学
あり(要事前確認)
直売所
直営店「澤田北倉」(愛知県常滑市古場町4丁目10番地、蔵に併設。営業時間10:00~16:30、日・祝・年末年始休み)のほか、系列店のカフェギャラリー常滑屋(常滑市栄町3丁目111)でも白老の酒を購入できます。
補足
個人・少人数のほか団体や旅行会社、英語対応の酒蔵見学も専用フォームから事前予約制で受け付けていますが、日曜日・祝日は実施しておらず、原則2名様以上(1名様の場合は2名様分の料金)でのお申し込みとなります。ご希望日の7日前までを目安に申し込むことが推奨されています。年に一度、2月には酒蔵を一般公開する「酒蔵開放」を開催し、槽口から搾ったばかりの生原酒の限定販売や試飲、酒蔵弁当などを楽しめます。

見学・販売の情報は変わることがあります。訪問前に公式サイト等でご確認ください。

蔵の基本情報

所在地
愛知県常滑市古場町4丁目10番地
創業
1848年
公式サイト
hakurou.com

出典

sakeworld.jp / made-in-japan.jp / japansake.or.jp / hakurou.com / tokoname-kankou.net / pref.aichi.jp / oishiisake.jp / nihonshu-tourism.com / marukome.co.jp / nrib.go.jp / kuramaster.com

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